数日後。
組織の拠点である豪奢な屋敷の一室に、ゆうたは静かに座っていた。
手には愛用のライフルを持ち、バレルを分解して丁寧に手入れをしている。
💚「最近、狙撃の出番が多いな……」
ぽつりと独り言を漏らす。
確かに、ここ数週間で彼が動く任務は増えていた。やまとの指示があれば、標的を仕留める。
それがゆうたの役目だった。
🧡「また物騒な顔してる」
不意に扉が開き、あむぎりが入ってきた。
片手にはノートパソコンを抱え、軽く笑みを浮かべている。
💚「……そんな顔してる?」
🧡「してるよ。俺以外の誰かが見たら、一発で殺されるんじゃないかってビビるだろうね」
💚「……ひゅうがにも言われた」
🧡「だろうね。ほら、休憩しない?」
あむぎりは無造作に近くのソファに座り、ノートパソコンを開いた。画面には敵組織の拠点の地図や、幹部たちの情報が映し出されている。
💚「……何か進展あった?」
🧡「うん。『ヴェルデ・ファミリー』の幹部が、うちのシマにちょっかい出してるらしい。ボスには報告済み」
💚「ヴェルデ……ね」
ゆうたは眉を寄せる。
その名前には聞き覚えがあった。確か、以前にもやまとの取引を邪魔してきた組織だ。
🧡「今回は少し厄介そう。かなりの武器を持ってるし、しかも……」
あむぎりは軽くため息をつくと、画面を指差した。
🧡「こいつがいる」
💚「……」
ゆうたは画面を見つめた。
そこに映るのは、ヴェルデ・ファミリーのNo.2と呼ばれる男の写真。
💚「狙撃手……?」
🧡「そう。でもただの狙撃手じゃない。『百発百中の悪魔』って呼ばれてるらしい」
💚「へぇ……」
ゆうたはライフルを組み立てながら、ふっと笑った。
💚「なら、どっちが本物か試してみるのも悪くないね」
その夜、やまとは作戦会議を開いた。
❤️「ヴェルデ・ファミリーが本格的にこちらに攻めてくる可能性が高い」
彼の声は低く、静かだが、部屋にいる全員を圧倒する力を持っていた。
💜「迎え撃つ?」
ひゅうがが尋ねる。やまとは首を横に振った。
❤️「否。こちらから潰す」
その言葉に、ゆうたは微かに口角を上げた。
💚「やっぱりそう来るよね」
❤️「ゆうた、お前にはヴェルデのNo.2を潰してもらう。やれるな?」
💚「もちろん」
迷いなく頷く。その様子を見て、やまとは満足げに目を細めた。
❤️「ひゅうが、お前は前線で暴れてくれ」
💜「了解」
❤️「ゆうまは裏から攪乱。適当に好きに動け」
💙「俺の得意分野」
ゆうまはにやりと笑い、ナイフを指の間でくるくると回す。
❤️「そして、あむぎり。お前は情報支援」
🧡「任せて」
全員の役割が決まると、やまとはゆうたをじっと見つめた。
❤️「……ゆうたくれぐれも、無茶はするな」
💚「やまとが命令するなら、従うよ」
その言葉に、やまとは微かに目を細めた。
❤️「そうか」
そして、彼はゆうたの手を取り、軽く唇を押し当てる。
❤️「お前は俺のものだからな」
💚「……わかってるよ」
ゆうたは苦笑しながらも、胸の奥が妙に熱くなるのを感じていた。
戦いの幕は、すでに上がっている。
続く 〉〉〉
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