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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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・ほんの少しカプ

・ひたすらに苦労人な国連














「はァ?フランスが居なくなったァ!?」

ニューヨークの高級ホテルの一室で、怒号を飛ばすのは先ほどシャワーを浴びてきたためバスローブ1枚の姿のアメリカだ。

落ち着き無く室内を歩き周りながらも、珍しく冷静さを欠いたように怒鳴る。その様子にスマホの画面越しのイギリスはびく、と肩を跳ねさせた。

「どう言う事だよ!?」

『…そんな事言われましても……』

眉尻を下げ、小声で返した。

「はぁ…良いから…今わかってることは?」

『モナコさん曰く…用事から帰った後、家のどこかにもいなかった……事くらいですよ…』

イギリスはというとアメリカとは反対に”比較的”冷静だ。

「あぁッ…ッチ…フランス…常任理事国の一角が行方不明なんざ、大事件だ。…すぐに捜すぞ」

イライラして入るもののとっさの判断はしっかりしている。

『ええ…先程、国連さんには伝えておきました…中国さんとロシアさんにも伝えたほうが良いですかね?』

「…国連に頼んで緊急召集をもう一度させる」

『わかりました…ですが…あの2人が大人しくまた来ますかね?』

「文句言われそうだな……取り敢えず、国連には俺が緊急召集を要請する。あと…親父はリモートとな使って参加しろ。ロシアと中国にもそれを提案する」

『了解です…それでは失礼しますね』

そう言うとすぐさま電話を切られてしまった。スマホを数秒見つめた後、

「ッチ…こりゃぁ…めんどくせーことになってきたな…」

頭を軽くかき、国連へ電話を掛けた。

「国連。こんな時間にすまねぇ…常任理事国に…ああ…ロシアと中国に、だ。緊急召集を掛けてくれ。俺は直ぐそっちに行く。」

『へ!?フランスさんが行方不明なのは聞きましたが…緊急召集を…またですか!?』

驚いたせいでか、声が少し裏返ってしまった。

「苦労かけてすまねぇ……。リモート使うように言ってくれれば良い。流石に時間かかるしな…北京やモスクワからニューヨークまで来るのは…。あと、イギリスもリモート参加させる」

いろいろまくし立てるかのように付け足していくが、流石の国連。直ぐさま理解し、メモを書き始めた。

『……わかりました』

「すまねーな」

と、本心ではないと思わしき謝罪をしてから、電話をきった。

急いで着替え、国連本部へと向かった。


「待たせたな、…国連…」

「いらっしゃいませ…お待ちしてましたよ…」

最早、作業となりつつおる挨拶をアメリカに投げかけた後、重い扉をなんとか開け、アメリカを先に入れてから自身も会議室へ入る。

「リモート参加とは言え…中国さんとロシアさんにはだいぶ渋られました…が、なんとか、参加してもらえました」

「良かった…助かるぜ国連」

ほんの少し口角を緩め、普段よりかは柔らかい表情で笑いながら国連の肩をポンッと叩いた。

「…………他の方々のリモートも繋がった様です。」

「ん、わかった」

短い相槌をしたあと、席についた。

「まぁ…呼んだ理由は知ってるよな?……フランスが行方不明になった。しかもあの会議のあとだ。イギリスが家まで送ったらしいから、少なくとも家に着いたあとにいなくなったたんだろうな」

皆、すでに知っている話、とくに驚くこともない。

「それはわかってるヨ。どーすんノ?探すってカ?」

興味なさそうに爪をいじりながら中国が言った。その後、反応したのがロシアだ。

「探すとかだる…」

「皆で探せば見つかるかもだろ?…協力しようぜ?」

と、アメリカが手を動かし同調を得ようとする。

が、他のメンバーは冷ややかな眼差しを送っている。

「ッチ。せっかく優しく提案してやってんのに。あ〜も〜やめだ。良いか?断るなんて言わせねーからな。CHINA野郎と酒カスRUSSIAは、スペインとポルトガルの事を調べろ。んで、親父はフランスの事を調べろ。一人でじゃなくていい。誰かしら誘っていけ。残った俺と国連で他に被害がでてないかとかを調べる。遠いとかめんどくさいなんて言ったら……。わかるよな?」

ノンブレスで言い切り、椅子から立ち上がっては、

「以上。解散ナ」

と、声を低くし圧をかけ、文句を言われる前に去っていってしまった。

こうしたことにも補足をしなければいけないのは国連のため、一瞬嫌そうな顔をしたあと、画面越しの3名に向かい、

「ごめんなさい…。わかりにくかったですよね…まず、イギリスさんがフランスさんの行方やフランスさんの家を調べてください。先程言っていたように一人ではなく、誰かしらと一緒にお願いしますね。理由としては、一人だと危険だからです。行方不明になったとき、フランスさんは一人の状態だったと思われます。それに、ポルトガルさんやスペインさんに至っては、ニ人でいた上で行方不明となっています。」

ゆっくり、丁寧に、一人ではダメだという理由まで付け加えて説明するとイギリスも頷いた。

「で…、続いて中国さんとロシアさんはポルトガルさんとスペインさんの家へ行き、行方不明になった原因を探ってください。」

と、説明すると二人も諦めたようで、しょうがないといった様子にため息をついてみせた。

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