テラーノベル
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どうも!みんなの万能調味料こと、塩麹よりも向井康二ですっ🧡
で。
移動車が渋滞にハマってて、ちっとも動かへんのよ……さっきから。
このままじゃ待ち合わせに遅れてしまう。俺は、車を路肩に停めてもらうと、マネージャーに送ってもらったお礼を言って、待ち合わせ場所へと走り出した。
容赦なく照りつける太陽が俺を苦しめる。帽子とサングラスはしててんけど、それにしてもあっついなあ……まだ6月やで???
🧡「おっと…ここや」
目的のカフェは道路の端っこにあった。
外観はかっちりとした純喫茶という佇まいで、男でも入りやすい。その奥まった席に照兄はいた。
🧡「お待たせ〜」
💛「遅かったね」
🧡「道が混んでてん。ごめんな」
💛「いいよ。康二、何にする?」
えーっと、と言いながらわざわざ対面の席じゃなく隣に座る。
店の座席のほとんどが半個室みたいな作りになっていて、中が見えない。照兄は狭そうに身体を奥へとやった。
💛「ねぇ、狭いぃ!」
🧡「ええやん。くっつこうや♡」
メンバー公認で、俺らは付き合うてる。他にも何組かカップルがおるみたいやけど、みんな総じて仲が良い。痴話喧嘩してもお互いになんとなく仲裁して事なきを得とる。あんまり大きい声じゃ言えんけど、別れてだめになって、他と付き合うたりもある。俺たちはその点、長い方やと思う。
いちゃいちゃしているうちに、照兄のチョコレートパフェが来た。俺はアイスコーヒー。甘いものを食べてにこにこ目を細める照兄が可愛くて、じっと見ていたら、照れて、見んなよとメニューで顔を隠してる。それでも横向きに食べ続けてる。ほんま、可愛い。
🧡「ねぇ、俺にもちょうだい」
💛「いいよ、ほら」
あま。
でも、コーヒーに砂糖入れてないからちょうどいいな。俺の口の端に着いたクリームを、照兄が指で掬って舐めた。
🧡「エロい」
💛「うるさい///」
甘えてくる時はとことんなのに、しつこくイジると恥ずかしがるし、エッチの時は誰よりも男らしい。それが俺の自慢の彼氏の照兄。
俺は向かいの席に移動して、カメラを構えた。
💛「え?写真撮るの?」
🧡「なんか、この店渋くてええ感じやし、照兄撮りたい」
💛「いいけど、普通にしてていいの?」
🧡「ええよ。気にせんとパフェ食べてて」
💛「ん」
ファインダー越しに切り取る照兄は、可愛いもかっこいいもすべて収めたいとつい強欲になる。恋人をこんなに被写体にしてるのは照兄と付き合い出してからかもしれん。もう俺に撮られ慣れている照兄は、どの角度から撮っても絵になった。
それからカフェを出ると、2人で古本屋を巡った。照兄は難しそうな本を選んでいたけど、俺は絶版になった写真集をパラパラと見ては、気に入ったものをいくつか買う。その後有名なカレー屋で早めの夕飯を済ませると、仲間とのトレーニングに向かう照兄と別れる時間になった。
🧡「今日はありがと。時間作ってくれて」
💛「夜まで一緒にいられなくてごめんな」
🧡「ええよ。また連絡する」
💛「俺も」
人目があるからと、軽くハグすると、手を振り、そのまま小さくなっていく照兄の背中を見送った。
ここ数年で何気ない時間の使い方がほんまに上手になった。たまには一日中一緒におりたいなって思う日もあるけどここが正念場。
今夜はまっすぐ家に帰って、タイへ持って行く荷物の整理をしよう。俺も俺で忙しくしてる。充実した毎日がこれからも続きますように。
おわり。
コメント
10件
こういう何気ない日常まじ好き。 天才💛🧡
最高すぎるぅ泣 岩本兄弟は神ってるよぉ! 神作をありがとうございます!
きゃー二人が可愛くて癒やされる🥰なにげに初めて読みました🥹💛🧡 大人な恋人の休日って感じの描写がかっこいい〜🥹