テラーノベル
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自分の心に嘘をつき、敦の好意を踏みにじっているような気がして、それが苦しくて仕方ない。
でも、そんなこと本人には絶対に言えない。
せっかく大好きな人と食卓を囲んでいるのに
僕が「味がしない」とか「美味しいって感じないの」なんて言ったら
きっと敦を悲しませてしまうからだ。
彼は僕のために、慣れないサポートと仕事を両立させてくれているのに。
(僕のために、仕事から帰って頑張って作ってくれているのに…)
そう思うと、尚更言い出せないのだ。
真実を伝えることは、彼への最大の不義理になるような気がして。
そんなことを考えているだけで、どんどん罪悪感が大きくなっていく。
心の中の闇が急速に膨れ上がり、胸を圧迫する。
本当に、押し潰されてしまいそうなほどだ。
「あーーもう!こんなんじゃダメなのに…どうしたら、どうしたらいいんだろう…こういうとき」
頭を抱えてソファに突っ伏す。
テレビの音だけが無情に流れていく。
好きなYouTubeの動画を見る気にもならない。
スマートフォンの画面を見るのすら億劫だ。
ゲームをする気にもなれない。
コントローラーを握る気力など微塵もない。
休み方も分からない。
ただ時間が過ぎるのを待つだけの、底なしの沼に嵌まっているようだった。
もう、なにをしようと考えるだけで疲れてしまって、思考が強制終了を始めた。
昼食の片付けをしようと、お皿を2枚水につけると
もう疲れてしまったのか、それ以上の動作が繋がらない。
洗ったら拭かないといけないし、それほどの気力が湧かず、シンクに佇んだまま立ち尽くす。
まだ敦が帰ってくるまでは何時間もあることだし
それまでに洗えばいいと思った僕は、体を引きずるようにして、気が付くと寝室に歩を進めていた。
(…はあ……)
重い足取りで寝室に入り、照明を付けると、すぐにベッドの上のフカフカの布団に目が留まった。
そこだけが、今の僕を受け入れてくれる唯一のシェルターのように見えた。
とにかく、考えるだけで疲れてしまった。
生きていること、息をしていること、それだけでエネルギーが枯渇していく。
一旦、少しだけでいいから眠りたい。
意識を飛ばしたかった。
そう思ったときには、ベッドに寝転がっていた。
(疲れた疲れた疲れた疲れた疲れた疲れた)
そう叫びたくなる。
もう、今はなにも考えたくなくて
自分を責める思考のループを断ち切りたくて、ただ意識を飛ばしたかった。
じゃないと、また過去のことを考えてしまいそうだから。
あの暗い、息もできないような記憶の底へと引きずり込まれてしまいそうだから。
(…っ、怖いのは、もう嫌だ…)
それから、何分か天井を見つめていると、薬の残効か、精神的な疲弊からか
段々、ズルズルと瞼が下がって行った。
そうして、深い闇の中へ落ちていくように眠りに就いた。
#prtg
@ きみ以外なんて選ばないよ
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コメント
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なんかほんとにるいさんの作品って他には無い唯一無二な作品だと思ってて、今まで見た作者さんの中で1番素敵な作品を生み出してるなって思います😍💖私ほんとに文字読むの大嫌いなんですけど、るいさんの作品を読むのは大好きなんです😆💖読んでると言葉の勉強にもなりますし、読解力上がります😙‼️続編とかもたくさん出してくれててすごい嬉しいです💖どの作品も大好きなので最高です💘素敵なエピソードありがとうございました‼️