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ちなみに同じ頃、別室ではほたるも同じように明智あけちさんへの思いを別のエバリュエーターさんに話していたんだけど。

私、さんざん宗親さんの魅力について語りまくってしまったから……絶対ほたるを待たせてると思ったのに、全部終わって出てきてみたら終わったタイミングがほぼ同じで。

これはほたるの方も相当惚気のろけたな?と勝手に仲間意識を持ってしまった。



***



「これが春凪の中の僕のイメージ?」


私の腰に回されていた宗親さんの腕がスッと離れて、香水のアトマイザーが視界から消える。

シュッという音はしなかったからきっと、中身を噴霧したんじゃなくて容器に直接鼻を近づけて嗅いでおられるのかな?

宗親さんのことだから、私の頭上でそんなことをして私に中身が降り注いだらとか考えて下さったのかも知れない。


宗親さんの足の間に座らされているせいで、彼の様子が逐一観察出来ないのが私の緊張感を否が応にも高めてくる。


「あ、あの……どう、でしょう?」


そわそわしながら背後を振り返ったと同時。


「んっ」


私は宗親さんに強引に唇を奪われていた。


おしゃべりしている最中で、半ば口が開いたままだった私の口中に当然みたいに彼の舌が入り込んできて。舌の付け根をくすぐる様に擦られた私は、ゾクリと這い上ってきた快感に、腰に回されたままの宗親さんの手をギュッと掴んだ。


プレゼントの感想をお聞きしたいのに。


それをさせてもらえないもどかしさと、このまま宗親さんのキスに溺れてしまいたいと言う欲求が、なけなしの理性の上を行ったり来たり。


「は、ぁんっ、む、ねちかさっ……、ダメっ」


そんな私の理性を崩したいみたいに宗親さんの手が腰から胸の方へ這い上って来るから。

私は懸命に抵抗を試みた。


背中に宗親さんの熱いたかぶりを感じて、今すぐにでもそれを受け入れて中をグチャグチャに掻きまわしてとろけさせて欲しいとか……そんなみだらなことを思ってしまう自分に流されないよう踏み留まるのはかなり大変だった。


それを何とか可能にさせたのは、プレゼントを気に入って頂けたのかそうでないのかまだハッキリ聞かせて頂いていないことと、お風呂がまだだったこと。それから――。


「今夜は、一緒にお出掛けするって……おっしゃったじゃないです、か……」


宗親さんに、日中はほたると外出することを許して頂いたけれど夜は――。

夜だけは自分のために空けておいてほしいと言われていたのを私、ちゃんと覚えてる。


宗親さん、ハイエンドホテルに入ったイタリアンレストランにクリスマスディナーを予約してるって、話してくださいましたよね?


宗親さんに言われて私、調べてみたから知ってる。

予約してくださったの、高級なのになかなか予約が取れないことで有名なお店だった!


ましてや今日はクリスマスイヴ。

激戦だったに違いないの。


よく調べてみたらオリタの系列グループのホテルだったからコネとか使えたのかも知れないけれど、でもそれにしたって、その陰で予約が取れなかった誰かが居るかも知れないってことなわけで。


絶対無駄には出来ないじゃない!


私も買って帰ったプレゼント、そこで渡せたらよかったんだけど、選んだのが香水だったから飲食の場ではふさわしくないかなって思って。

それで帰宅するなりお渡ししてしまったんだけど……作戦ミスだったかも知れない。


だって、何につけても卒のない宗親さんが、お食事の場で香水の試し付けをしたりなさるわけなかったんだもの。


宗親さんの腕に載せた手指に力を込めて訴えたら、小さく吐息を落とした宗親さんが壁に掛けられた時計を見て。


「十八時か。予約は二〇時ですし、シャワーを浴びて着替える時間は十分にありますね」


今日は定時には上がったらしい宗親さんは、十七時過ぎには帰宅なさっていた。

予約したホテルまでは車で十分とかからないから確かにまだまだ時間にゆとりがある。


まるで自分に言い聞かせるみたいにそうおっしゃった宗親さんに、私はこの機を逃すまいとコクコクとうなずいた。


「もちろん、春凪も浴びるでしょう?」


冬なので汗なんてかいてないし、このまま宗親さんが用意して下さったフォーマルドレスに着替えてもいいかな?と思っていた私は、当然キミも入るよね?みたいな宗親さんの言葉にドキッとしてしまう。


私の背後で宗親さんのは未だに元気なままだし……これって絶対。


「あ、あの……」


オロオロする私をサッと抱き上げて、宗親さんがニコッと極上のを向けてきた。


「さすがにそんな色っぽい顔で僕を煽っておいて、放置したりはしませんよね、奥さん」


宗親さんっ。

私が彼のたかぶりに気付いていたの、絶対ご存知ですよね?


っていうかひょっとしてわざと押し当ててたり――っ!?


宗親さんの久々の腹黒スマイルは、絶対にとしか思えなかった。

好みの彼に弱みを握られていますっ!

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