3日後。スペインから飛行機で意外と早く着いた。
「じゃあここでお別れだ。私はこれから新幹線で日本フットボール連合に行くけど冴はインタビューもあるらしいじゃん。じゃあね。連絡はするよ。」
そう伝えると冴が寂しそうな顔でこっちを見るもんだから行きたくてもいけれない。
あざといな。
「あー…ほら、そんな顔しない。私の代わりはいくらでもいるから。」
よしよしと撫でると驚く程早い動作で抱きしめられる。
「代わりは嫌だ。ロアがいい。」
「…そ。じゃ、私もう時間ないから行くね。頑張っ?!ん、…」
今度こそお別れの挨拶をしようと離れるとこれもまた早い動作で唇を塞がれる。一瞬だったのか長い時間だったのか、気づいたらもう唇は離れていた。
「…今のは日本人の挨拶だ。こんなことも知らないのか?」
「え、そーなの…まあ、知ってたけど?」
「ハッ、どうだか。んじゃまたな。」
成程。これがじゃぱにーずあいさつか。まあ知らないわけじゃなかったけど?楽勝ですけど?ん、これは私も挨拶を返すべきか?よし、返そう。
「冴ー!」
「なんだy…んむっ?!」
「えへへ、さよならとまたね、の挨拶!ばいばい!」
冴のシャツを引っ張って若干強めにしちゃったけどまあ良いか。
これが挨拶か。距離近くてドキドキしたけどそんなもんよね。
さあ!ブルーロックへ!