テラーノベル
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グッと阿部の身体を押して、その身を離して座り直す
「………」
阿部も、何処か違うと感じ
2人は見つめ合い…対峙した
「始めまして…で、良いのかな?」
「初めてでは、ないけどね…」
その返しに、阿部は【確かに…】と笑ってしまう
「君が、翔太の別人格…?」
「ショウタって言います」
確かに、何処か声やオーラが違う様で…
翔太よりも、曲者感が…
「それで、今日はどうしたの?」
ワザと反応を探ってみると
「翔太は、涼太の恋人ですよ?」
ニッコリ笑って返して来た
「あぁ…それは知ってる。昨日聞いた…」
「だったら、何で…あんな事したの?」
「恋人が居たって、気持ちを伝える位良いでしょう?」
「阿部ちゃんは、涼太とだって友達でしょ?」
「そうだけど?」
サラリと阿部は、そう答える
「だったら何で、そんな事するの?」
「君は…舘さんの味方、みたいだね…」
宮舘は、昨日散々困った奴だと言っていたが…
この人格は、番犬役も兼ね備えていて…案外優秀な人材に感じた
「そのつもりは、ないですけど…」
「だって、現に俺の事…。止めたでしょ?」
「全く、食えない人ですねぇ…」
「それは、俺が君に言わせてもらう…」
2人はお互い、同じ匂いを感じて…笑い合う
「今度は、もっと別の話がしてみたいかも」
「確かに。俺も同意見」
「それじゃあ、翔太に戻るけど…。直前の記憶は消しておくから、くれぐれも翔太に手を出さない様に…」
ショウタが、そう言うと…阿部は手を上げ降参のポーズ
「倒れるから、支えてあげてね」
そう言ったショウタが目を閉じると…
次の瞬間、渡辺の身体がユラリと揺れた
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