テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
枢空乃希
rzli
『別に、一緒に寝たいわけじゃないし』
夜。
時計はもう0時近く。
らいとはソファの前のテーブルに肘をついて、スマホをいじっていた。
「……ロゼ遅い」
小さくつぶやく。
別に待ってるわけじゃない。
ほんとに。
……ほんとに。
その時。
玄関の鍵が回る音。
ガチャ。
「ただいま」
少し疲れた声。
らいとは顔を上げる。
「……ロゼ」
ロゼはネクタイを緩めながら笑う。
「らいと、まだ起きてたの?」
「べ、別に待っとらんし」
視線をそらす。
ロゼはくすっと笑う。
「そっか」
そう言いながらソファに座る。
そのまま背もたれに体を預ける。
「今日ちょっと疲れたな」
「会議やろ」
「うん」
ロゼはゆっくり目を閉じる。
らいとは横目でちらっと見る。
「……風呂入らんと?」
「あとで入る」
「絶対入らんやつやん」
ロゼは返事をしない。
らいとは眉をひそめる。
「……ロゼ?」
近づいて顔を覗く。
……寝てる。
完全に。
「……は?」
数秒、固まる。
「……寝落ちやん」
ロゼはソファに長い体を預けたまま、
静かに呼吸している。
らいとは腕を組む。
「……バカやろ」
でも。
ちょっとだけ寂しい。
静かな部屋。
ロゼの寝息。
らいとはソファの横に立つ。
じっと見る。
「……風邪ひくやん」
近くの毛布を取って、
ロゼにかける。
その時。
ふわっとロゼの匂いがする。
らいとは一瞬止まる。
「……ロゼの匂いやん」
胸がちょっとぎゅっとなる。
らいとはソファを見下ろす。
ロゼの腕が少し空いている。
スペースがある。
らいとはしばらく固まる。
「……いや」
首を振る。
「別に」
「一緒に寝たいわけやないし」
でも。
足が動く。
ソファにちょっとだけ腰をかける。
「……ちょっとだけ」
ロゼは起きない。
らいとは少しだけ体をずらす。
ロゼの腕のところに、
そっと入り込む。
ぎゅ。
ロゼの腕が自然に落ちる。
らいとの腰のあたりに。
「……っ」
らいとの顔が真っ赤になる。
「……ロゼ寝とるし」
「セーフやろ」
小さく言い訳。
ロゼの胸に背中が当たる。
あったかい。
心臓の音が聞こえる。
らいとはぎゅっと毛布を掴む。
「……あったか」
少しだけ体を丸める。
すると。
ロゼの腕が無意識に動く。
ぎゅ。
らいとの体を抱き寄せる。
「!?」
らいと固まる。
「……ロゼ?」
起きない。
完全に寝てる。
でも腕はしっかり抱いている。
らいとの耳が赤くなる。
「……なんこれ」
「ずるいやん」
でも。
逃げない。
むしろ。
少しだけロゼの胸に寄る。
「……しゃーないやん」
小さくつぶやく。
「寒いけん」
言い訳。
でも顔は真っ赤。
ロゼの胸に頭を預ける。
あったかい。
落ち着く。
「……ロゼ」
小さな声。
返事はない。
らいとは目を閉じる。
「……ちょっとだけやけん」
そう言いながら。
ロゼの服をぎゅっと掴む。
数分後。
らいとの呼吸がゆっくりになる。
そのまま。
ロゼの腕の中で。
すやすや眠ってしまった。
これ続きいる❓❓
コメント
6件
ほんとに😭🫵🫵求めていた話でガチ助かりすぎました🥲🫶🫶🫶続き見たいです😿🤲
もうほんとにツンデレしか勝たんすわ … 😿 liクンかわいすぎます … ‼️ ツンデレサイコー!
何度も言い訳してるの可愛いすぎるって…😻 この部屋の壁になって、この尊い空間を拝みたい(願望)