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※サンプル。てか、もう自己満でいろいろ書く笑



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高校二年生・女子(仮名:Aさん)

会話の途中で何か言うと、いつも場がしんとなってしまいます。

自分では普通に話してるつもりでも、「そういうとこ直したほうがいいよ」って言われたり、笑われたりします。

空気が読めないのかもしれません。

わざとじゃないんです。でも、迷惑なら黙ってた方がいいのかな、って最近は思うようになりました。





蓮司

「……それ、もう“人格否定”の一歩手前だよね」

「“空気を壊す”って、よく言われるけどさ。空気なんてそもそも……誰かが勝手に作ってるだけなのにね」



「……でも、言われるんだよ。“そういうとこ直せ”って」

「自分がズレてんのかなって思うし……喋るの、怖くなるよ」



日下部

「……うん。オレも、言われたことある」

「“おまえがいると変な空気になる”って。

でも、どう変なのかは、教えてもらえなかった」



蓮司

「そりゃ教えないよ。“変だ”って言いたいだけなんだから」

「中身ないんだよ、そういう言葉。

でも、言われた側は、全部真に受けるから、タチが悪い」



「……真に受けるに決まってんだろ」

「オレら、ただ話しただけなんだよ。

“迷惑”って何だよ。黙ってりゃいいのかよ」



蓮司

「いいんじゃない? 黙ってたら」

「……って思わせるために言ってんだよ、そいつらは」

「自分たちのテンポを壊されるのが嫌だから、

“変なやつ”ってラベルを貼る。

ただの排除行動。システム。人間関係の慣性運動」



日下部

「……蓮司、冷たいよ」

「でも……たぶん、あってる」

「喋れなくなってくの、ゆっくりだから、

気づいたときには、もう自分がいないみたいになる」



蓮司

「日下部は、喋れなくなってからのほうが、人間っぽくなったよね」



「おまえ、それ……わざとだろ」



蓮司

「うん。わざと」

「だって、たまに突くと、日下部くん、遥の方しか見ないから」

「ね? 今日もそう」



(日下部、俯く。遥、口を開けかけて閉じる)



蓮司

「さて。戻るよ」

「この子、“わざとじゃないのに”って言ってるけど、

そこが一番のポイント」

「“わざとじゃない”って、

言い訳にも見えるし、祈りにも聞こえる。

でも、“壊したこと”だけが残るのが、教室って場所なんだよね」



日下部

「……優しさも、配慮も、全部“結果”の前では無力になる」

「でも、それでも……君は悪くない」

「本当は、そういう風に空気が“止まってしまう側”に、

誰かが声をかけなきゃいけないのに」



「声、出していいよ。黙るの、やめた方がいい」

「笑われるの、悔しいよな。

でもな、何も言わなくなると、

“いなかったこと”になる。それが、一番きついんだよ」



蓮司

「“空気を読めない”って、よく使われる言葉だけど、

それ、ほとんどの場合、

“その場で都合のいい奴じゃない”って意味だよ」

「君は君のままでいればいい。

黙ることで傷を浅くするのは、一時しのぎにしかならない」



日下部

「話したいとき、話していい。

そのままの声で。無理に“直さなくて”いい」



「“今まで通り”じゃなくていいから。

でも、“声をなくさないで”って……オレは、思う」



📎 三人からのことば


蓮司:


「壊したんじゃなくて、“空気の嘘”を止めただけ。

それ、君のせいじゃない。嘘がもろかっただけ」




日下部:


「何も言えなくなったあと、

一番寂しいのは、“自分の声がわからなくなること”です」




遥:


「笑われても、意味がなくても、

君が言いたかったことは、なくなってない。

言ってよかったんだよ。絶対に」



無名の灯 答えを持たない相談室(遥・日下部・蓮司)

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