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今日は
です。
(*の下に解説があります。)
俺はツイてる!
新学期が始まってすぐに、担任の提案で席替えをしたんだけどさ。
なんと!
窓際の一番後ろの席になったんだよ!
ここなら、居眠りしたい放題だし、のんびり過ごせる。
しかもさ。
両隣は美人なんだよ。
たださぁ。
後ろの奴が目が悪くってさ。
黒板の文字がよく見えないって言って、しょっちゅう聞いてくるんだよ。
ま、彼女も美人だからいいんだけど。
これが男だったら、教壇前の席の奴と代われよって言ってるところだな。
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席替えで窓際の一番後ろの席になって喜んでいる語り部。
窓際というのは、自分の片側には窓があり、生徒は座れないのだから、両隣に人が座っているのはおかしい。
しかも、一番後ろの席になったのに、目が悪いからといって、黒板の文字を聞いてくる生徒が後ろにいるはずもない。
いくら美人でも、仲良くする相手は選んだほうが身のためであろう。
引っ越し先で、怪奇現象が後を絶たない。
夜中に妙な気配を感じて目が覚めると、不気味な男が立っていたり、帰宅するとポルターガイストでもあったのか、部屋中が荒れていたり……この部屋、絶対にいわく付きだと思い霊媒師に祈禱を頼むが、この部屋には霊などいないと言う。
今までのはまさか?
俺は、怒りと恐怖に震えた。
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枕元で不気味な男が立っていたり、帰宅すると部屋が荒らされていたり、怪奇現象が後を絶たない部屋。
霊がいないということは、誰かが不法侵入しているということ。
アパートやマンションで前の住人がスペアキーを作って、その後も勝手に部屋に侵入していたという事件も実際にあるだけに、引っ越し先を決めるときにはセキュリティの問題には注意が必要なのかもしれない。
配線や配管の点検でマンションを訪れた。
鍵で扉を開け、狭い屋根裏のような場所に入る。
中腰が精一杯の高さ。
窓もなく、真っ暗なので懐中電灯の光を頼りに点検していくと、数メートル先に作業着姿の男がいた。
修理でもしているのだろう。
「点検もあの人に頼めば良かったのに」
ひとりごちたものの、俺はハッとして引き返した
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鍵を外から開けて、配線や配管のある狭い場所に入った語り部。
窓すらない真っ暗な空間で、数メートル先に作業着姿の男がいるだなんてことは、ありえるはずがない。
もしかしたらマンションの管理人に監禁されている人なのか、それとも、勝手に住んでいる人なのか。
どちらにしろ、関わり合いにはなりたくはない。
片側一車線の道路を走行中、助手席に座る妻が「ちょっと見て」と前方を指差した。
「なんで後頭部が見えるの?」
彼女の言うとおり、前を走る車の運転手の後頭部が見える。
ヘッドレストを取り外しているようだ。
「危ないよな」
彼女の言葉に返事をすると、「危ない以前の問題よ!」と声を荒らげた。
「ほらまた!」
彼女の指先も目線も斜め前から徐々に後ろへ移動する。
え?
まさか……
俺は前から来る車を見て絶句した。
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車で移動中の夫妻。
妻が指を差していたのは、自分たちの前を走る車ではなく、反対側車線を走る車。
前方から走ってくる車の運転手の後頭部が見えるということは絶対にありえない。
後ろ向きに運転しているにしろ、幽霊や異世界の者であったにしろ、どちらにしても絶対に遭遇したくはない状況である。
友達と三人でこっくりさんをやり、終わらせるときに、友達の一人が十円玉から手を離してしまった。
「なにしてんのよ!」
「今までルールどおりにやってたのに、これで台無しよ!」
「どうしよう……」
慌てる私たちの目の前で十円玉が勝手に動き出した。
【いあだしいたいむだだかだいえいにくだるよ】
「嫌だし痛い?」
「なにかヤバイことが起きるの?」
「無駄だ? 課題?? 下るって成績のこと?」
「ええ!? 私たち、怪我とかするの?」
パニックになる私たちがさらなる恐怖に陥るのは、すぐあとのことだった。
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こっくりさんが暴走して十円玉で示した言葉。
【いあだしいたいむだだかだいえいにくだるよ】
これを、こっくりさんを一緒にやっていた友人の「これで台無しよ」という言葉どおり、「だい」を無くして読むと、【あしたむかえにくるよ】となる。
そのことに気がついても、気がつかなくても、翌日、こっくりさんが彼女たちを迎えにきてしまうのだから、暗号が解けてもどうしようもない。
皆さんも、こっくりさんをするときには十分ご注意を。
近所の公園に死を呼ぶ公衆電話がある。
深夜に突然コール音が鳴ることがあり、そのとき、受話器を取った人は死ぬという。
「そんなことあるわけねぇよ」
俺から公衆電話の噂を聞いた気の強い友人は、事実を確かめるために、深夜、その公衆電話の前で待つという。
深夜、俺は「これでお前が死んでも、公衆電話の呪いってわけだ」と低くつぶやき、公衆電話の電話番号をスマホでタップしながら、友人の背後に近づいた。
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繁華街なら話は別だが、普通に考えて、深夜の公園に行くような人はほとんどいない。
言い換えれば、そこで犯罪が起きたとしても、目撃者がいることは少ないということ。
わざわざ気の強い友人に「死を呼ぶ公衆電話」の話をした語り部は、誰もいない公園で友人を殺害しようと計画を立てたのだろう。
いいや──もしかしたら、その「死を呼ぶ公衆電話」の噂の元凶こそが語り部なのかもしれない。
山道で車がスリップし、ガードレールから落ちた。
運よく大木が車を支えてくれ、転落を免れ、自力で車から這い出た。
麓の町までは距離がある。
この道を通る車に何とか乗せてもらおうと手を振るが、俺の前を素通りする。
それもそうだ。
俺の服はかなり汚れている。
俺は見える範囲にある背中や尻についた泥を払いながら、こんな汚い男なんか乗せたくないよなぁと思った。
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事故に遭った男性が道行く車に助けを求めても、素通りしてしまうのは、彼が泥だらけだからではない。
自分の体で見える範囲に背中やお尻がある時点で、彼の首は百八十度回っているのである。
幽霊にしろ、生きているにしろ、どちらにせよ触らぬ神に祟りなし。
誰もが目すら合わせたくない状態である。
今日はここまでばいばい🐾