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???「うーん!プール開きね!」???「私たちはここじゃないですが、二回目のプールですね」
???「こんな短期間にプールに行くことになるとは想わなんだ」
ここは、『トウヒガ学園』のプール。今日はプール開き初日。『トウヒガ学園』ではプール開き初日はプールを自由に使って良いことになっている。男女に別れて、一年生から三年生合同で行う。何故初日なのかというと、最初にご褒美を与え、プールは楽しいものだと想い込ませないと真面目に授業を行う者が少なくなるためである。そう、この学校は、問題児集団校なのである!!!!
桃時「それにしてもあんた買った水着はどうしたの?」
橙「ここは、学校なので校則に従わないと」
その瞬間、雨花はニヤニヤ笑う。
雨花「橙ちゃん?それ半分嘘でしょ?」
橙「え!?」
桃時「どういうことよ」
雨花「一番最初に瑠璃くんにみせたいんでしょ?」
橙「そ、それは……その……」
桃時「なるほどねぇ〜」
雨花と桃時はニヤニヤしている。
橙「ちょっとお二人共!それ以上からかったら拳骨入れますよ?ていうかそういう桃時さんだって三人で行った時の水着じゃないですか!」
桃時「アタシはあんたと違って兎白にみせるってはっきり言えるわ」
橙「ぐぬぬぬぬ」
雨花「ごめんごめん!許して〜橙様〜」
桃時「何よ〜ちょっとからかったぐらいで〜」
橙「全然ちょっとじゃないですよ!」
雨花「まぁまぁ、じゃあ早速プールに……」
橙「ちょっと待った」
桃時「もう何よ」
橙「まずは準備体操しないと!」
桃時「前行った時は準備体操なんてしなかったじゃない」
橙「ここは、学校なんですよ?周りの生徒たちがみてるじゃないですか!」
雨花「逆にみてなかったら良いんだ」
橙「じゃあ準備体操しますよ!」
雨花たちは準備体操を終わらせると、プールに入った。
桃時「うーん!冷たくて気持ちいいわね」
橙「夏で火照った体に効きますね」
雨花「二人とも!浮き輪あるよ?」
桃時「あっアタシ使いたい」
雨花「はいどうぞ……あっ」
橙「もうすっかり夏ですね」
桃時「andもう少しで夏休み〜!」
橙「……高等部に入ってもいつもと変わらない日々を送ると想ってました。学校が楽しいなんてもう二度と想うことなく」
桃時「奇遇ね。アタシもよ。もし雨花に出逢わなかったら……」
橙「ふふっ、雨花さんには感謝ですね」
桃時「そうね。まぁ本人の前で言うことじゃ……あれ?」
橙「雨花さん……居ませんね」
桃時「あいつ人が褒めてる時なんでいないのよ……」
橙「ん?目の前の水中に真っ黒な何かがいますよ」
桃時「どう考えても雨花ね。でも、何であんなに真っ黒の面積が広いのよ?」
橙「さぁ……何ででしょう」
「ねぇ、あれが生徒会の橙先輩と桃時先輩?」「そうみたいだね。でも桃時先輩良いな〜あんなかっこいい兎白先輩と付き合えて〜」「本当にね?でも、あの二人の仲を引き裂こうとする者もあんまりいないみたいだよ?」「あぁ兎白先輩。天然だから他の人のアプローチに気づかないかもしれないからね」「橙先輩も瑠璃人先輩と付き合ってるって噂だよ」「もしかしたら二人揃ってビッチだったりして!」「その可能性あるよね〜……あれ?」「どうしたの?」「もう一人生徒会メンバーの女の子がいるんだけど……」「え?その人って確か……」
ぶくぶくぶくぶく
噂話をしていた女子たちの前には、黒い固まりが浮き出てきた。
「「ぎゃああああ!!!!恐い!!!!」」
桃時「何してんのよ〜雨花」
その黒い固まりは髪を持ち上げると……
雨花「ぷはぁ〜!いやね?さっきからゴムを探してるんだけど流されちゃったみたい」
黒い固まりの正体は、髪を下ろした雨花だった。
橙「雨花さんが驚かしたせいで、周りに人がいなくなりましたよ?」
雨花「イェーイ!ミニ貸切!」
桃時「やるじゃない。雨花」
橙「全くこの人たちときたら……」
???「雨花さん!橙さん!桃時さん!」
橙「あっ!紅緒さんに、海音さん!」
???「雨花たちもう来てたんだ」
雨花たちの前に現れたのは、「紅緒」と「海音」だった。
雨花「水着姿可愛いね!」
紅緒は、紅色のボーイレッグタイプのショートパンツと上に白いTシャツを着用している。海音は海色の光に照らされるとほんのり光る綺麗な三角ビキニだった。
橙「まずは準備体操ですよ!」
紅緒「はい!」
海音「うん」
桃時「…………」
紅緒と海音も準備体操を終えると、プールに入った。
雨花「紅緒ちゃん、身長ちっちゃいからつま先立ちでも水面出れないね。わたしの浮き輪貸したげる」
紅緒「ありがとうございます……もっと身長伸ばしたい……」
橙「ちっちゃくて華奢で充分愛らしいと想いますが……」
海音「私は逆に身長小さい方が良い」
紅緒「どうして?」
海音「成長痛が痛いから」
橙「それは分かります。身長が大きいほど、痛くなりますね」
桃時「…………」
橙「……あの、どうしたんですか?桃時さん。先程から黙って……」
桃時「別に……」
桃時はぶくぶくと泡を吹く。
紅緒「先程から雨花さんと海音さんをみてますが……」
雨花・海音「?」
桃時「……きいのよ」
橙「え?」
桃時「…………ちっ」
「「胸が大きいのよ!!こいつら!!」」
雨花「胸が大きい?」
海音「はぁ……」
雨花は自分の胸を黙ってみる。海音はただどうしても良さそうに水中に立っている。
桃時「あんたたち何を食べればそんなに大きくなんのよ!羨ましいことこの上なしだわ!!」
雨花「えぇ……特に何もしてないんだけど……」
海音「胸が大きいと肩凝るから大変だよ?」
桃時「そういうのはわね!持たざる者からしてみれば羨ましい痛みなの!!」
橙「私はそこまで気にしていませんが……」
紅緒「私もですよ?」
桃時「こん中だったらアタシが一番ペチャパイでしょうが!!」
雨花「でもさ?桃時ちゃん」
桃時「何よ?!」
雨花は、桃時の肩を掴む。
雨花「この中で一番リア充歴長いのは、桃時ちゃんでしょ?」
桃時「…………」
橙「そ、そんなことで機嫌が治るとは……」
桃時「…………ふん!橙の言う通りよ!そんなことで機嫌が治るわけないじゃない!!」
海音「笑ってる」
紅緒「笑ってますね」
橙「笑っていらっしゃいますね」
雨花「笑ってるね」
桃時はその日一番のニマニマ顔を向けたのだった。
雨花「まぁ胸の話はこれぐらいにして……バレーボールやろうよ!もう少し浅瀬で!」
桃時「いいわよ!やってやるわ!」
橙「やりましょうか」
紅緒「助かります!雨花さん!」
海音「私もやる」
こうして、雨花たちは学校でのプールを楽しんだのであった。