この作品はいかがでしたか?
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その時、コンコンとドアをノックする音が聞こえた
???2「お嬢様、入ってもよろしいでしょうか?」
若い男の人の声がドアの外から聞こえる
シュガー「どうぞ」
シュガーがそう言うと男の人は失礼しますと言ってドアを開いた
???2「…よかった。ご無事でしたか」
彼は私を見るとにこっと笑った…そんなに心配されると申し訳なくなる
私「…えと…あなたは…?」
私がそう言うと、彼は失礼しましたと頭を下げた
柳「俺は柳です。シュガーお嬢様の執事をしています」
…シュガー「お嬢様」?
私「え、シュガーさんお嬢様なんですか!?」
私が目を見開きながら言うと、彼女は頷いた
シュガー「あと『さん』付けはやめてください!シュガーでいいですから!」
シュガーは微笑みながらあとタメ口でいいですよと言った…大人だ
私「分かった…えと…1つ聞いていい?」
彼女は首を傾げた
私「シュガーは人間…じゃないよね?」
シュガー「は、はい…吸血鬼ですね。一応」
彼女は目を逸らしながらそう言った
柳「お話中すみません。お嬢様は人の血は滅多に吸いませんので。」
…人の血以外なら吸うんですかと聞いたら追い出されそうだから黙っておこう
シュガー「ですです!だから…怖がらないでくださいね…?」
気弱な笑みを浮かべた彼女に何も言えず、私は黙ることしかできなかった
私「わっ分かった…えと…もう1つ聞いていい?」
彼女は真剣そうな顔をした…そんな身構えなくてもいいんだけど…
私「ここの街って人…全然いないよね?どうしたのかなって」
私がそう言うと、シュガーは即答した
シュガー「いないわけではないんですが…」
シュガーは紅茶を一口飲み、こう言った
シュガー「ここまで話しておいてあなたの名前を聞いていませんでしたよね。お名前は?」
私は記憶喪失であること、頭が時々痛くなることを話した
シュガー「なるほど…大変ですね。」
どこか上の空で聞く彼女を横目に、私は言った
私「記憶…取り戻したいんだ!日常生活でも不便だし!」
彼女は目を逸らしながら頷いた
シュガー「…確かに…不便ですもんね。分かりました」
シュガー「遊郭街…あとで地図を渡しますが…」
シュガー「その遊郭街にいる私の友人…ツバキというだん…女性が手伝ってくれると思います。」
シュガー「もし無理でも私の名前を出せば応じてくれるでしょう」
彼女はそう言い、一枚の地図に赤ペンで何処かを丸で囲った
シュガー「ここです。よく分からなければここに戻ってきてください…私は行けないので」
彼女は申し訳なさそうに頭を下げた
私「ううん!場所を教えてくれるだけでもありがたいもん!ありがとう!」
私はそう言い、ドアから廊下に出た
シュガー「あっ…ここの屋敷結構入り組んでて…」
……ここから屋敷の外に出る道が分からず迷子になったのは言うまでもない
ちなみにシュガーによる大捜索が始まり、助けてもらった…申し訳ない
何はともあれ私は屋敷の外に出ることができた
個性豊かに咲き誇る花々、透き通った水が流れる噴水…
私はここは確実に大金持ちの家だ。と再確認した
せっかくだし…少し屋敷周りを冒険してみよう
…ふと、薔薇を使って円型に覆われている秘密基地のようなものを見つけた
シュガーが作ったのかな…
でも綺麗な花には棘があるって言うし…素手で触ったら怪我しそうだ
『ハサミ』でも無ければ…
…まあいいか…とりあえず冒険は終わりにして早く行こうっと
私は地図を見ながら遊郭街へ向かった
ー遊郭街ー
…ここ…さっきの赤髪の女性に会った所だ
どうしよう…もし会ったら気まずい…
でもそんな都合よく会うわけない…
私が目的地のお店に入ろうとすると…
???「あ、すみません~ここ子供は立ち入り禁止…」
あ…会ってしまった…さっきの人…
???「いやああああぁぁぁ!!ごめんなさいごめんなさい何でもしますからぁぁ!!」
彼女は私を見るなり大声を出し、謝罪し始めた
私「落ち着いてください!!あなた何もしてないでしょう!」
私が彼女に負けないぐらいの大声を出すと、彼女はきょとんとした顔で私を見た
???「…あ…へ?…あ…すみません…」
彼女は頭を下げた…私は彼女に『ツバキさん』について聞くことにした
私「あの…ツバキさんって知りませんか…?」
彼女は目を見開き、自分を指差した
ツバキ「…わ…わっちです…!ツバキはわっちです!」
続く
コメント
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あー…この感じなつすぎる…(?)
シュガーさん何かありそうだけど優しいし、親切!ツバキさん一人称わっちなの好き過ぎる!