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※この物語はフィクションです。

実在の人物及び団体、事件などとは一切関係ありません。

〈File9:舌禍ぜっか

「ちょ、ちょっとなにしてるの!?」

「は、はははは……すまない」

島崎さんと見知らぬ男に囲まれ、山尾さんにカッターをつきつけられた朝比奈がいた。

身構えるのも忘れて、額に手を当てて項垂れた。

「君を追って来たんだが……急に彼らに囲まれて。君こそ、なぜこんな人通りの少ない路地を使うんだ。大通りを行ってくれれば、誰かに助けを求められたのに」

「なに、私のせいだって言いたいの?」

「半分は」

「へーえ、見捨てていいかしら」

「俺が悪かった」

私と朝比奈の問答に焦れたように、カッターを突きつける山尾さん――山尾の手に力がこもる。

サッと朝比奈の顔が紙のように白くなった。

「ね、わかるでしょ。おねーさん。おばーさんの住所を教えるか、やっぱオレが恩人だった******

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君の背骨に棲みたい

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