『…淡乃、その怪我、どうした。』
「えーへへぇ、?なぁんでもないよ、だいじょーぶ、だいじょーぶ……」
俺は高校にあがり、淡乃は中学生になった。
年齢と施設が違い、お互いケータイを持っていなかったため自然と会う頻度が減っていた
そんな中、久々に公園へ来てみれば、
顔に絆創膏やガーゼが痛々しく貼られ、瞳を少しでも隠したいのか眼帯をつけている淡乃が呆然とした様子でベンチに座っていた
『……っ、なんでもないわけないだろ!!誰だ、どこのどいつにやられた?!淡乃!!』
「ッ大丈夫だって!!……平気だから、ね、?ほっといてくれない、?」
『〜ッ……、!!』
今にも泣き出しそうな、ぐっと堪えた笑顔を見せる淡乃に俺は、
『……やだ、俺は、お前をほっておかない。』
絶対に独りになんかしてやるか
『俺は、お前が施設で何をされてるか、学校でどんな目にあってるか、俺は知らないし止める術もない。』
「だったら……、!」
『でも!!だから、、だからこそ!…俺はお前のそばに居続ける。
俺には何も出来ないから、お前が独りにならないようにずっと、ずっとずっと傍にいる!
淡乃に恋人が、家族ができるまで、いや、出来ても!俺は淡乃が幸せに死ぬまでずっ……と傍にいる!!独りになんかさせてやらない!分かったかこの馬鹿が!!』
大声を張り上げて淡乃の顔をじっと見つめた
「……へへ、なにそれ、、それじゃあ、ぼくもひわのくんがしぬまでそばにいないとだめじゃん、」
見開いていた瞳はぐしゃっと歪み大粒の涙が溢れる
下手くそに笑う顔は嬉しそうな恥ずかしそうなように見えた
『俺たちはお互いが死ぬまでずっと親友だからな。』
「うん……ありがと、ひわのくん」
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