テラーノベル
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鬼霧宗作
黒岩は不敵に笑い、まずは自らグラスを煽った。「まずは私からだ。さあ、次は誰だ?」彼がグラスをテーブルに置いた、その直後だった。黒岩の顔がにわかに苦悶に歪み、喉を掻きむしりながら床へ倒れ込んだ。ガシャーンと大きな音を立ててグラスが割れ、深紅のワインが絨毯に広がる。「おい、しっかりしろ!」医師の宿泊客が駆け寄るが、黒岩はすでに泡を吹いて絶命していた。「まさか、毒……!?」「全員同じボトルから飲むはずだったのに、なぜ彼だけが!?」悲鳴が響き渡る食堂で、御子柴だけが冷静に近づき、割れたグラスの破片を見つめていた。その瞳の奥で、冷徹な方程式が組み立てられていく――。
コメント
1件
第2話、一気に緊迫しましたね。黒岩が自らグラスを煽った直後の急変——あの「まずは私からだ」の余裕が、むしろ痛烈なアイロニーになっていてゾッとしました。ワイングラスが割れて深紅が広がる映像が目に浮かびます。そして御子柴さん、あの冷静さ……割れた破片を見つめる瞳の冷たさに、この物語の鍵が彼にあると確信しました。次が待ち遠しいです🌷