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どっかの誰かさん。
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続きです。
捕まったあと、俺は目隠しをされ、足をしっかりとロープで縛られた。
身動きが取りづらい。
さらに、何か甘いものを無理やり飲まされた。
何なのかは分からない。
ただ、妙な違和感だけが残っていた。
隼飛「……まったく。随分と用心深いですね」
口元だけで小さく笑う。
こんな状況でも、頭の片隅から離れないことがあった。
――ブブは、無事に万国街へ戻れただろうか。
あの子が無事なら、それでいい。
俺がどうなろうと、今はそれだけが気がかりだった。
目隠しをされてから、どれくらい経っただろう。
時間の感覚が、もう曖昧になっていた。
両足はロープでしっかりと縛られ、簡単には動かせない。
口の中には、まだあの甘い味が残っている。
身体が異様に熱い。
まるでサウナに長時間いたかの様に、頭がぼんやりしていた。
息をするたびに身体が重く感じる。
考えようとしても、思考がうまくまとまらない。
それでも――。
俺はゆっくりと顔を上げた。
ガチャリ。
扉が開く音がした。
複数の足音が近づいてくる。
俺は目を閉じたまま、できるだけ普段通りの呼吸を意識する。
男「起きてるか?」
隼飛「ええ」
声が少し掠れた気がした。
けれど、気づかれないように小さく笑う。
男「随分と落ち着いてるな」
隼飛「そうですか?」
いつも通りの声。
いつも通りの笑顔。
少なくとも、そう見えるように。
本当は、頭が熱でぼんやりしている。
身体も妙に重い。
それでも、目の前にいる相手に弱っているところを見せるつもりはなかった。
隼飛「むしろ、あなたたちのほうが緊張しているように聞こえますけど」
男が黙る。
……図星かな。
男「……目隠しを外せ」
別の男がそう言った。
隼飛「僕に何か見せたいんですか?」
男「質問に答えろ」
隼飛「はいはい」
俺は軽く笑った。
目隠しが外される。
突然入ってきた光に、思わず目を細める。
少しだけ頭がふらついた。
けれど、それを悟られないように、すぐにいつもの表情を作る。
目の前には、数人の男。
その中には、最初に俺をここへ連れてきた男もいる。
男「ようやく顔を見られたな」
隼飛「最初から見えてましたけどね」
男「そういう意味じゃない」
男は椅子を引き、俺の正面に座った。
俺はその動きを眺める。
……何かを聞き出すつもりらしい。
男「単刀直入に言う」
隼飛「どうぞ」
男「お前には、レッドチャンプルーについて聞きたいことがある」
隼飛「なるほど」
やっぱり。
頭がぼんやりしていても、それくらいは分かる。
俺を殺すつもりなら、わざわざ生かして拘束する必要はない。
そして、ブブを使って俺を呼び出した理由も――。
隼飛「それを聞いて、どうするんです?」
男「それはお前が知る必要はない」
隼飛「そうですか」
俺は笑った。
隼飛「じゃあ、答える必要もなさそうですね」
男の表情が険しくなる。
男「勘違いするな。お前には選択肢がない」
隼飛「そうでしょうか?」
男「何?」
隼飛「俺を殺すつもりなら、こんなに丁寧に拘束する必要はないでしょう?」
男が黙る。
俺は少しだけ息を整える。
熱のせいか、頭が重い。
それでも、考えることだけはやめない。
隼飛「俺が必要なんでしょう?」
その言葉に、部屋の空気が変わった。
男「……よく分かってるじゃねぇか」
隼飛「まあ、これくらいは」
俺は周囲を見る。
男たちの立ち位置。
扉。
俺を監視する人数。
どれも、俺を傷つけるためというより、逃がさないための配置に見える。
隼飛「俺を人質にして、レッドチャンプルーに何か要求するつもりでしょう?」
男「……」
隼飛「それだけじゃない」
俺は男を見る。
隼飛「俺から情報も取るつもりですよね」
男はしばらく俺を見つめていた。
そして、ゆっくり笑った。
男「正解だ」
隼飛「やっぱり」
頭の奥が熱い。
少しだけ視界が揺れる。
けれど、俺は何でもないように笑った。
隼飛「俺を使ってレッドチャンプルーを動かす。その上で、俺から必要な情報を聞き出す……」
男「その通りだ」
隼飛「随分と欲張りですね」
男「お前を殺すつもりはない」
男が言う。
男「必要なのは、お前が生きていることだからな」
隼飛「それは安心しました」
俺は笑う。
ただ、内心では別のことを考えていた。
――なるほど。
なら、しばらくは殺される心配はない。
少なくとも、情報を引き出すまでは。
男「ただし――」
男が身を乗り出す。
男「質問には答えてもらう」
隼飛「お断りします」
即答した。
男の笑みが消える。
男「……即答か」
隼飛「俺、嫌なことを無理にするのは好きじゃないんですよ」
男「だったら、どうなるか分かってるな?」
隼飛「ええ」
俺は相手の目を見る。
隼飛「でも、俺が何も話さなければ困るのは、あなたたちでしょう?」
沈黙。
男たちの視線が交わる。
その反応を見て、俺は確信した。
やっぱり間違っていない。
俺にはまだ利用価値がある。
だからこそ、焦る必要はない。
ただ――。
身体の熱だけは、さっきからどんどん強くなっている。
頭が重い。
視界の端が少しぼやける。
それでも、俺は笑顔を崩さなかった。
男「……本当に面倒な奴だな」
男が小さく舌打ちする。
隼飛「よく言われます」
男「今日はここまでだ」
男が立ち上がる。
隼飛「もう帰るんですか?」
男「勘違いするな。時間ならいくらでもある」
扉へ向かう男を見ながら、俺は静かに笑った。
隼飛「そうですか」
扉が閉まる。
足音が遠ざかっていく。
完全に静かになったところで――。
隼飛「……っ」
俺は小さく息を吐いた。
さっきまで張りつめていたものが、少しだけ切れる。
身体が熱い。
頭が思うように回らない。
隼飛「……これは、ちょっとまずいな」
誰もいないことを確認してから、俺は壁にもたれた。
男たちの前では平気なふりをしていた。
けれど、思った以上に身体が言うことを聞かない。
それでも、今はまだ大丈夫。
俺が考えなければならないのは、自分のことじゃない。
隼飛「……ブブ」
あの子は無事に万国街へ戻れただろうか。
それだけが気がかりだった。
早く「……頼んだよ、ラクタ、バッカス」
俺はゆっくりと目を閉じた。
その頃、万国街。
バッカス「あぁ、もう、まだ見つからないのか!!」
バッカスの声が響く。
レッドチャンプルーの人間たちは、隼飛が向かった場所を中心に捜索を続けていた。
そこへ、一人の側近が慌てた様子で駆け込んでくる。
側近「バッカス!」
バッカス「どうした」
側近「隼飛さんが向かった建物について、少し分かったことがあります」
バッカス「聞かせろ」
側近は一枚の紙を差し出した。
側近「以前から、あの建物を使っていた連中がいるようです」
バッカスが紙を見る。
そこには、いくつかの名前が書かれていた。
バッカス「……こいつらか」
側近「はい。レッドチャンプルーと以前から揉めていた連中です」
ラクタが横から覗き込む。
ラクタ「つまり、最初から隼飛を狙ってたってことか?」
側近「おそらく」
バッカスは紙を握りしめた。
バッカス「……隼飛」
その声は、静かだった。
けれど、その目には明確な怒りが浮かんでいた。
バッカス「必ず見つける」
万国街の夜は、ゆっくりと深くなっていった。
結局🔞まで入れれませんでした。すいませんm(*_ _)m
多分4話位からになりそうです。
あと、話変わるんですが、私の書き方だと一話一話が長いですかね?
私は文字が多ければ多いほど読む気失せる人なので、もし、長すぎとかあったらコメントでアドバイスしてくださると嬉しいです!!
最後まで見てくださり有難うございましたm(*_ _)m
いいね、コメントよろしくお願いします。
コメント
1件
あおいです、読ませていただきました📖 隼飛くん、捕まってるのに全然動じてなくてカッコよかったです……! でも「身体が熱い」「頭がぼんやりする」って描写が何度も入ってて、あの強がってるところにじわじワる違和感が効いてました。ブブちゃんを気にする優しい一面と「お断りします」即答の強さのギャップが好きです。ラクタとバッカスも動き出したし、続きがすごく気になります! 1話の長さ、私はちょうどいいと思いますよ😊