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しうあい✨がんばるます
君に対する恋文ではなく脅迫状
20
____________
「これより、五名の化身に対する審理を執り行う。」
中央に座した政府役人が、淡々と言い放った。
その瞬間、場内にざわめきが広がる。
「…………は?」
「審理……?」
「待て、そんな話は聞いていないぞ。」
「俺もだ。呼ばれた理由すら、十分には伝えられていない。」
しかし、政府役人は周囲の動揺など意に介さない。
「此度の審理は、戊辰の争乱において旧幕府側に属した諸藩、その土地が果たした役割、及び新国家成立後の秩序維持への影響を鑑み、各化身に対する処分を決定するものである。」
「なお、被審者たる化身自身が、藩の政治判断を直接行ったものではないことは認める。」
「しかしながら、化身とはその土地を象徴する存在である。」
「ゆえに、その土地が歴史上担った責について、完全に無関係であるとは認め難い。」
「以上を踏まえ、各被審者について処遇を申し渡す。」
沈黙。
誰も口を開かなかった。
彼らは、ただ「重要な会議がある」とだけ告げられ、この場へ集められた。
それがまさか。
土地の責を問われる場になるなど、誰が予想しただろうか。
政府役人は読み上げを続ける。
「⬛︎⬛︎藩化身。貴殿は、幕末期において…」
「………これは、裁判として成立しているのか?」
「…正当な処罰ではないだろ……!」
誰かが言った。
しかし、その声は一つにまとまることはなく、発せられては空気に溶けてしまう。
「よって、その土地が為したる責…故地への帰還を……禁ず… また、……重要性を鑑み、……政府の管理下に置くものとする。」
三人の処遇が読み上げられた時、⬛︎⬛︎藩が決心したかのように立ち上がり、口を開いた。
「_ッいい加減にしろ!!」
法廷に声が木霊する。
「やり直しだ!!!! 今、すぐに!!!!」
傍聴席から叫んだ彼は、法壇に立つ政府役人を指差して続ける。
「俺たち化身のことをなんだと思ってやがる!?!?お前ら人間ほど単純にできちゃあいねえ!!!」
「っおい!⬛︎⬛︎藩!やめろッ!やめるんだ!」
彼の近しい者であろう、⬛︎⬛︎藩が彼の腕を掴み、制止する。
しかし、彼は止まらない。
「土地から剥がされれば生命維持の重要な部分を削がれる!!!!!!」
「そして、化身は人間の保有物ではない!!勘違いするな!!!!!!!」
「⬛︎⬛︎!やめろって!!!!」
「こっちのセリフだ!⬛︎⬛︎藩ッ!!!」
「今、ここで声をあげなければ…コイツらはどうなるんだ!!!」
彼は被審者席に座る五人を指差した。
「確かにコイツらは負けた!!!俺たちにな!!!!!」
「でもな、…っ〜、……」
「権利そのものを奪うのは違うだろ!」
「……っ、だがッ」
⬛︎⬛︎藩は彼を押さえる腕の力を強めた。
しかし。
⬛︎⬛︎藩は手綱を振り切った馬のように止まらなかった。
「これから日本全体で協力してッ!新しい時代を作っていこうって話だっただろ!!!」
「それが、それがッ!なんでこうなる!!!」
「っ、知らねえよ!!!!みんなここに急に呼ばれて_」
「そうだ!!それ自体が問題だ!!!!!!」
「急に呼ばれて、…それでなんだ!!!!
“お前たちは土地の化身なので藩全体の責任を負ってもらいます”だあ!?!」
「意味分ッかんねえよ!!!!」
「…静粛に」
「っるせえな!!!!!ちゃんと聞け!!
そしてこのふざけた裁判をやり直せ!!」
静まり返った法廷で、ただ一人声を荒げ抗議を続ける⬛︎⬛︎藩。
周りの者が彼に抱くのは、呆れか?失望か?
それとも_。
「お前ら!!!!!!!」
「ただ黙って見てるだけでいいのか!?!」
「今、声を上げないでどうすんだ!!!!声を上げろッ!!!!!」
_後に、傍聴席に座っていたある一人の青年は、彼のことをこう例えた。
「…それもそうだ」
「ッ不当だ!!!化身を裁くなら化身のことを理解してからにしろ!!!人間のルールに無理やり当てはめんじゃねえ!!!」
「やり直しだ!!!!」
「やり直せッ!!!!!!!」
抗議の声は、瞬く間に場内へ広がった。
彼の言葉は、ただ黙って裁判を見守ることしかできなかった化身たちを奮い立たせた。
その言葉は、被審者席にいる五人にも届いていた。
そして、それは法壇にも届く。
「……誰かあの者を摘み出せ…」
隣の者に耳打ちする。
「しかしあの者は⬛︎⬛︎藩の…」
「……賊軍に情を移すようでは…」
軽蔑の眼差し。
「…情けない。所詮化身は……」
眉を顰める。
今、法廷は二つに割れていた。
一人と大勢ではなくなった。
後、もう少しだ。
そうすれば、きっと。
「ッお前たちが!!!!今やろうとしていることの重大さが分からないのか!?!?!?」
「俺たちは土地を象徴する存在だ!!!!!」
「その、”土地の象徴”を殺そうとしているんだぞ!!!!!!!!分かるか?!?!?」
「⬛︎⬛︎ッ!!!お前まで処罰の対象になるぞ!!!!!!!」
「そんなもんはどうでもいい!!!」
「どうでも良くねえよッ!!!!お前まで処罰の対象になれば……っ」
「確かにこの裁判はクソだ!!!!!!最悪だ!!!!!!意味分かんねえ!!!!」
「今のままではダメだと__こういうのも含めて世を正すために!!!俺たちは新政府軍として戦ったんだ!!!!!!」
「それを一番望んでいたお前が…ッ、ここで捕まったらどうする!!!!!本末転倒だ!!」
「じゃあなんだ!!!!!!!!!
ここで五人を見放せと!?!?!?」
「違ッ…!…………」
「…………いや、違くないな…俺が言っているのはそういうことだ…」
「………っ、お前…!」
「完全に見放す訳じゃないッ!制度を正して、それでッ!」
「その間コイツらは生命を維持するために重要なモノを没収されるんだぞ!!!?!?」
「ッでも!!!!!」
「クソッ!!!!!_おい!⬛︎⬛︎ッ!⬛︎⬛︎!⬛︎n」
「静粛にッ!!!!!!!!」
政府役人の声が法廷に響く。
「…裁判のやり直しは執り行わない。」
「ッ!?てめッ_離ッ」
「_よって、 改めて、判決を申し渡す。」
「⬛︎⬛︎藩化身。」
「貴殿は、幕末期において旧幕府体制を支える役割を担い、その土地は政治的にも軍事的にも大きな影響力を有していた。」
「特に、旧幕府の秩序維持に関わり、京都における幕府側勢力の一端を担ったことは明白である。」
「また、戊辰の争乱に際しては、新政府軍への対抗を選択し、戦乱を拡大させた責を免れぬ。」
「なお、貴殿自身が軍事行動を決定する立場にあったものではなく、土地の政治的判断を直接行ったものではないことは認める。」
「しかしながら、貴殿はその土地を象徴する存在であり、その土地が歴史上担った責について、完全に無関係であるとは認め難い。」
「よって、その土地が為したる責を負うものとし、故地への帰還を一定期間禁ずる。」
「また、その政治的重要性を鑑み、必要な期間、政府の監督下に置くものとする。」
「以上。」
「⬛︎⬛︎藩化身。」
「貴殿は、旧幕府政治の中枢に関わり、その土地は幕府体制の維持において重要な役割を果たした。」
「その政治的立場及び旧幕府との結びつきは、新国家成立後の秩序形成において看過できぬものと判断する。」
「また、戊辰の争乱において旧幕府側として行動し、新政府軍との対立を選択した責は免れぬ。」
「貴殿自身が旧幕府の政策を決定したものではなく、土地の意思を直接統制する立場ではなかったことは認める。」
「しかし、その土地が担った歴史的役割と政治的重要性を鑑み、その責を負うものとする。」
「よって、その土地が為したる責を負うものとし、故地への帰還を一定期間禁ずる。」
「また、旧体制との結びつき及び政治的重要性を鑑み、隔離期間満了後も一定期間、政府の監督下に置くものとする。」
「以上。」
「⬛︎⬛︎藩化身。」
「貴殿は、東北諸藩の中でも大きな勢力を有し、旧幕府側諸勢力の結集において中心的役割を果たした。」
「その土地が有する規模と影響力は、新国家にとって無視できるものではなく、戦後の秩序形成において慎重な管理を要するものと判断する。」
「また、旧幕府側として新政府軍への対抗を行い、争乱を拡大させた責は免れぬ。」
「なお、貴殿自身が諸藩の行動を決定する立場にあったものではなく、政治判断を直接行ったものではないことは認める。」
「しかし、その土地が果たした役割と政治的重要性を鑑み、その責を負うものとする。」
「よって、その土地が為したる責を負うものとし、故地への帰還を一定期間禁ずる。」
「さらに、その規模及び影響力を鑑み、必要な期間、政府の監督下に置くものとする。」
「以上。」
「⬛︎⬛︎藩化身。」
「貴殿は、旧幕府側として新政府軍への抗戦を続け、その軍事的能力により戦乱を長期化させた。」
「その抵抗は新政府軍に対して大きな影響を及ぼし、新国家成立の過程において大きな障害となったことは否定できぬ。」
「しかしながら、戦後の対応、土地の統治状況、及び新政府への影響を考慮し、一定の情状を認める。」
「よって、その土地が為したる責を負うものとし、故地への帰還を一定期間禁ずる。」
「また、必要に応じて政府の監督下に置くものとする。」
「以上。」
「⬛︎⬛︎藩化身。」
「貴殿は、旧幕府側に属し、新政府軍への抗戦を行った。」
「その土地は局地において激しい抵抗を行い、多くの混乱を生じさせた責を免れぬ。」
「しかし、その政治的影響力及び戦後の情勢を考慮し、他の対象より軽減するものとする。」
「貴殿自身が土地の政治判断を行ったものではないことは認める。」
「しかしながら、その土地を象徴する存在として、歴史上の責を完全に免れるものではない。」
「よって、その土地が為したる責を負うものとし、故地への帰還を一定期間禁ずる。」
「また、必要な期間、政府による監督を受けるものとする。」
「以上。」
「これにて閉廷とする。」
法廷は、静まり返った。
この日、初めて化身が法の下に裁かれた。
ある者は絶句し、ある者は声を上げた。
しかし、判決が覆ることはなく、法廷は閉じられた。
後に議論を巻き起こす、歴史に残る刑罰の始まりであった。
①有言不実行【本編軸-過】
夕餉の席。
不意に⬛︎⬛︎が箸を置き、こう言った。
「……俺、京都へ行くことになったんだ。」
「……え?」
⬛︎⬛︎が思わず顔を上げる。
「まじで?」
「えぇっ」
「……本当か。」
⬛︎⬛︎の低い声に、⬛︎⬛︎は静かに頷いた。
「ああ。京都守護職を任されたんだ、うちの藩が。」
卓上が静まり返る。
京都。
今、この国で最も政情が不安定な場所。
「危ねえじゃねえか。」
⬛︎⬛︎が眉をひそめる。
「伏見の旅館で尊王攘夷派の過激派が粛清されたとか…」
⬛︎⬛︎が続けて言う。
そんな彼らの様子を見て、⬛︎⬛︎は小さく笑った。
「もちろん、危ないのは重々承知。」
「でも、断れなかった。」
「……」
「⬛︎⬛︎家訓十五箇条。第一条、『大君の儀、一心大切に忠勤を存すべく、列国の例を以て自ら処るべからず。』」
「……保科公以来、うちの藩は将軍家への忠義を第一としてきた。」
「その務めが回ってきた以上、引き受けるしかない。」
⬛︎⬛︎が静かに尋ねる。
「……後悔は?」
「ない。」
⬛︎⬛︎は迷いなく答えた。
「”⬛︎⬛︎は将軍家のためにある。”」
「もちろん、藩政だけでも手一杯だ。でも、任された以上はやる。」
「……そうか。」
⬛︎⬛︎は短く頷く。
⬛︎⬛︎はしばらく黙っていたが、やがて息をついた。
「……無茶だけはするなよ。」
「約束はできないな。」
⬛︎⬛︎は困ったように笑う。
「でも、絶対帰ってくる。」
その笑顔を前に、⬛︎⬛︎を引き止められる者など居なかった。
「じゃ、お前が京都から帰ってきて…仕事を全うしたら。」
「?」
「みんなで飯でも食おうぜ」
「…あっ、お前の分はこいつが奢ってくれるってよ!良かったな!」
「げぇっ!お前が一人で奢れよ〜」
「ははは。みんなで奢ってやろうぜ!」
「大仕事だな、⬛︎⬛︎。」
「こっちから応援してるぜ!」
「頑張れよ。」
⬛︎⬛︎は少し目を見開いて硬直したあと、笑いをこぼしてこう言った。
「……………もちろん。俺に任せとけ。」
「じゃ、⬛︎⬛︎は俺に任せな〜」
「いや俺だろ!」
「ははは!」
___________
「……」
懐かしい夢を見た。
それはとてもあたたかく、やさしい夢。
今の状況と乖離しすぎていて、中々夢から戻ってこれない。
あぁ、色々考えていたのにな。
高いもん食べて、あいつの財布を空っぽにしようとか。
なんなら、俺が奢ってやろうとか。
…全部、水の泡だ。
あー、最悪だ。
「……約束ぐれぇ、守れよな。アホ…」
②-1 温度差【IF】
:もし本編を化身たちが演じていたら?
「__カット!」
「っは!!!はあっ、はあっ!!!」
「ちょっ!お前!力強すぎ!!!!」
「…すまん」
「あ、⬛︎⬛︎さん。お疲れ様でした〜」
「ちょ、やばい。水、水くれ水。」
「こちらに。」
「ありがとう……」
「……温度差やば」
「風邪引いた」
「まあそりゃな…」
「っぷは〜!!!マジでこのシーン喉終わるから助かるわあ!!!」
「世界観ぶち壊しやがって」
「さっきの緊迫感返してよ」
「っるせえな!ほぼセリフ無かったやつが言うなよ゛っゲホッ!!!!ぉえ〜」
「同一人物だなんて信じたくない」
「あんなにカッコよかったのに」
「それな」
「……んだよぉ〜〜」
「おっ、新時代の象徴の⬛︎⬛︎サマじゃねえか。」
「へへっ、おれカッコいいだろ?…って、⬛︎⬛︎!」
「よう、俺だよ」
「画面外なのにクッッソ重い拘束具付けられてる⬛︎⬛︎くんじゃあーん?」
「あ??殺すぞ」
「いや口悪」
「怖すぎんだろ」
「やっぱここの対立は続いてたかあ〜」
「恐ろしいぜ!戦争なら他所でやれ!」
「俺のこと巻き込むなよ〜」
「っるせえな奥羽越列藩同盟中心藩共!!!!!」
「お前もな〜?」
「お前ら全員奥羽越列藩同盟中心藩だわ!」
「…なんで俺だけ違うんだろうな……?」
「うん、なんかどんまい。」
「…というか、この拘束具っていつまで付けなきゃいけないの?…マジ重くて嫌なんだけど」
「…分かる。」
「これさ、………⬛︎⬛︎だったら多分『筋トレにはなるが…』とか言ってるよな。」
「うわ言いそう!」
「やっぱ⬛︎⬛︎のその思考回路怖いよな」
「……………そうか……」
「えっいつの間に居たの」
「瞬間移動すげえな」
「めっちゃしょんぼりしてるじゃん」
「謝れよ⬛︎⬛︎」
「ぅえ〜?」
「そうだそうだ!ほぼ⬛︎⬛︎市以外取り柄無いやつ!」
「それだけで⬛︎⬛︎の中心みたいな顔してるやつ謝れ!!!」
「さらっと俺へのブーイング入れんのやめてくんね?」
②-2 怖かった【IF】
「いやあ、さっきはお疲れ様でした、⬛︎⬛︎さん!」
「ああ、裁判官役の!お疲れ様でした〜」
「最後のセリフめっちゃ密度あったのによく噛みませんでしたね、尊敬ですわ。」
「え、えぇ〜!⬛︎⬛︎さんに褒められるほどじゃないですよ!⬛︎⬛︎さんこそ、すごい迫力が出てて……」
「え〜嬉しい〜〜」
「漏らしそうになりました。」
「ん?」
「…いや、漏らしそうになったんです。」
「え?」
「…やはり、化身様の迫力は凄いですね…私、本気で死ぬかと…」
「お、おお…」
「涙堪えながらやってました!」
「…そっすか……」
「ああ、話しておきたいと思ったことがもう一つありまして。」
「?」
「被審者席に座る五人の方々、貴方様の素晴らしい演技を聞いて感動したのか肩を震わせて、尚且つ口を押さえて俯いていらっしゃったんです!私、あぁこれが化身様の絆なんだと感動して__」
「…………」
「ええ、まあとにかく!素晴らしかったです。また、よろしくお願いしますね。」
「……よろしくお願いします。」
②-3 外してください【IF】
「…あのう、スタッフさーん…」
「!」
「どうしましたか?」
「そのさ…な、なんか、この…この拘束具外れないんだけど」
「…っえ?」
「……鍵とかって、ありません?」
「…………無い、ですね。これは…人に付けてもらって外してもらう形なので」
「…マジすか?」
「…残念ながら」
「………そっすか…」
__
「ッおぉい!さつまいも藩よぉッ!」
「!?」
「この拘束具鍵無いってよお!!!!」
「ぇっ、……すまん…」
「いや謝っても仕方ねえ。外せ…」
「……………、………」
「?」
「……もう少し付けてたらどうだ?」
「は?」
「…似合ってるぞ」
「っっっっんだてめえ〜〜!!!やんのかぁ????!!!!!????」
「ふっ」
「調子に乗りやがってよォ〜〜!!!」
「おいおいおい戦争は他所でやれよ〜」
「そうだぞ。争いは良くない。」
「………図体の割に可愛いこと言うよな、⬛︎⬛︎って…」
「だろ?可愛いんだよな⬛︎⬛︎は!」
「へえ?」
「なんで誇らしげなの??」
「…⬛︎⬛︎の方が可愛い。」
「えっ?わっ、なんだべ!めんこいごだ〜!」
「小さいしな」
「お???もっかい言ってみ???????」
「…東北のノリ分からんわあ」
③何やってんだか【本編軸-現】
:北海道,宮城,東京,愛知,大阪,広島,福岡
東京「ぽゆえ〜〜〜〜」
福岡「くそっ!なんてこった!お前らが意味不明すぎて東京が『ぽゆえ〜』しか話さなくなった!!!」
広島「いや意味分からんよ!!!なんでぽゆえ〜なんじゃ!!!」
北海道「東京くんも疲れてるんだよ……」
宮城「大阪と愛知とかいう三大都市が急に会議室抜け出してポテチ大量に買ってきたらそりゃこうなるわな」
愛知「ぽゆえ〜〜」
福岡「いやお前までぽゆえ〜すんなきっしょいな」
愛知「ねえ???今本音出たよね???」
大阪「……」
(無言でサングラスを付ける)
福岡「おいそれ外せここ会議室だぞ」
北海道「もしかしなくとも福岡くん半分キレてるよね?」
福岡「キレるだろこれは、そう思うよな広島」
広島「いやわしに振りんさんなや。まあ気持ちはわかるけど!!」
宮城「……」
広島「というか混乱に乗って自分も帰ろうとすんな宮城」
宮城「大都市だらけでこわいんだもん…」
広島「今更すぎるじゃろ。もっと早う言えよ」
福岡「おま……何十年の仲だと思ってんだよ」
宮城「66年5ヶ月12日約3時間」
福岡「めっちゃ正確じゃねえか そこまで来るときっしょいわ」
広島「なんで覚えてるん??????われロボットなん???????」
宮城「俺の記憶力を舐めるな」
福岡「舐めた覚えはねえよ!!」
東京「ぽゆえ〜〜」
福岡「お前はそろそろ正気に戻れよ!!!」
北海道「福岡くん、息が切れてるよ。 はい、これ、お水。」
福岡「っ?あ、あぁ…ありがt」
北海道「軟弱だね」
福岡「……………????????」
北海道「ふふ」
広島「サラッと悪口選手権大会でありゃあ優勝しとるじゃろこれ」
愛知「パンパカパーン!優勝、おめでとう!」
福岡「は?」
北海道「わあ」
東京「ちょっと紙吹雪散らさないでくれます??????誰が掃除するんですか?????????????」
愛知「大阪」
東京「いやダメ………………」
東京「……いや、いいか………」
北海道「いいんだ……」
福岡「いやダメだろ!!!!!!!」
宮城「勢いが戻ってきたね福岡!!その調子で頑張れ!!」
福岡「お前は本当に何様なの???」
④福岡くんのそーゆーとこ、僕、好きだよ。【本編軸-過→現】
戦後、長く続いた混乱も少しずつ落ち着きを取り戻していった頃。
全国各地で、
「全国の化身同士で親睦を深めたい!」
そんな声が聞こえ始めた。
それまで化身たちは、それぞれの土地と人々を背負いながら、基本的には自分の地域の中で生きてきた。
もちろん存在自体は知られていた。
しかし、同じ時代を生きる者同士が、互いに深く関わる機会は決して多くなかった。
そこで試験的に、各地方の中心的な都市を持つ都道府県の化身たちを集め、親睦と情報交換を目的とした会合が開かれることになった。
その名も――七地方代表会【仮】。
時代は変わりつつあった。
戦争の傷跡を抱えながらも、国は復興へ向かい、人々の暮らしも少しずつ新しい形へ進み始めていた。
そんな時代の中で、化身同士の関係もまた変わっていくのではないか。
周囲はそう期待していた。
そして、七地方代表会も今回で三回目。
三回も顔を合わせているのなら、もう互いに打ち解けている頃だろう。
……普通なら、そう思う。
しかし。
現実は――
全くと言っていいほど、進展していなかった。
東京都の化身は何らかの資料を読み耽り、
大阪府の化身は明らか舐め腐った態度を取り、
愛知県の化身は黙って机に突っ伏し、
福岡県の化身は口を開くがすぐ閉ざし、
広島県の化身はどこか遠い所を見つめ、
宮城県の化身は帰りてえオーラを発している。
そんな状況の中、他の化身たちとまだ交流の少ない北海道の化身は、内心焦りまくっていた。
____
うわあ!!みんな喋ってない!
東京さんは真顔で資料眺めてるし、大阪さんと愛知さんはどっか行っちゃったし!
広島さんはずっと上の空で、宮城さんはずっと帰りたそうだし!
『話して交流深めましょ!』じゃないの!?!
何で話さないの!?
うう、どうすればいいの…。
「………あの」
せっかくお友達ができるチャンスだと思ってたのにな。
やっぱり僕はずっと一人なのかなあ。
寒い寒い北の大地で、ただ一人_
……本州の人たちとは仲良くできないのかな
やっぱり部外者だから…?
「…聞いてます?北海道……サン…」
あ、目が合った。
…綺麗な青だ。ぼくの青色とはまた違う、あたたかさを閉じ込めたような……
「……えーと…、あのう…」
「…………」
「………」
あっ!どうしよう!せっかく話しかけてもらったのに!
何話せばいいか、分からない……
僕のアクセント、変じゃないかな…
言葉、通じるかな…
失礼になるんじゃ?
どうしよ…
「………その、…」
「……」
ここから出ていけって言われたらどうしよう?
「………………大丈夫?……ですか?」
「………ぇ?」
…この子、今、なんて言ったの?
僕に?「大丈夫?」って?
「いっ、いや…その、…ただでさえ慣れない土地なのに……ほら、この通り、誰も話さないじゃないですか……」
「せっ、戦後だからってのもあると思う…んですけど、…ピリピリしてて……」
「…………あ、あぁ」
「せっかく、全国の地方の中核都市を有する都道府県を集めたのに…っていうか、……あっいや…北海道…サンのことを悪く言ってるんじゃなくって」
ぎこちない話し方、視線、表情……
…緊張、してる?
「………」
僕と、おんなじだ。
「……あっ、いや、余計なお世話…ですよね!ははは!す、すみませ…」
「そんなことない!」
「…っえ?」
「ねえ、きみ、名前、なんて言うの?」
「………福岡…、です」
「福岡!福岡…福岡くん!」
「…っ???」
「…僕に、話しかけてくれてありがとう。」
「……!……っいえいえ、そんな…別にわたしは」
「ね、敬語外そうよ!僕のこと、北海道って呼んで!呼び捨て!」
「っえ、ぇ?」
あっ、
「………………ダメ、かな…」
「……………」
……また、やっちゃった。
踏み込みすぎちゃった。
怖がられたよね…絶対……
あー…、上手くやっていこうって思ってたのに、結局またこうなっちゃうんだ…
あー…福岡くんと仲良しさんになりたかったな…この子、あたたかいし……
怖かったよね…ごめん、福岡く
「っもちろん!逆に良いのか!?」
「…え」
「北海道さえ許してくれるなら敬語も外す!呼び捨てもさせてくれ!」
「…え、えっ」
「っはは、嬉しいなあ!北海道!」
「えっ、ぅ」
「俺さ、ずっと、お前と仲良くなりたかったんだ。」
「わ、わっ、…!!!」
きらきら、してる…
なんだこれ…、なんか、わ、あ……
あったかい…
手、握られてる…?よね……?
あ、落ち着く…じわじわと熱が移ってくる…
安心する…
「これから、よろしくな!北海道!」
これが、本物の”あたたかさ”かあ……
____
「…北海道?」
「…………」
「……ったく…、いつまでぼーっとしてんだよ。まあ、今はいいけどさ…」
「…ふふふ。ちょっと昔のことを思い出したんだよ。」
「…昔のことを?急だな……」
「そういうものでしょ?」
「………まあな…?」
「…ところで、なんでこっちに来たの?」
「東京くんと大阪くんと愛知くんの喧嘩に混ざらなくていいの?福岡くん、好きでしょ?」
「え?俺のことなんだと思ってんの?」
「うふふ」
「えぇ……」
「……まあ、いいんだよ、今は。」
「ふーん?どうして?」
「北海道の隣に居たいんだ。」
「!」
「あっいや別に変な意味じゃないからな!!!!!!!今日ちょっとコンディションが悪くて…そっそれに!広島と宮城だって諸事情で居ねえし…!」
「だっだから俺が北海道のところに来るのは当然っていうか…!!!」
「…うん………そう、そうなんだよ…」
「ふふ」
「…なっ、なんだよ…その不適な笑みは。お前の笑顔たまに怖いんだよ……」
「ええ?ひどいなあ、福岡くんったら。」
「……ごめん」
「でも_」
「?」
「福岡くんのそーゆーとこ、僕、好きだよ。」
コメント
7件
第2話、めっちゃ熱かった…!!🔥 裁判の場でたった一人声を上げた⬛︎⬛︎藩の姿、かっこよすぎて鳥肌立ったよ…😭💦 「今、声を上げないでどうすんだ!」って、読んでるこっちまで奮い立つセリフすぎる…! そしておまけの北海道×福岡くんのやり取り、めっちゃ尊い…!! 「福岡くんのそーゆーとこ、僕、好きだよ。」って、そんなのズルすぎるよ…!!💕 ギャップとエモさが詰まった神回だったよ、ありがとう…!⋆⸜💕 ⸝⋆