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パタン

扉が閉まる。麻波さんは鍵を閉め、窓から外の様子を伺う。

🧹「……まぁ、あんくらいの雑魚なら恩田が何とかするだろ。とりあえず座って待つぞ」

衣都「……はい」

大人しくソファに座る。

🧹「ほんとお前も厄介なやつに絡まれ…!?」

衣都「……あ(ポロポロ)」

衣都「ご、ごめんなさい。すぐ止めるので…!!」

すると少し迷い、ため息をついたあと、麻波さんは隣に座り、自分の方へ私を倒す。結果的に私が麻波さんに膝枕されている状態になった。

衣都「…あの」

声をかけると麻波さんはそっぽを向いた。

🧹「うるせえ。落ち着くまでこうしといてやる」

やはり彼は優しいのだ。安心感がどっと押し寄せる。

衣都「……ではお言葉に甘えて…」

思っていた以上に自分は疲れていたようで。すぐに意識を手放してしまった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ガチャリ。予備の鍵を使い、恩田が中に入る。

🌍「麗、弥代さんは--」

🌍「…………」

恩田はこちらを見ると少し驚いた表情になった。

🧹「……なんだよ」

🌍「いや、なんでもない。弥代は寝ているのか」

🧹「あぁ、泣いた後にな」

🌍「泣いた?」

🧹「ストーカーに慣れててもナイフには慣れてなかったんじゃねーの?ナイフ向けられるなんてそうそうねぇだろ」

🌍「そうか」

🌍「男は俺に任せろ。麗は代理を頼む」

🧹「…………」

返事なんてしてないのだが恩田は部屋から出ていった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

衣都「ん………」

目が覚める。少しだけ見慣れた天井。起き上がると寝ていたのはベッドではなくソファだった。

衣都「事務所……?なんで…」

衣都(蘇る昨日の記憶)

衣都「あっ、あの男性は…!」

🧹「どっか行った」

衣都「まっ麻波さん!?き、昨日はありがとうございました!」

私は慌ててソファから起き上がり麻波さんにお礼を言う。

🧹「別に。あそこで放っておいたら他の奴らに叱られるからやっただけだ」

🧹「これで多分お前に近づくことはねぇだろ」

衣都「本当にありがとうございます。今度何かお礼を……」

🧹「別に要らねぇ」

すると麻波さんはドアの方へ歩いていった。

🧹「おい、帰るぞ」

衣都「え?」

🧹「皇坂が今日は休めだと。俺も寝てぇから早く帰るぞ」

自分の事にしているがきっと私を心配してくれている。そう思った

衣都「!はい……!」

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