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黒潮軍の潜水艦「黒潮牙」の猛攻で、新政府軍の艦隊は大混乱に陥っていた。次々と沈む戦艦を見た新政府軍の将官たちは、焦燥感を隠せない。
「このままでは我らの艦隊は壊滅する。切り札を投入せよ!」
その命令とともに、新政府軍の切り札が動き出した。
「蒼龍」出撃
海面が再び揺れ、黒潮軍の視界に巨大な艦影が浮かび上がる。それは新政府軍が極秘裏に開発した巨大戦艦「蒼龍」だった。鋼鉄の巨体に搭載された大砲は、通常の戦艦を一撃で沈める威力を持つと言われている。
「蒼龍、全砲門開け!」
新政府軍の指揮官の声が響き、大砲が黒潮軍の艦隊に向けられた。
「蒼龍…これが新政府軍の切り札か。」
雅也は険しい表情で戦況を見つめた。しかし、すぐに冷静さを取り戻す。
「ウィリアム、アーサー、手を組むぞ。あの巨艦を沈めるには潜水艦と空中からの同時攻撃が必要や!」
「了解だ、雅也!」ウィリアムが応えると、気球部隊の残存勢力が再び上空に展開し始めた。一方で、アーサーの指揮する潜水艦は海中から「蒼龍」の弱点を探るべく接近する。
「蒼龍」の砲撃は猛烈だった。黒潮軍の船は次々と破壊され、海上は炎と爆煙に包まれる。
「まずい、これ以上は持たないぞ!」
黒潮軍の兵士たちが叫ぶ中、雅也は自ら指揮を執り、戦術を展開する。
「船の配置を変えろ!敵の砲撃を分散させるんや!」
その指示通り、黒潮軍の船は各方向に散開し、「蒼龍」の注意をそらすことに成功した。その隙を突いて、アーサーの潜水艦「黒潮牙」が「蒼龍」の真下に到達した。
「魚雷発射準備完了!」
アーサーが叫び、魚雷が「蒼龍」の船底に向けて発射された。巨大な爆発音が海中に響き、「蒼龍」の船体が大きく揺れる。しかし、それでも「蒼龍」は沈まない。
「なんて耐久力や…!」アーサーが苦々しく呟く中、ウィリアムが気球から降下し、「蒼龍」の甲板に突入した。手には抜刀したサーベルが握られている。
「これ以上の被害は許されない!」
ウィリアムが叫びながら、「蒼龍」の砲撃システムに直接切り込む。雅也も小型艇で「蒼龍」に接近し、突撃隊を率いて船内での戦闘を展開する。
「これが終われば…海は俺たちのもんや!」
雅也が渾身の一撃を放つ中、「蒼龍」の行く末は如何に…。