TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

「はあ〜、その手をどけろ。煩わしい」


もう溢れ出そうな涙を隠す為に、そうiоは吐き捨てて、イタ王様の手を取って、早々に、家を出たんね。


​玄関扉をバタンッと音を立てて、家から出た瞬間、iоは膝から崩れ落ちたんね。


「あ”ぁ゙、どうしで、iоは、iоは、」


目元にある包帯は涙でびしょ濡れになり、染み込まなかった涙が溢れ出たんね。


「しっかりしろ。僕のドールでしょ?」


真剣にイタ王様がiоの顔を掴んで、そう言ったんね。いつもの特徴的な、語尾と一人称が消えてるのが、何よりも真剣な証拠なんね。


「立って。そして何も無かったかのように堂々と歩くの。僕のドールでしょ?あの、強くて格好良い王華はどこに行ったの?」


iоの右腕を掴んでイタ王様は引っ張り上げながらそう言うんね。「僕のドールでしょ?」イタ王様のこの言葉が何度も頭の中を駆け巡ったんね。


「確かに、私はイタ王様のドールだ。多くのものを制し、我が主を生涯をかけて守り抜く存在だ。姉である前に、貴方様のドールだ」


そう言うと、涙が引っ込んだ気がしたんね。後になって気付いたけど、この時、iоも特徴的な語尾と一人称が消えてたんね。


「いきましょうか」


そう言ってiоはイタ王様に手を差し伸べたんね。


「元の格好良い王華に戻ってよかったんね」


そうイタ王様は何の理屈も無い笑顔を向けてくれたんね。

運命の交差点 〜予期せぬ未来図〜

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

10

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚