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🖤サイド
高校一年生の夏。
病院の屋上。
あと1歩、2歩前に進めばこの世界とさよならできる。
もうこの世界にはうんざりだ。
希望も光もないならしんだほうがマシだ。
1歩踏み出そうとした時。
ガチャ(ドアが開く)
🖤「…っ。」
邪魔されちゃった。
どうせ止められるでしょ…こんなの。
最悪だ。
そう思ってたんだけど…。
その人は何も言わずにベンチに座って本を読み出した。
🖤「え…なんで…。」
何も言われなかったんだから気にしなくて良いはずなのに、
気になってしまった。
俺のことを止めない理由が。
🖤「なんで、俺のこと止めないんですか…?」
?「どうせ止めたところで100年もしたらどうせ君はこの世からはいなくなってるでしょ?」
なんと、ぶっ飛んだ発想だな…。
?「遅かれ早かれ人はいつか死ねの。」
?「それに僕たちには生きる権利はあるけど義務ではないから。」
なんだか全てを諦めたような口振り。
🖤「…俺、目黒蓮って言います。あなたは…?」
?「あ…僕?僕は…」
💚「阿部亮平、一応高校一年生。」
あ、同い年…?
💚「…飛び降りるのやめたの?」
🖤「あ…うん。」
見られてて止められないってのもなんか違う気がした。
もしかしたら自分にはそんな勇気はなかったのかもしれない。
💚「…君も入院してるの?」
🖤「うん、ちょっと怪我で1ヶ月くらい…。」
💚「じゃあ、僕の方が先輩だ。笑」
🖤「え、いつから…?」
💚「もう、10年くらい…?入退院繰り返してるかな?」
少し寂しそうな笑顔…。
🖤「あ…ごめっこんな質問、無神経だったね…。」
💚「いやいや、事実だし…。」
優しい人だな…。
ここで出会ったのも何かの縁かもしれない。
この日から俺らの運命の歯車が動き出した。
コメント
2件
続きが凄く楽しみ😊