テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
354
永愛.toa@500人突破!
29
下 手 注 意
――放課後の部室は、いつも通り騒がしかった。
「なぁ聞いてや!!」
prが勢いよくドアを開ける。
「今日な、akまた知らん人に話しかけられててん!しかもお菓子もらっとった!」
「またかいな…」lpが呆れたようにため息をつく。
「もはや才能やろそれ」
「え、普通じゃないの?」
当のakはきょとんとしている。
「普通じゃないでしょ‥。」mrが即答。
「その無自覚ほんと腹立つけどかわいい!!」tg
「それどっちなの?!」ktyが笑う。
「でもまぁ事実だよね〜、akってなんか放っておけない感じあるし!」mk
「だよね〜」tgが頷く。
「なんかちょっと抜けてるし。」
「え、そんなことないよ!?」とakが抗議するが、
「いやある」soが少し噛みながら言う。
「けっこう‥ぅ ある…」
「説得力ないけど肯定はされてるな」atが低く笑う。
その時、liが急に立ち上がる。
「よし決めた!!今日は“akがどれだけ愛されてるか検証会”やるぞ!!」
「急すぎるやろ……。」lpがツッコむ。
「ほんま思いつきで生きてんなお前‥。」
「え、なにそれ…やだよ!?」akが後ずさる。
「いいじゃんいいじゃん〜」mkがゆるく笑う。
「面白そ〜!!」tg
「俺も賛成」rzが楽しそうに腕を組む。
「イケボで愛を囁く準備できてるぞ」
「絶対いらないやつ!!」akが全力で否定。
「逃げんなよ?」mzがにやっと笑って、背後から肩を掴む。
「こういうのはな、追い詰められた時の反応が一番面白いんだよ」
「怖い怖い怖い!!」
こうして強制的に始まった“愛され検証”。
―――最初はpr。
「akはな、ほんま素直でええやつやねん。なんか知らんけど話してたら元気もらえるし、一緒におったら楽しいねん」
「なんか急にちゃんとしてる…」akが戸惑う。
「普段からちゃんとしてるわ!!」pr
次にtg。
「えっとな、なんやろ…守りたくなる感じ?ちょっと抜けてるとこも含めて、かわいい!」tg
「やめてよ恥ずかしい!」akが顔を隠す。
「ほら照れてる」tgがくすっと笑う。
「そういうとこ」
soは一生懸命言葉を探しながら、
「やさしいし、なんか…いっしょにいると らく…、多分。」とゆっくりだが気持ちは何倍も大きかった。
「ありがとうso!」akが嬉しそうに笑うと、soはちょっと照れて黙った。
「次、俺」atが一歩前に出る。
低く落ち着いた声で、
「akはな、場の空気を変えられるやつだ。無理してる感じがないのに、自然と周りを明るくする。そういうの、簡単にできるもんじゃない」
部室が少し静かになる。
「…そんなすごいことじゃないよ」
akは小さく言う。
「いや、すごいよ」rzが続く。
「だからみんな集まるんやろ?」mk
次のliは――。
「俺は。akといるとテンション上がる。あとたまに変なとこあるのも好き。」
「変なとこ!?」akがツッコむ。
mkは少しだけ考えてから、
「…なんかさ、話してると落ち着く。無理に盛り上げなくてもいい感じするし」とぽつりと。
ktyはにやにやしながら、
「いじりがいあるしな〜。でもまぁ、いじっても嫌な顔しないのはすごいと思う!」
「してるよ!?てか、ktyもいじりがいあるけどね?!、」
「そんなことないよでしょ〜、、!!」
lpは腕を組んで、
「頭ええわけちゃうのに、人の気持ち察するのは上手いよな」
「それ褒めてる?」ak
「褒めてる」lp
mlは最後に、
「…ほんとに嫌なとこないのが逆にムカつく。でもまぁ、好き」と短く言った。
そして最後に、mz。
全員の視線が集まる。
mzは少しだけ黙ってから、
akの顎に指をかけて顔を上げさせる。
「っ、なに!?」
「お前さ」
低く笑いながら言う。
「こんだけ言われて、まだ“自分は普通”って思ってるだろ?」
akは言葉に詰まる。
「そういうとこだよ」
mzは少しだけ優しい声になる。
「無自覚で人の懐に入って、気づいたら周りが離れられなくなってる。正直タチ悪い。でも——」
少しだけ間を置いて、
「だから好きなんだよ、全員」
部室がしん、と静まる。
―――次の瞬間、
「うわぁ〜…。」liが引き気味。
「こいつ言いやがった‥。」
「急にまとめんなや!」prが笑う。
「でも事実。」rzが肩をすくめる。
akは顔を真っ赤にして、
「もう無理…帰る…」としゃがみ込む。
「逃げないでって~」ktyが笑いながら引き止める。
「ほんとにak愛されてるよね~~!」tgがしみじみ言う。
「うるさい!! //」ak
結局その日も、中心にいるのはakだった。
特別なことをしなくても、
誰かが隣にいて、誰かが話しかけて、誰かが笑ってる。
そして気づけば、全員が同じ場所に集まっている。
——本人がどう思っていようと、それが答えだった。
その日の“愛され検証”が終わったあと。
「……やっぱもう帰る」
akは顔を真っ赤にしたまま立ち上がる。
「待てって」mzが腕を掴む。
「まだ終わってない」
「終わってるよ!十分だよ!?」ak
「終わってへんで」prがにやっと笑う。
「大事なとこ抜けとるやん。“誰のもんか”って話」
「え???」ak
「ふぁあ。確かに。」liが眠そうに頷いた。
「akってさ、みんなに優しすぎるんだよ!だからダメ!」tgが優しく注意するように言った。
「ダメってなに…、?!」akが困惑する。
「独り占めできへんやろが」prが肩を組んでぐっと引き寄せる。
「なぁ?」
「いや普通にできるけど」mzがすぐ横からakのもう片方の腕を引く。
「俺ならはな」
「は!?なにそれずるいやろ!」prが即反応。
「力で来るなよガキ」mzが笑う。
「やるか??」pr
「ちょ、ちょっと待って!?」ak
左右から引っ張られて、akは完全に板挟み状態。
そこにliが背後から抱きつく。
「ak〜〜。」
「増えた!?」akが悲鳴を上げる。
「てか。」liがぐいっと顔を近づける。
「ak誰が一番すきなん?」
「えっ、いや、みんな…」ak
「「「それ禁止!!!」」」三人同時に叫ぶ。
「平等とか一番ダメなやつやろ」mzが低く言う。
「ちゃんと選べよ」
「選べるわけないでしょ!!」ak
「ほな俺やな」prが即答。
「一番笑わせたってるし?」
「いや俺もやろ。」liが食い気味に言う。
「どっちも違うな」mzがため息をつく。
「一番離れられなくなるのは俺」
「怖い怖い怖い!!」akが震える。
「なにしてんのあんたら…」
呆れた声でlpが入ってくる。
その後ろから他のメンバーもぞろぞろ。
「うわ、取り合い始まってるやん」ktyが笑う。
「予想通りすぎる」ml
「まぁでも…」rzが面白そうに眺めながら、
「気持ちはわかる。」mk
「いや分かるなよ!止めてよ!」akが叫ぶ。
「無理やろ」mlが即答。
「だって全員好きだし!!」ak
「さらっと言うな‥、」so
tgは苦笑しながら、
「でもほんとに、誰かのもんにするのは無理だろ〜ね‥。」と呟く。
―――その瞬間。
mzがふっと笑って、akの耳元で囁く。
「じゃあさ、逆に全員のものにする?」
「えっ…?」ak
「逃げ場なくなるけど」
「それはそれで怖い!!」ak
「ほなこうしよ」prが手を叩く。
「順番制」
「え???」ak
「日替わりでak独占できる権利」prが得意げに言う。
「頭いい。」liが頷いた。
「俺今日。今日がいい。」
「却下」mzが即答。
「そんなぬるいルール意味ない」
「おかしいだろ。」li
「奪い合いの方が楽しいだろ」mzがにやっと笑う。
「いや楽しくない側いるんだけど!?」akが全力でツッコむ。
結局そのあとも、
「今日は俺と帰るから」mz
「いや俺やろ」pr
「いや俺っちゃろ。」li
と三人が本気で張り合い始め、
気づけば他のメンバーも巻き込まれていく。
「じゃあクイズで決める?」mk
「いや運ゲーにしよ」kty
「じゃんけんが平和やろ」tg
「平和にする気ないやろ」lp
完全に収拾がつかない。
その中心で、akはというと——
「もうやだこの人たち!!」
叫びながらも、
どこか楽しそうに笑っていた。
「なぁak」
ふと、atが声をかける。
「結局さ、akはどうしたい?」
その問いに、akは少し考えてから、
「……みんなと居たい‥」
と小さく答える。
一瞬、静かになる。
「……はぁ」mzが笑う。
「やっぱそれか」
「ずるい答えやなぁ」prが苦笑する。
「それでええんちゃう」liが笑う。
「どうせ誰も諦めない‥のに。」so
「それはそうだね~、、」tgも頷く。
―――結論。
akは誰のものにもならない。
でも——
誰よりも、全員に求められてる。
だから今日もまた、
「ちょ、引っ張らないでって、!!」ak
「俺が先。」mz
「いや俺やろ」pr
「いや俺が先」li
「だから痛いってーー!!」ak
――取り合いは終わらない。
| 終 |
コメント
10件
ねえ !!! 最高 ! めっちゃ 見る ! リク 答えてくれて ありがと ~ 😆😆😆
あのぉ〜 soってさ、心/音/く/ん/のこと?