この作品はいかがでしたか?
22
この作品はいかがでしたか?
22
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
パタン
扉が閉まる。麻波さんは鍵を閉め、窓から外の様子を伺う。
🧹「……まぁ、あんくらいの雑魚なら恩田が何とかするだろ。とりあえず座って待つぞ」
衣都「……はい」
大人しくソファに座る。
🧹「ほんとお前も厄介なやつに絡まれ…!?」
衣都「……あ(ポロポロ)」
衣都「ご、ごめんなさい。すぐ止めるので…!!」
すると少し迷い、ため息をついたあと、麻波さんは隣に座り、自分の方へ私を倒す。結果的に私が麻波さんに膝枕されている状態になった。
衣都「…あの」
声をかけると麻波さんはそっぽを向いた。
🧹「うるせえ。落ち着くまでこうしといてやる」
やはり彼は優しいのだ。安心感がどっと押し寄せる。
衣都「……ではお言葉に甘えて…」
思っていた以上に自分は疲れていたようで。すぐに意識を手放してしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
ガチャリ。予備の鍵を使い、恩田が中に入る。
🌍「麗、弥代さんは--」
🌍「…………」
恩田はこちらを見ると少し驚いた表情になった。
🧹「……なんだよ」
🌍「いや、なんでもない。弥代は寝ているのか」
🧹「あぁ、泣いた後にな」
🌍「泣いた?」
🧹「ストーカーに慣れててもナイフには慣れてなかったんじゃねーの?ナイフ向けられるなんてそうそうねぇだろ」
🌍「そうか」
🌍「男は俺に任せろ。麗は代理を頼む」
🧹「…………」
返事なんてしてないのだが恩田は部屋から出ていった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
衣都「ん………」
目が覚める。少しだけ見慣れた天井。起き上がると寝ていたのはベッドではなくソファだった。
衣都「事務所……?なんで…」
衣都(蘇る昨日の記憶)
衣都「あっ、あの男性は…!」
🧹「どっか行った」
衣都「まっ麻波さん!?き、昨日はありがとうございました!」
私は慌ててソファから起き上がり麻波さんにお礼を言う。
🧹「別に。あそこで放っておいたら他の奴らに叱られるからやっただけだ」
🧹「これで多分お前に近づくことはねぇだろ」
衣都「本当にありがとうございます。今度何かお礼を……」
🧹「別に要らねぇ」
すると麻波さんはドアの方へ歩いていった。
🧹「おい、帰るぞ」
衣都「え?」
🧹「皇坂が今日は休めだと。俺も寝てぇから早く帰るぞ」
自分の事にしているがきっと私を心配してくれている。そう思った
衣都「!はい……!」