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『深海の大決戦と、ちいさな大食漢』サイト-19の水上監視セクター。研究員のアイは、激しい大嵐が吹き荒れる大西洋のモニター映像を睨みつけていた。画面の向こうで、海が爆発したかのように大きく跳ね上がる。波飛沫の中から姿を現したのは、体長990メートルという、島のように巨大なタコ型の怪物、イアペタスだった。怪物は巨大な触手を振り回し、近くを通りかかった一般の商船へと襲いかかろうとしていた。「SCP-2846-Aが出現! 近くの商船が危ない!」アイが叫んだその時、怪物のすぐ近くの海面から、大量の泡と共に、もう一つの巨大な影が浮上してきた。それは、船体から不気味な白い霧を立ち昇らせる、幻影の超弩級戦艦――SCP-2846-Bだった。戦艦の甲板には、何百年も前からこの怪物を狩り続けている不死の船乗りたちが直立している。ズガガガガーン!!!戦艦の巨大な砲台が一斉に火を噴き、大イカの肉体を撃ち抜いた。怪物は激怒して咆哮を上げ、無数の触手で戦艦を激しく叩きつける。大西洋を舞台にした、神話のような大怪獣と幽霊戦艦の激しい潰し合いが始まった。しかし、今回の怪物はいつもより遥かに狂暴だった。戦艦の砲撃を耐え抜いた大イカは、その巨大な触手を、アイたちのいる沿岸の監視基地に向かって真っ直ぐに振り下ろしてきたのだ。「こっちに来る……! 防護壁が持たない!」アイが衝撃に備えて身をかがめた、その時だった。彼らの先頭に立っていたのは、真っ白でふわふわのウサギ、ウォルターだった。ウォルターはピクピクと鼻を動かすと、ガラスを突き破って迫り来る、ビルよりも巨大な大イカの触手を見つめた。そして、ちいさなお口を大きく開けると、目の前の空間ごと、ハサミのように大イカの触手をカチリと齧った。サクサク、サクサク。世界を滅ぼすバグや、あらゆる物質を消滅させる虚無の空間すら平らげてきたウォルターにとって、1キロメートル級の巨大な神話の怪物すら、ただの「ちょっと大きめの歯ごたえのあるイカ焼き」に過ぎなかったのだ。ウォルターが小さなお口を猛スピードでモグモグさせるたびに、基地を押し潰すはずだった巨大な触手が、先端から綺麗さっぱりとウサギのお腹の中に吸い込まれて消えていく。『グルルル……!?』まさか自分の自慢の触手が、ちっぽけな白いウサギにムシャムシャと食べられているとは夢にも思わなかったのだろう。大イカは見たこともないほど慌てて、残った触手を引っ込めようとした。しかし、ウォルターの食欲は止まらない。サクサクと空間ごと大イカの巨体を齧り取り、あっという間にその半分を平らげてしまった。大イカが完全に怯え、残った体で深海へと逃げ帰っていくと、それを見届けた幽霊戦艦も、アイたちに向かって敬礼を送るかのように汽笛を一つ鳴らし、再び霧の中に消えていった。嵐は去り、窓の外には静かな海だけが残されていた。「……実験、というか、防衛成功ね。今回もウォルターに救われちゃった」アイは脱力して笑いながら、お腹を満足そうに膨らませているウォルターをそっと抱き上げた。ルイとイマニも「ウォルター、凄すぎるよ!」と大はしゃぎし、999とアイポッドたちもウォルターの周りで嬉しそうに飛び跳ねている。どれほど巨大で恐ろしい海の怪物が現れようとも、この無敵の食いしん坊ウサギと可愛い仲間たちがいる限り、財団の海が破滅を迎えることは絶対にない。アイはみんなの温かいぬくもりに包まれながら、明日もこの賑やかで可愛い最強のチームと一緒に、世界の平和を美味しく守っていこうと、笑顔で心に誓うのだった。
コメント
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あー、これめっちゃ良かった! まず島サイズのイカと幽霊戦艦のバトルが熱すぎるし、そこに割り込む白いウサギのギャップやばいわ(笑)。「ちょっと大きめの歯ごたえのあるイカ焼き」で全て解決させる食欲最強系、大好物っす🔥 アイたち研究員チームの温かさも伝わってきて、読後感すっきり。🍊好きさん、今回もナイス回でした!