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ついに最終話となりました…!
大変長らくお待たせしました&ここまで読んでくださった方々、本当にありがとうございましたm(_ _)m
いつもより少し長いですが、頑張ったので是非最後まで読んでいただきたいです(๑’ᴗ’๑)
あの国が来た時、一瞬だが何かが頭の中を過った。
ホッとするような、嬉しいような気持ちになって、涙が流れそうになった。
誰かは分からない。
なのに、そんな気持ちになった。
今でも不思議に思う。
☀「着いたよ」
知らない国は、優しい声と表情で俺に話しかけてくる。
着いた場所は温かく、一気に心が和らいだ。
知らない場所、知らない国。
それでも、体は拒否しない。
まるで、いままでここに住んでいたかのように。
気付けば、あの牢屋とは比べられないほどに呼吸が安定していた。
卍(温かい…)
いつしか、ずっとこの場所にいたいと思うようになった。
ナチを家に連れて帰ってきてから、数日が経った。
ナチは微かな微笑みをするようになり、それが何とも嬉しくて、この時間だけが宝物かのようだった。
ナチが監禁される前にしていたことをしていく度に、思い出が蘇って泣きそうになることもあった。
まだまだ記憶は取り戻したようには見えないけれど、これから取り戻していけばいい。
…そんなナチは今、風邪をひいている。
きっと、いきなり環境が変わったために疲れてしまったのだろう。
☀(…さて)
あとは……
私は少し予定とは違うものの、計画に沿って行動を起こしだした。
ナチが連れていかれて数日。
まだナチに未練を残しているのか、心が真っ黒な何かで埋め尽くされている。
最近はよく眠れていなく、目の下には疲労の証ができ始めていた。
たくさんの欲に塗れ、ナチをあの勇者から奪ってしまった過去の自分を後悔している。
…いや、もう後悔しても遅いのだろう。
あの勇者の気配が、近づいてきているのだから。
…とてつもない殺意が肌で感じられる。
それはもう、溢れ出るほどに。
キィ…
重たい扉が開けられ、やはりそこにはあの勇者がいた。
俺に冷たい視線を向け、目の中の光なんて見当たらない。
勇者は無言で向かってきた。
これから何をされるのか、もう見当がついている。
⚒「分かってるさ、俺がした事がどんなに許されない事かなんて。」
そんな言葉が跳ね返されるかのように、勇者は足を止めることなく前へ前へと向かってくる。
勇者は、俺を見たまま何かを取り出した。
☀「…銃だよ。ナチの。」
“ナチ”という名前に、自然と体が反応する。
☀「お前が、ナチの何もかもを変えた。」
☀「…何もかも…」
怒っているなんてほどじゃないはずなのに、静かな声で語りかけてくる。
それが逆に、威圧的な声に聞こえた。
勇者が俺に銃口を向ける。
その銃口はギラギラと光り、俺の目の中に入ってくる。
☀「この銃弾にはお前が回復できないように特殊な薬が塗ってある。」
☀「…自分がどうなるのか、分かるよな?」
⚒「………」
俺は無言で話を聞き続ける。
何を言っても、俺が悪いのだからどうにもならないことは分かっている。
☀「お前の未来は無い。」
☀「…ここで最期だ」
⚒「………」
俺は抵抗しなかった。
ただ、後悔したまま罪を償うことだけ考えていた。
ただ、それだけ。
この思いは、お前に向けてだ。
⚒「…じゃあな」
⚒「ナチ。」
ガクン
☀「誕生日おめでとう、ナチ。」
そこには、プレゼントを手に祝いの言葉を言う“あの国”がいた。
卍「ありがとう、日帝。」
これは…自分…?
“あの国”は…日帝…?
昔の記憶なのか…?
卍「これは…マフラーじゃないか!」
☀「最近、とても寒いだろう?」
☀「喜んでくれるといいが…」
頬を赤らめ、上目遣い気味でこっちを見ている。
その瞬間、なぜか心臓が高鳴った。
卍「すごく嬉しいよ。」
卍「…ありがとな」
☀「…あぁ/」
どっちも思わず笑みがこぼれて、笑い出していた。
卍(パチッ)
目が覚めた。
夢だったのか…?
あの国…
いや、日帝は見当たらない。
ふと、部屋を見渡してみる。
すかさず目に付いたのは、夢で見た物と同じマフラーだった。
やっぱり、昔の記憶を見ていたのだろうか。
そう思うと、日帝との思い出が蘇ってきた。
卍「…?」
頬に温かい涙が伝う。
“俺”はごしごしとその涙を拭いながらも、まだ心の中に灰色の何かが残っていた。
卍「………」
何か歩きたいような気がして、着替えてから外に出た。
外の空気は心地良くて、風に揺らされた木々の葉が爽やかな音を立てている。
俺は大きく深呼吸をした。
まだ少し気だるさはあるものの、気分は良くなっていた。
卍「………」
遠くを見てみると、とても小さいがあの城が見えた。
俺の足は、どうしてかいつの間にそこへと向かっていった。
キィ…
見慣れた扉を開いて、辺りを見渡す。
少し、懐かしい。
卍「……?」
何か臭いがする。
ドロドロしていて、気持ち悪くて…
これは…
血の匂い…?
卍(…俺らみたいに、あのソ連に挑んだ国がやられた…のか…?)
そう考えると、亡くした仲間たちを思い出して泣きそうになってくる。
…でも、どうやら違うようだ。
床を見てみると、血痕は一つも見当たらない。
俺はそのまま、床の上に何も無いか確認を続ける。
ロビーは広く、うす暗いから、確認するのには少し苦労した。
卍「何も無い…か?」
一通り確認し終えたと思って、少し安心していた。
そう、確認し終えたはずだったのだ。
だが、俺の目に入ってきたのは、まだ確認していないであろう隅の床だった。
卍(そういえば…あそこは見てないか)
俺はそこに近づいた。
どんどん匂いが強くなっていく。
それに比例するように、俺も動揺していく。
ついに辿り着いた。
そこにあったのは、
卍「………ヒュッ」
ソ連の遺体だった。
卍(なんで…!?なんで……!?!?)
俺は信じられなかった。
信じたくなかった。
ただ、立ち尽くした。
ソ連の目は光を宿していないうえ、頭からは血が垂れ、体は動かない。
柱を背にもたれかかり、首を傾げている状態で、死んでいることは確実だった。
…ここに来る前に、考えていた。
ソ連のことを。
確かに、監禁されたのは気が狂うほどに嫌で、早く救いが欲しかった。
だけど、今思えばそれもソ連なりの愛情表現なのかもしれない。
もちろん、愛情表現だといっても駄目なことは駄目だ。
分かっているけど、憎めない。
憎まなきゃいけない。
憎めなきゃいけないはずなのに。
そんな国が、今目の前にいる。
遺体となって。
ソ連を殺した国…
ソ連を恨む国…
思い当たるのは一国しかいない。
卍「ぅ”っ……」
身近な国がやったのだと思うと、吐きそうになった。
…やる訳が無いのに…
なんでだよッ……
日帝……!!!
☀**「ナチ。」**
卍「………ヒュッ」
気配もなく俺の後ろに来た日帝からは、冷たくて刺さるような視線を感じた。
目も合わせていないのに分かった。
名前を呼ばれるだけで、こんなにも怖くなるだなんて。
☀「……あー」
☀「ソ連には、罰が当たったんだ」
卍「罰……?」
☀「…帰ろうか。」
日帝は、いつものような優しい口調で俺に語りかけてくる。
でも、今はそんなことも俺を騙しているようにしか聞こえなかった。
卍「……………だろ」
☀「……ぇ」
卍「こんなことしたの、日帝なんだろッ!!!」
叫んだとき、涙がこぼれた。
日帝がしたとは、思いたくなかった。
日帝は、びっくりしたような、恋をしたような顔で俺を見つめた。
日帝の顔は赤く、ずっと俺を見つめ続けている。
☀「あぁ…♡なんて可愛いんだ…♡」
卍「………ぇ…?」
なんで?
なんでだよ。
あの優しかった日帝は、嘘だったのかよ…
卍「こんなことしたの、日帝なんだろッ!!!」
ナチが涙を流しながら必死にそう言ったとき、私の心は大きく動いた。
☀(…なんだろう、この気持ちは…?)
心臓がドクドクと高鳴り、目が眩んだ。
こんな気持ちは、初めてだった。
こんな気持ちになるのはなぜだろうか。
その答えは一瞬にして分かった。
ナチが苦しむ姿が、とてつもなく可愛いからなのかもしれない。
ナチの流したその涙すらも、可愛く思える。
☀「あぁ…♡…なんて可愛いんだ…♡」
卍「………ぇ…?」
ナチのその顔を、もっと見たい。
もっと…もっとッ…!!
ギュッ
私はナチに抱きついた。
その後ナチの顔を見ると、黒目は揺れ、涙や冷や汗でぐちゃぐちゃになっていた。
その顔はずっと見ていたいほどに可愛く、目が離せない。
私はそのままナチに話す。
☀「ナチ。ソ連が悪いことをしたのはお前が一番分かっているはずだ。」
卍「…分かってるッ…そんなことは分かってるんだよッ…」
卍「なんでッ…殺すなんてことしたんだよ…」
必死な訴えは私の頭を通り抜けた。
代わりに、涙をぼろぼろと流すナチを見ているとさらに気持ちが大きくなって、いつの間にか抑えきれなくなっていた。
ガッ
卍「い”っ!?」
私は思わずナチの腕を強く掴んでいた。
卍「離せよッ…!」
そんな言葉も、聞こえない。
ただ私は、ジタバタと抵抗していたナチを家に連れ帰ることに必死になっていた。
ナチの体はとても軽く、連れ帰りやすかった。
ガチャン
家に帰ってきたナチは、もう諦めたかのような表情でまだ泣いていた。
それがなんとも愛おしくて、自分だけのものにしたくて、益々心臓は高鳴った。
そんなナチを丁寧にソファに座らせると、近くにあった紐で手足を縛ろうとした。
パシンッ
卍「やめろよ…」
卍「目を覚ませよ…日帝ッ…!」
私の手を弾いたナチが言った言葉に、少し聞き覚えがあった。
あの時、イギリスに私が言った言葉…
日帝は、一瞬ハッとした顔で俺を見た気がした。
なのに、すぐに元の顔に戻って、また縛ろうとしてくる。
卍「ッ…!」
俺は抵抗しようとするが、日帝のことを傷つけたくなかった。
殴ることも、蹴ることもせずに、ただ必死に避けることしかできなかった。
その直後、捕らえられてしまった。
そのまま俺は拘束され、元いた場所に連れて行かれた。
俺はただ、泣くことしかできなかった。
日帝は、俺をじっと見ている。
怖い。
逃げたい。
そんな思いで、涙が出るだけ。
バチンッ
卍「い”っ…」
日帝は、俺の顔を何回か叩いてくる。
俺はその度ボロボロになりながら、口から血を垂らしている。
卍「やめっ…」
…いや
これも、日帝なりの愛情表現なのかもしれない。
そう思うと、ふいにあの日の約束が蘇ったかのように俺の頭に浮かびあがった。
約束を破ったうえ、ずっと会えていなかった。
こうなったのも、全部俺のせいだ。
あの時、みんなを守れていたら…
あの時、俺がもっと強かったら……
バチンッ
卍「ぅ”……」
自業自得だ。
全部。
受け入れるしか、ないんだ。
🇬🇧「…日帝さんは、今何してるんでしょうか」
部屋の中で、独り言が響く。
🇬🇧「すぐ見つけ出しますからね、日帝さん♡」
BAD END…?
コメント
8件
ソ連さぁぁん!? 色々な恋愛関係が渦巻いててめっちゃ見てて楽しかった!!以外にもちゃんとナチがソ連のこと見てたのもLoveすぎるんだがっ!?それに、イギリスも日帝のこと諦めてないし!最高じゃぁないか!!!
メリバか?メリバなのか???!? とにかく、ありがとうございます!! なんというか…もう全部好き! 日帝ChanちょっとSに目覚めてるのも好きだし、自分に重ねて見ちゃって「うわ…」ってなってるのも好きです!! ソ連さんもなんか潔く死んじゃうのね! ナチは可哀想ですね、Kawaii…! 最後ちょっと不穏なのもいい…イギどうするんだ!? 長文失礼しました!めっちゃ楽しませていただけましたァ!!