※サンプル。てか、もう自己満でいろいろ書く笑
📩 相談
高校二年生・女子(仮名:Aさん)
会話の途中で何か言うと、いつも場がしんとなってしまいます。
自分では普通に話してるつもりでも、「そういうとこ直したほうがいいよ」って言われたり、笑われたりします。
空気が読めないのかもしれません。
わざとじゃないんです。でも、迷惑なら黙ってた方がいいのかな、って最近は思うようになりました。
蓮司
「……それ、もう“人格否定”の一歩手前だよね」
「“空気を壊す”って、よく言われるけどさ。空気なんてそもそも……誰かが勝手に作ってるだけなのにね」
遥
「……でも、言われるんだよ。“そういうとこ直せ”って」
「自分がズレてんのかなって思うし……喋るの、怖くなるよ」
日下部
「……うん。オレも、言われたことある」
「“おまえがいると変な空気になる”って。
でも、どう変なのかは、教えてもらえなかった」
蓮司
「そりゃ教えないよ。“変だ”って言いたいだけなんだから」
「中身ないんだよ、そういう言葉。
でも、言われた側は、全部真に受けるから、タチが悪い」
遥
「……真に受けるに決まってんだろ」
「オレら、ただ話しただけなんだよ。
“迷惑”って何だよ。黙ってりゃいいのかよ」
蓮司
「いいんじゃない? 黙ってたら」
「……って思わせるために言ってんだよ、そいつらは」
「自分たちのテンポを壊されるのが嫌だから、
“変なやつ”ってラベルを貼る。
ただの排除行動。システム。人間関係の慣性運動」
日下部
「……蓮司、冷たいよ」
「でも……たぶん、あってる」
「喋れなくなってくの、ゆっくりだから、
気づいたときには、もう自分がいないみたいになる」
蓮司
「日下部は、喋れなくなってからのほうが、人間っぽくなったよね」
遥
「おまえ、それ……わざとだろ」
蓮司
「うん。わざと」
「だって、たまに突くと、日下部くん、遥の方しか見ないから」
「ね? 今日もそう」
(日下部、俯く。遥、口を開けかけて閉じる)
蓮司
「さて。戻るよ」
「この子、“わざとじゃないのに”って言ってるけど、
そこが一番のポイント」
「“わざとじゃない”って、
言い訳にも見えるし、祈りにも聞こえる。
でも、“壊したこと”だけが残るのが、教室って場所なんだよね」
日下部
「……優しさも、配慮も、全部“結果”の前では無力になる」
「でも、それでも……君は悪くない」
「本当は、そういう風に空気が“止まってしまう側”に、
誰かが声をかけなきゃいけないのに」
遥
「声、出していいよ。黙るの、やめた方がいい」
「笑われるの、悔しいよな。
でもな、何も言わなくなると、
“いなかったこと”になる。それが、一番きついんだよ」
蓮司
「“空気を読めない”って、よく使われる言葉だけど、
それ、ほとんどの場合、
“その場で都合のいい奴じゃない”って意味だよ」
「君は君のままでいればいい。
黙ることで傷を浅くするのは、一時しのぎにしかならない」
日下部
「話したいとき、話していい。
そのままの声で。無理に“直さなくて”いい」
遥
「“今まで通り”じゃなくていいから。
でも、“声をなくさないで”って……オレは、思う」
📎 三人からのことば
蓮司:
「壊したんじゃなくて、“空気の嘘”を止めただけ。
それ、君のせいじゃない。嘘がもろかっただけ」
日下部:
「何も言えなくなったあと、
一番寂しいのは、“自分の声がわからなくなること”です」
遥:
「笑われても、意味がなくても、
君が言いたかったことは、なくなってない。
言ってよかったんだよ。絶対に」