「「「あなたのアイドル! サインはB!」」」
「い〜やだいぶいいんじゃない!?」
「やっぱ有馬ちゃん、センターハマってる!これならJIFもイケるよ〜!!」
「あ”〜〜も〜〜〜!!どうして私はいつもこう…!!」
「いやぁ、まさかあの地獄みたいな空気大逆転あるとは!…思わなかったぁ…!」
「私は最初からこうなるって思ってたよ〜?」
「黙れヘタウマと音痴!」
「アイドル志望の奴らが、ここまで歌酷いとは思ってなかった…顔の良さにかまけて、のうのうと生きてきたのが歌から感じとれる」
「辛辣〜」
「…ほんっと!あんた達は私がいないとダメね〜!せいぜい私が引き立つように頑張りなさいよね!」
「「は〜い」」
「いやーあ良かったよかった〜!」
「話はまとまったみたいね?」
「社長!」
「ステージまであと日数もない……そろそろ追い込みを掛けないと不味いだろうし、サポートしてくれる子捕まえたから、こき使ってあげて」
「サポートしてくれる子?」
「ん〜?」
「やぁ!」
「いやあんたかい!!」
「はぁぁぁ…!!」
「あ!ぴえヨンおひさ〜!」
「えっ、本物!?」
「うちの稼ぎ頭でしょ!?頼むから普通に働け〜!!」
「ぴえヨンさんって、前職プロダンサーですもんね…アイドルの振付師の仕事もしてたって動画で……」
「そうなんだ〜!」
「…どうですか?プロから見て私たちは…多少、形にはなってると思うんですが……」
「ウーンまぁ…これくらいの仕上がりでステージ上がる子達は全然居るけどね……」
「マジのクオリティ求めるって言うなら…」
ーーー〜〜〜ーーー
「まずは体力だよねぇ!!坂道ダッシュあと10本!!!」
「「「ひ〜〜っ!!?」」」
〜〜
「そして疲れきった後にセットリスト通しで3回、ヘトヘトでもパフォーマンス落とさない体力がまず大事!!笑顔も忘れずに!!!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「………後悔してる?」
「?」
「アイドルになったこと。」
「ぴえヨンさん……、あ、いえ、自分で決めたことなので…後悔とかは、」
「……でも、向いてないとは思ってます。…全然アイドルやれる気がしない、センターなんて以ての外…」
「歌上手いのに…なんでそんなにセンター嫌がるの?」
「だって…センターってグループの顔なんですよね?私なんかがいるべきポジションじゃない、」
「『私なんか』って何?…有馬かなは、凄いと思うけど?」
「……みんなそうやって適当なことを言うじゃないですか…何にも知らない癖に、……私の何を知ってるんですか?」
「そうだなぁ……」
「毎朝走り込みと発声欠かさない努力家、口の悪さがコンプレックス、自分が評価されるより作品全体が評価される方が嬉しい……実はピーマンが大嫌い」
「えっ!?私の事めちゃくちゃ見てくれてる!?、嬉しい……」
「もしかして私のファンなんですか〜?」
「そうだよ。」
「え〜嘘〜!…えへへへ、居たんだ…今の私にファン、」
「ピーマン嫌いなの絶対公言したことないのに、よく気付きましたよね〜?」
「実は僕も苦手なんだ。」
「同士だぁ!」
「アイツ主張強すぎるんだよね〜…居るだけで全部がピーマン味になる……」
「分かる〜!ピーマン体操の時もめちゃくちゃ我慢しながら食べてて……!!…今や見るだけで蕁麻疹が……「可哀想が過ぎる」
「春菊も苦手でしょ?」
「あ〜〜ダメ……ピーマンと同じくらい苦いし…!!匂いもちょっと……」
ーーー〜〜〜ーーー
〜〜〜♪
「……」
「お疲れ様。」
「ありがとうございます!ぴえヨンさん!」
「っ、ぷは〜〜っ!ほんと優しいわ〜っ!どっかのアクアとは大違いね〜!」
「有馬ちゃん、アクたんのことそんなに嫌いなんだ……「好きになる要素一個もないわよ!!」
「デリカシーと常識が無いし?クールぶってるけどただのムッツリ。兄妹揃って年上に対する態度がヤバいし!一度も敬語使われた事ないし!?一度ガツンと言わなきゃダメかしらねぇ!?」
ーーー
「……はぁ、そんなに嫌われてたのか…俺、」
____『…いい加減…俺も傷付く、』
「…『傷付く、』じゃねぇよ…むしろ傷付いてんのは相手かも知んねぇのに、」
〜
「……いよいよ明日は本番、…どうでしょう?彼女達、」
『大分、良くなったんじゃないかな?ルビーちゃんのダンスは元々仕上がってるし、MEMちょは器用に周りみながら立ち回れて…有馬さんは実直で、飲み込みも早い。歌いながらでも、ダンスでもミスらしいミスが無い。午後はバミリ意識で練習して、明日に備えてゆっくり休むといいよ。』
「…はい。」
「…休暇中にこんな面倒なお願い聞いてもらって、ありがとうございます。」
『いや、僕も彼女達を気に入ってるからねぇ。頼ってくれるのは嬉しいよ。…だけど、ちょっとショックだなぁ?君が僕になりすましても、誰も気付かないんだから。……大したもんだよ。演技やってる人なら、簡単に出来るものなの?』
「…どうなんでしょう。できる人は出来るんじゃないですか?」
『ふぅん…、でも、これやる必要あった?わざわざ僕になりすまさなくても___「僕が何言っても、きっと反発されるので。」
「…ぴえヨンさんの言葉なら、素直に聞きいれてくれると思いますから。」
『君の言葉でも、ちゃんと聞いてくれると思うけどね?』
「……僕は…割と弱いんですよ、」
ーー〜〜
……さりなちゃん…
___『もしさりなちゃんがアイドルになったら、俺が推してやるよ』
……
ルビーがさりなちゃんなら、良いのにな…
…あ、そろそろぴえヨンマスク外すか……
これ呼吸しずらいから中々にキツイんだよな…
「……ふぅ…」
エナドリうま…
ーーー〜〜〜〜ーーー
JIF、B小町の出番は18:30から。
白、赤と黄のサイリウムを両手に持って、会場に向かう。
「八咫烏ちゃん、今のところは?」
「うーん、変わりは無いね」
「へー、意外だな〜。いい感じになると思ったのに。」
コメント
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うおっ、疫病神!いや〜、最後の一言が毎回印象に残ります!誰か気になりますね〜