きんとき「ッ…カハッ…」
きんときは力なく俺に倒れかかった
スマイル「き、んとき…?」
血が、止まらない
スマイル「…止血、止血しないと…ッ!!」
俺は着ていたスーツを脱ぎ、きんときの傷口に押さえつけたが、血が止まる気配はない
スマイル「…ッッ」(ポロポロ
泣くな、辛いのは俺じゃない
きんときの方が痛くて苦しいはずだ
きんとき「……た」
スマイル「きんとき、もうむりにしゃべるな!」
「俺が、絶対に助けるから…!!」
きんとき「…ぅやく、約束…守れた…」
…”約束”?きんときと?いつ…?
スマイル「きんとき…?」
きんとき「…ぁの時、約束…守れなくて…ごめんね…」
きんときは俺に笑いかけた
きんとき「記憶……返すね…ごめんね…」
そう言うときんときは最後の力を振り絞り、俺の頭に触れた
その瞬間、子供の時の記憶が流れてきた
…俺と、きんときが初めて会った記憶
・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・
~過去~
スマイル(幼少期)「痛いよ…やめてよぉ…」(ポロポロ
俺は近所の子に小さい頃からいじめられていた
いじめっ子1「無能が話しかけるんじゃねーよ!」
いじめっ子2「お前なんか生きてる価値ないんだよ!お母さんが言ってた!」
スマイル(幼少期)「…ッッ」(ポロポロ
そう、僕は”無能”
生きている価値なんて…
???「そんなわけないじゃん!」
スマイル(幼少期)「…ぇ?」
???「謝れよ!」
いじめっ子3「なんだよお前!」
いじめっ子1「お前は無能の味方するのか?」
???「この子は無能じゃない!」
「謝れ!!!」
その子は持っていた野球バットでいじめっ子に威嚇した
いじめっ子2「武器持ってるなんて卑怯だぞ!」
いじめっ子1「もういい!行こうぜ!」
???「あ!謝れったら!!!…クソッ」
「…君、大丈夫?」
スマイル(幼少期)「…ありがとう、ございます」
???「…さっきの会話聞こえたけど」
スマイル(幼少期)「…ぁ」(ビクッ
???「この世に生きてちゃいけない人なんかいないんだよ!」
「それに、君は無能なんかじゃない!」
「僕は、何があっても君の味方!君の事は絶対に守るよ!」
スマイル(幼少期)「???」
???「僕はきんとき!君の名前は?」
スマイル(幼少期)「…スマイル…です」
きんとき(幼少期)「スマイル!よろしくね!」
きんときとはこんなハチャメチャな出会い方をした