大きい舞台
そこに立つ6人はとても輝いて見えた
その姿見ていた一つの家族
1人の少年が目を輝かせ6人を見ていた
「凄い…」
皆んなが主人公に見えた…
素晴らしい舞台だった
「母さん!」
父親の手を握り少年は母親に声を掛ける
「どうしたの?」
少し前に歩く母親はピタリと立ち止まりうしろをふりむく
「あのね!俺ね!今日のね!凄いね!楽しかったんだよ!」
その喋り方は語彙力のないようなあるような…
「俺ね…だからね…演劇やって…見たいんだ」
段々と声が小さくなっていく
「だ…だめ?」
「…いいわよ」
母親はクスッと笑った
「やったぁぁ!」
少年は子うさぎのように飛び跳ねた
ピピピピピピピッ
ピンク色の目覚まし時計がなる
カーテンの空いた部屋
眩しい光が目にあたる…
「…朝か…」ポチッ
カタカタと動く目覚ましどけを取り
メガネをかける
ベットから降りて周りを少し見渡す
部屋にはマイメロなどの人形が沢山置いてある壁は白色で沢山のポスターが貼られている
彼はポスターに手を合わせる
ポスターには演劇団の人達が優勝した時の写真がある
彼の憧れの存在だ
化粧台の大きな鏡を見つめるそこに映った姿は
黒髪で真ん中がピンクである
元から少しピンクのメッシュが真ん中についていた
いっそのこと派手にしようと真ん中に大きなピンクのメッシュをつけた
「…えっと何処にあったけな」
引き出しを開けて“アレ”を探す
「あった」
長方形の形をした黒と桃色のイヤリングで桜の模様がつけられている
そのイヤリングを片耳だけにつけもう一度鏡見つめる
「ふっ…」
決めポーズして少したったら頬をほんの少し赤くした
「さあて!制服着替えよ」
クローゼットを開け1着の制服を取る
ワイシャツを着てボタンを一つ一つ丁寧に
ズボンを履きベルトをつけて
桃色のネクタイをつける
「よしっ…」
荷物の入ったスクールバッグを片手に持ち
ドアを開けてリビングにむかう
リビングのテーブルにはご飯と手紙が置かれていた
手紙には
『朝食用意したよ。学校頑張ってね』
と書いてあった
「父さん…」
母が交通事故で亡くなり今は父と二人暮らし
父は仕事が忙しくほとんど家には居ない
でもきちんと料理などは置いてくれるし
誕生日とかクリスマスとか行事の日は家に居てくれる優しい父だ
父の作った卵焼きを一口たべた
「やっぱりしょっぱい(笑)」
料理が少し苦手な父の作る卵焼きはいつもしょっぱかった
朝食を食べた後洗面所に向かう
顔を洗ってコンタクトをつける
「むずっ…」
父と同じ不器用すぎて細かいことがうまくできず、いつもコンタクトをつけるのに手こずっているのだ
髪を整えて、スクールバックを持ち玄関へと向かう
靴の紐を結ぶ
「うわっ…からまった」
本当に不器用な男である
「よし…」
ドアを開けようとした瞬間
母の写真が入った写真盾が目に入った
「……母さん…行ってくるね」
その一言を行って彼は学校へと進んだ
プロフィール
夢学園
桃桜 蘭(モモザクラ・ラン)
15歳
好きな食べ物
甘いもの
好きなもの・こと
動物、演劇、演技すること、歌う事
嫌いなもの・こと
何かを失う事
コメント
1件
またまた神作の予感…!