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もう一度恋をする。

13 - 13話 苦手な女①

♥

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2022年12月31日

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かなり後ろ髪惹かれ気味に奈緒のアパートを後にした俺は帰路を急いだ。

仕事で遅くなる、と返事を返したにもかかわらず、しつこい電話。

スマホを見ると“待ってる”というメッセージが送られてきていた。

放っておけばいいのかもしれないけど梓の性格上、無視し続けても諦めて帰るということは考えにくい。

終電終わりに帰れなくなったと言われてしまっては厄介だ。

敢えて奈緒に言う必要がないと思って言ってなかったけど、梓とは大学生時代に少しだけ付き合っていた時期があった。

奈緒のアパートから徒歩10分余りで自宅アパートに着いた。

試しにドアの鍵穴に鍵を差し込んでみる。

――やっぱりか……

予想通り、部屋の鍵は空いていて、ドアを開けるとまた見慣れたヒールが玄関に揃えられていた。

今日こそハッキリ言おう!

急に来られては困ると何度言ってもアパートに訪ねてきて、当たり前のように合鍵で中に入る。 ******

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