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15 - 第15話私はただの『道具』ですよ

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2022年10月22日

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の名前はエメラルダ・ロドリーゴ。

私はこの国の姫であり、今は次期女王候補でもある。

そんな私がなぜこのような場所にいるのかと言えば……。

それはひとえに、とある事件が原因だった。

****

「お父様!」

「おお、我が娘エメラルダよ。お前にもとうとう縁談の話が来たぞ」

「はい?」

突然呼び出された私は、開口一番そう告げられた。

目の前にいる父は上機嫌に微笑んでいるけど、私はといえば眉間にシワを寄せざるを得ない状況だった。

だって、つい先日まで私に縁談話なんて来ていなかったんだもの。

そりゃあもう、びっくりして目を剥くくらい驚いたわ。

一体どこのどいつが、私みたいなじゃがいも女と結婚しようと思ったわけ!?

「もちろん相手は知らないでしょうけどね。わたしたちはあなたと同じ人間だってことを」

「あなたたちこそ何もわかっちゃいないわ!」

「そうかな? 君たちの目から見て、僕はどんなふうに見える?」

「えーっと……なんかこう……すごくヘンな人です」

「ふむ。僕自身、自分のことは変な奴だと自覚しているんだ」

「あぁもうっ! こんなときまでふざけるのは止めてください!!」

「ふざけてるつもりはないんだけどな。でも確かに君の言う通りかもしれない。僕みたいな人間がこんなこと言う資格なんて無いけどね……」

「あぁ~そうですか? それは良かったですね~。ではさようなら~」

「え!?ちょっと待ってよ!!」

「いえいえ待ちませーん。だって私貴方のこと嫌いですし」

「そっか……うん分かった。じゃあさ最後にこれだけ教えて欲しいんだ。君は一体誰だい?」

「ふぅーやっと聞いてくれましたか? では答えましょう。私はただの『道具』ですよ」

「へぇ~そうなんだ。僕は君のことを人間だと思ってたよ」

「あっそうですか? ありがとうございます。それではさよなら」

「バイバーイ」

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