テラーノベル
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輝きを掴めたんだ。
井戸田くん。いや“きりあ”と付き合ってそろそろ6ヶ月が経つと言う時だった。
事件という名の事故がおこってしまった。
今日はキリアとじゃなくて3人でデートだ。
雪湖と美朝そして私、
河相駅で待ち合わせして、そこから色々巡るつもりだ。
けどキリアも親友の有賀くんと一緒にお出かけに行くようで待ち合わせ場所が
見事に被っていた。
私たちは少し手を振っただけでその場を去った。
歩道橋の下
その近くには小さな公園がある。
ボールが道路に飛び出していた。
それを追いかけていこうとする男の子
4、5歳あたりの子だろうか。
けどそんなの考えている暇はなかった。
そろそろ信号が青になる。
私は必死でその子を守るためならと思いバックを放り投げて
道路に飛び出した。
ボールを歩道の方に蹴って、男の子の後頭部を守りその子に覆い被さるように
車から身を隠した。。
ドンッ
私はうっすら目を開けた。
「いのり!!!いのりぃ!!!」
雪湖と美朝の叫び声。
「いのり!」
と言ってこっちに必死では知ってくるキリア。
どこかに電話をしている有賀くん。
(あ。そういえば男の子は。。。)
良かった。かすり傷だった。
周りには人がいっぱい居て
ざわついていた。
(あれ?みんなどうしたのかな。)
すると男の子が気がついたようで、その場に座って泣き出した。
(なんか言ってる)
よく聞こえないけど、、
「こ゛め゛ん゛な゛さ゛い゛ぃ゛こ゛め゛ん゛な゛さ゛い゛ぃ゛」
と泣きながら言っていた。
鼻水と涙が混じって顔がすごいことになってる。
(あぁ。拭いてあげないとな)
そう思って私は手を動かそうとしたけど、
動かなかった。
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