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社会人パロディ
就職を機に、上京してきて2年
GWも明けて数週間、新年度の忙しなさが少し落ち着いた頃、幾分か住み慣れた街を休みの日に散歩する
昼中はもう半袖でもいけるような暑さだが、朝夕は少しだけ肌寒いような、そんな季節
ふと見かけた、店舗裏であろう場所で壁に寄りかかっている1人のひと
真っ白で滑らかな肌
大きくてタレ目の涼し気な目元
桜色の小さな唇
形のいい耳
ゆるふわな茶髪が少し目にかかる
口元のほくろがセクシーだ
(うわ…えらい美人さんおる)
そう思ったのも束の間、その美人さんは無表情で煙草を咥えながら電話に出る
「あ?なに?ちゃんと説明して……………ほら、ぐずぐずどもってないでさっさと喋れー」
棒読みでがん詰めしてるけど、その声質は澄んでて綺麗だ
ちらっと目線を上げたそのお兄さんと目が合う
(あ、やば。目合ってもうた)
さっきまでの無表情とは一変、お兄さんが口から煙草を外してニコリと微笑む
(……う、わぁ〜)
微笑みのあまりの優美さに身動きが取れない
(こんなんもう……一目惚れやわ)
見惚れている間にも電話は終わったらしい
煙草の火を消して、立ち去ろうとする様子に慌てて声をかける
「お兄さん!」
「ん?あ、さっきの。どうしたんですか?」
小首を傾げる様子も可愛らしくてギャップがある
「あの!連絡先教えてもらえませんか?」
「は?」
後先考えずに飛び出した言葉に、目を見開いて驚いている
そりゃそうだ
(……やってもうた〜!)
ここまで来たら腹を括るしかない
さっきの電話口の感じ、ぐだぐだするのは好きではないだろうから単刀直入に勝負だ
「一目惚れしました!仲良くなりたいんです!」
「…………………ふはっ!笑 なんだそれ笑」
溢れた無邪気な笑顔にまた見惚れる
「……ダメですか?」
「なぁ。それさ、ナンパってこと?」
戻りかけていた体をこちらに向き直して、少し上目遣いで尋ねられる
「…………え?……えー?……そういうつもりじゃ……でも、そうか、そうなるんか……えー、えっと……あかんかったです?」
「ははは!お前おもろ笑 いいよ、教えてやる。携帯出せよ」
「まじすか?!」
「お前が言ったんだろ」
「やったぁ!!」
「ふはは笑 めっちゃ喜ぶじゃん」
両手を上げて喜べばまた笑われる
それでも無事に連絡先をゲットできた
「俺、向井康二言います。大学まで関西いてたんですけど、2年前に就職でこっち出てきて、メーカーで営業してます」
「あぁ、それで関西弁。おれは渡辺翔太。そこの店でウェイターやってる」
「へぇ、レストランですか?」
「あぁ、幼馴染がコックと店長やってんだ。上手いから今度食いに来いよ」
「絶対行きます!」
「勢いすご笑 じゃあな」
「はい!」
ひらりと片手を振る彼に全力で手を振る
コメント
5件
やっべぇす私もあなたの作品に一目惚れしました!!!!!︎💕︎

かわいい!!!!楽しみです🫶