月野side
「どうぞ、お入りください。」
「…どうも。」
自分が、かぶっていたフードをとる。
今の彼女は、四年前と少しだけ変わっていた。
肩までかかっていた髪は、切られていてボブになっている。
それにしてもだ。
「…久しぶりだね、鈴。」
「お久しぶりです、雫さん。」
…何でそんな、冷静でいられる!?
え何、私が間違ってる?
貴女は緊張しないわけ??
何だか、自分だけが取り残されてる感じがした。
「また、お逢いできて嬉しいです。」と付け加えるように言う。
気のせいだろうか。
少しだけ、彼女が笑っているように見えた。
鈴side
「どうかしましたか?」
ずっと黙っている月野さんに首を傾げた。
「…何でもないよ。」
「?…”頼んでいた事”は済みましたか。」
雫さんは頷いて、ボクに言った。
「…残念だけど、」
__________あれはフェイク映像じゃない。
ボクはわざとらしく、肩を竦めて言った。__________(※すくめて)
「…そう、残念。」
ちなみに、フェイク映像というのは、ボクの顔がハッキリと写っている防犯カメラ映像のことだ。
(フェイクだったら、楽に終わったのになぁ…。)
じゃあ、写っている”あれ”は何なのだろうか。
う~んと、頭を悩ませる。
「貴女はどう思う?…月野さん。」
「…変装とかじゃないの。」
まあ、そうだろうね。現実的に考えれば、もうそれしかない。
「そうだね。それが、普通の考え方だ。」
「………。」
休みがどんどんなくなってく~🎶
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