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1人の友達が死んだ。
自殺だった。その子、、仮にNくんだとする。Nくんはとても元気な子だった。皆の前では明るく振舞って、にこにこ笑って。けど僕の前では違った。弱さをさらけ出して、泣いていた。2人でずっと保健室にいた事だってある。
Nくんは、トランスジェンダーだった。本当は女の子だけど、自分は男だと言っていた。信じ難いけど、Nくんのお母さんが精神病院へ連れていくと、本当にトランスジェンダーだった。いつも男の子らしい服を着て。でも学校には認められなくて。制服も女の子用のスカートを履いて。ずっと頑張っていた。けど、ある日。
「ねぇ、、あまねちゃん、、あのね、、最近N来てなかったでしょ、?実は、、あの、、死んじゃったんだ」
Nくんの妹にそう告げられた。言われた時、頭の中が真っ白になった。
「し、死んだ、、?」
「うん、、自殺、、」
どうやら本当だったらしい。別に彼はいじめを受けているわけでもなんでもない。どうして?
遺書には、こう書かれてあった。
『誰も認めてくれないのが辛かった。先生も、ママたちも。認めてくれたのは、あまねだけ』
『あまねへ
先に行ってごめん。本当はこうするつもり無かった。けど、辛すぎた。本当にごめん…』
ぼくはそれを見た瞬間に泣き崩れた。
目に見えるものが事実だとは限らない。
花はずっと笑顔。何も言わない。そんな花の気持ちを、誰がわかるのだろう。そして、静かに消えていく
それと同じように、彼は消えていった。
僕が後追いを考えた日。夢を見た。Nの夢を。
『お前はもっと生きるべきだよ。死んだら、許さないから。な?(^ω^)』
その顔に、泣きながらも笑っていた気がする。
今が幸せだとはとても言えない。暴力、障害、病気。ぼくはとても重荷になるものを抱えているかもしれない。
泣きたいなら泣けばいい。辛いのなら気が済むまで堕ちればいい。
生きたくても生きられない人がいる。
死にたくても死ねない人がいる。
ぼくは一日一日を、大切に生きる。それが彼の望みだから。
死にたいとか辛いとかは何回だって思う。
でも、死んで後悔するよりかは、よっぽどマシだ。
もっと大切に、この人生を歩んでいこうと思った。