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続き楽しみです。
楽しみ…!
第6話
宮田くんの家を出て走り出した俺はある人にLINEを送った。
「話したいことがあるから、俺の楽屋で待ってて」
短い文だけど、俺がこれを送るのに数十分かかったという事実は俺以外知らない。『早く言いたい』さっきまではそんなこと思ってもいなかった。でも、今は違う。言いたくてたまらないんだ。後悔はしたくないから。彼を、みんなを悲しませたくないから。
『もし、病気のこと言って「化け物だ」って言われたら?』
【自分のことについて言えただけまし。】
『告白して「ごめん」って言われたら?』
【思いを伝えれるだけまし。】
『メンバー関係が壊れる?』
【そんなもんどうでもいい。】
だって、俺はあいつに虐められてる。だったら壊れた方が好都合じゃない?1人で死ねるんだもん。そりゃあファンだけでなくメンバーにも見捨てられたら悲しいよ?でも、俺には死ぬ運命しかないから、結果的に一人ぼっちになる。だったら早めに1人になって早めにこの世界からいなくなりたい。正直、この病気体に負荷がかかるから辛いし、それに加えて殴られる、蹴られるの暴行を受けてアザができるわけだから痛みとか、辛さとかが半端じゃない。でも、宮田くんの話を聞く限り、言わなかったら言わなかったで辛いんだと思う。これ以上辛いのが増えるのは嫌だから。
だから俺は、覚悟を決める。
「ごめんね!待たせちゃって!俺が呼び出したのに…」
「大丈夫っす」楽屋に着くと俺が呼び出した彼はもう居た。俺の後輩で、背が高くて、かっこよくて、みんなの人気者。
俺が好きなのは、メンバーの目黒蓮。加入してきてすぐ俺は彼に一目惚れした。でも、男同士ってのもあるし、同じグループのメンバーでもあるし、何よりめめはファンの人気がすごい。だから俺は彼のことを諦めていた。でも、やっぱり無理だった。だから今日振られて潔く諦めよう!
「伝えたいことってなんですか?」彼は不思議そうに俺に聞く。これから俺に告られるなんて知らずに…
「めめに伝えたいことは2つ!正直、信じれない話だと思うけど、最後まで聞いてくれたら嬉しいな…」「大丈夫、しっかり聞くから」こういうとこだよね。めめのいい所は。相手が緊張してるのを察するとこうやって緊張をほぐそうとしてくれる。俺は何度これに助けられたことか…
ストレートに言うのが1番。俺はそう思ってこう言った。
「まず1つ目。めめ…俺さ、長く生きれないんだ」
続く