テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
嫌い、大嫌い、もう限界。
友達だと思ってたから、強く出られなかった。
どれだけ体が、心が、ボロボロになっても耐えた。
また戻れるんじゃないかなっていう淡い希望を抱いていた。
私にとっての、大事な宝物のネックレス。
私のたった一つの心の支え。
手のひらに握りしめた壊れたネックレスを眺める。
もう、死んでしまいたい。
目の前に広がる、風を切るように走る黄色の光をギラギラさせる車たちを眺める。
一歩、赤い光が輝く道路に吸い込まれるように飛び出した。
ガシッ
「何やってんのッ」
強く腕をひかれ、腕を引いた人物と目線があった。
「はッッ」
目の前にいる男は、心底驚いた様子を見せる。
私はその姿を見て、言葉がこぼれた。
「・・・レン?」
誰だろう、その名前の主は。
この人とは初対面で、この人の名前も知らない。
なのになぜか、『知らない誰か』名前が出てきた。
目の前の彼は、美しすぎる顔をこわばらせた。
「こっち、来て」
『知らない人にはついていってはいけません』なんて、みんな小さいころに大人に教え込まれている。
そう、この時の私は気持ちに余裕がなかった。
自殺しようとするくらい追い込まれていて、そんな時に、綺麗な男の人が引き留めてくれた。
夢かもしれないと思うくらい、一瞬の出来事。
残された希望を壊された私に、もう一度やってきた、小さく儚い希望。
それにしがみつきたくなった。たとえ、今まで歩んできた『優等生』の道から外れても。
私の、初めて行う『ルールに逆らうこと』。
他人から見たら小さなことで、いつもの私にとっては大きなこと。
けれど、不思議と私は今、迷いなど一つもなくうなずいていた。