前回の続き
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Kr side
逃げる様に部屋まで来てしまった。
ベッドに横たわり何も変わらない天井を見上げれば昔の事が浮いては消えて浮いては消えて。
ヒーローが大好きだった、あの事件が起こるまでは。
幼少期、俺は幸せだった、家族は仲良しだし、勉強は出来る方、友達だってそれなりに居た、けど幸せは簡単に音を立てて崩れていった。
家を燃やされた、放火だ。
丑三つ時、夜寝ていればパチパチと火の舞う音、逃げなきゃ、でも体が動かない、家族は?無事なの?目の前まで火が来てるのに足が動かない、怖い、助けて、誰か…誰か…!!
??「おい!!」
スマイル、俺はいつもお前に助けられる。
Sm「大丈夫か?」
大丈夫な訳無いだろ、結果的に俺だけ助かって、家族は火の中をのたうち回って死んだ。
俺だけ助かって。
死ねばいい、こんな自分死ねばいいって思った、全部助けられないならヒーローなんて辞めてしまえってスマイルに言ってしまった、悪いのはスマイルじゃなくて放火した奴なのに、そうだ、放火した奴が悪いんだ、
だからヴィランの道を選んだ。
悪役なら人を殺しても何にも言われないから。
嗚呼、不幸。
とても不幸。
それでいい、それでこそヴィランだ。
この話を美談にするつもりなんてこれっぽっちも無いけれど、だからと言ってヴィランをやめて悲劇のヒーローになろうなんて絶対に嫌。
彼奴が死ぬまでは、攻めて彼奴が死ぬまでは俺はヴィランとしてヒーローを敵にする。
彼奴が死んだら俺も家族の元へ行こうかな、なんて呑気なことを考えて、その瞬間を今か今かと願っている。
そして俺は目を閉じて寝ようと思っていれば、左腕に違和感。
ん?と思い見れば薔薇の蔓。
その蔓がゆっくりと俺を包んだ。
きんとき、ありがとう。
けど、きんときが命を削って癒してくれてると考えたら、申し訳ないな、なんて。
Kr「きんとき、自分の為に使えよ。」
Kn「……善処する。」
きんとき、きんときなら分かるんだろ、自分がどれほど冷たい場で生きてきたか、どれほど腐った人間に利用されていたかなんて。
Kn「…今はゆっくりおやすみ。」
俺は意識を飛ばした。
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