テラーノベル
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「おっと…」
阿部は、それを慌てて支え
『手を出すなって言ったのに…突然これか?』
心の中で、愚痴ってみる…
「ん〜…あれ、俺…また…」
腕の中で気を失っていた渡辺が、ゆっくりと目を開けた…
「ごめん。ショウタ、来てなかった?」
渡辺が目を擦りながら、身体を起こす
阿部の手が…、名残惜しそうに…しばらく空気を掴んで惜しんでいたが
それに気付かず話しを続ける
「初めましてって、伝えておいた」
「初めてじゃ、ないはずだけど?」
「それは彼にも言われたよ」
見つめ合って笑い合う…
本当に入れ替わっている時の記憶がないらしく
ショウタに言われた通り…阿部が抱き締めた記憶も消えていた
『便利な機能があるもんだな…』
少しだけ、残念な気持ちが湧いて来たが
ここで言っても仕方がない…
「舘さんとの関係についても、昨日…聞いた」
「隠してて、ごめん…」
「俺達に言うの、恥ずかしかった?」
そう聞くと、頬を染めて頷いた
「何だかバレると、顔が合わせづらくて…///」
「言ってくれても、良かったのに…」
「それは、ごめん」
「もう良いよ」
もう隠し事はないと言う渡辺に、阿部はあえて聞いてみる
「それで。順調なの?舘さんは優しいでしょ…」
ワザと自分の首を絞める様な質問を
笑顔で渡辺に、ぶつけてみた
「ん…。凄く大切にしてくれてるよ。過保護と言うか、心配症と言うか…それはもう…怖い位に。俺はもう少し…対等なのが良いんだけどなぁ…」
そう言った渡辺の表情が、一瞬曇る…
「それならさ…一回…俺に、乗り換えてみない?」
ワザと明るく、そう言うと
「何だよそれ。阿部ちゃん…何の冗談?」
元気付けてくれたのかと、勘違いした渡辺が
笑顔でそれに、微笑んだ…
コメント
18件
お久しぶりです!やっと読めました🥺 💚切ないけど、理解の早い人でよかった。あとショウタは真面目なんだろうね。まだ何でショウタが現れたのか分かんないけど、💙のことを想ってくれてる気がする。 これからの展開が楽しみです☺️

阿部ちゃん切ない〜 ショウタが引っ掻き回すだけじゃない感じが意外です!

誘いにのっちゃうのかな💦💦💦⁉️