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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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「__と、まぁこんな感じかな」


だてさんに13年前の話をしてもらった


けれど、初めて聞いた話とは思えなかった


既視感……というか


なんか、上手く言えないけど、前にも聞いたことがあるような気がする


そりゃ、実際に体験したことだからね


既視感があるのも当然だよ


__あぁ、そっか


これは、俺が体験したことなんだった


すっかり、他人の話みたいな感じで聞いていた


でも、琥珀たちはなぜ言わなかったんだろう


倒れている琥珀を見つめる


「俺を、殺して」


「俺を殺したら、君は成仏できる」


「君は消えることができる」


「今まで、苦しかっただろう」


「辛かっただろう」


「だから、殺して」


だてさんを殺せば、俺も消えるの?


血も流さずに、ただ、この世からいなくなる


__そういうことになる


じゃあ、殺してもいい、かな


なんでだ


お前は、宮舘を愛してるんじゃないのか


__愛してたよ


でも、気付いちゃった


俺、だてさんの前でも仮面被ってた


俺、もう死んでもいいや


命なんか、どうでもよくなっちゃった


あ、そうだ


最後に君もだてさんと話す?


外に出れるほどの力は無い


じゃあ、俺が中に入ろうとすればいいんだよね


は?お前、何言って


頭の中で中にいた時をイメージする


すると、


「見つけた」


俺の中にいる、もう1人の俺が


頭を抱えている


痛いの?


苦しそう


今、俺が中に行くからね__


すぅ、と沈むような感覚になる


閉じていた目を開けると、


手が動かなくなっていた


「は、?嘘だろ……」


もう1人の俺が驚いている


ほら、話しなよ


「……すげぇな、お前」


「なぁ、宮舘」


「ん?」


「お前は、いつまで騙すつもりだ?」


「騙すって……誰を?」


「俺はな、お前の性格が気に入らねぇんだよ」


「自分が惚れたやつも騙す、お前の性格が」


「お前の、その優しさが気に入らねぇ」


随分怒っているようだった


「__これは、確かに騙してるのかもね」


「ただの、優しさのつもりだったけど……」


「きみにとっては騙してるのと一緒だね」


今にも壊れてしまいそうな、悲しそうな、


そんな、


儚い笑顔を作る


こっちも、泣きそうになる


でも、俺は泣けない


涙は流せない


ただ、心が締め付けられるような感覚になる


すると、頭痛が襲う


もう時間みたいだ


また、俺は外に出る


「阿部」


「ん?」


これから、何をしようとしているかなんて、言われなくてもわかる


そして、何を言われるかも__


「愛してるよ」


儚い笑いで、音もなく儚く消えていくだてさん


そして、俺も、


儚く、消え去る


何重にも重なった仮面に溺れながら


俺らは消えていった


洋館には、琥珀と柘榴だけが残された


2人が立っていたはずの場所には、


血など一滴も残っていなかった___




『はいオッケー!!』


「あ〜、これで俺はちょっとお休みかな」


そういうだてさん


「そうだね」


「ごめんね、宮舘くん。何連続も出させちゃって」


「いえいえ。いい経験になりました」


そう。だてさんはふっかとのやつから4連続で登場している


さすがに出過ぎなのでストップが入った


次は誰と誰がやるんだろ……


「次も楽しみだね」


「次目黒出るらしいよ」


「マジで!?」


ここで今世紀何をしても決まる男の登場!?


待って、めっちゃわくわくしてきた

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コメント

5

ユーザー

最 高 神 回 !! いや、最高でした!!!!!! うん、天才っす

ユーザー

舘さん、無理難題ですけど次の物語も出てもらいたいです!

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