年が明け、1月31日は、
心美の1歳のバースデー♡
前日の日曜日に、美優の両親がプレゼントを持って来てくれ、一緒にお祝いをした。
「ここちゃん、お誕生日おめでとう〜!」
「おめでとう〜!」
大好きなキャラクターのおもちゃ。
ここちゃんの目は、キラキラ輝いていた。
洋平の両親からもプレゼントが届いていた。
キャラクターのおもちゃと現金
おもちゃは、航平くんから…
ご両親は、
『好きな物を買ってあげてください』と…
「ありがとうございます」
この1年、色々なことがあった。
その度に、心美も振り回され、ハードな1年だった。
おっとりしているからか、つかまり立ちは、
するものの、なかなかまだ、1歩は出ないようだ。
「そんなに急がなくても、大丈夫だよ」
「まあね、でも、ヨチヨチ歩きの時は良いけど、走り出したら、大変よね。」
「そうだよな、出産予定日が8月1日、まだヨチヨチだろうなぁ」
「うん、7月に生まれちゃうかも…生まれてからが大変だなぁ」
予想が付かないから、少し不安な美優。
「お母さん達に頼ってしまうなぁ」
「うん、頼っていいと思うよ。昨日もそう言ってくださってたし…」
「そうだね…」
「ツラくなったら言って!ベビーシッターでも何でも考えるから…」
「うん…」
そう言いながら、美優は、頑張ろう!と思っている。
ここちゃんの誕生日ケーキは、絶対に手作りしようと決めていたから、美優は気合いを入れて、キャラクター物の顔のケーキを作った。
ここちゃんは、大喜びしている♡
嬉しい美優。
お料理は、ここちゃんの好きなオムライスに、
パパも大好きなハンバーグ。
美優とここちゃんのは、小さいハンバーグだけど、 洋平のは大きいのを作ってあげた。
子どもみたいに喜んでいる。
「うわ〜嬉しい美優のハンバーグ大好き〜!」
「ふふ、なんだか子ども3人目が生まれるような気になる時があるよ」
「ふふ〜♡」
『会社では、ホントに真面目に仕事をしてるのだろうか?心配になることがある』
「最近ね、悪阻が治まったのもあるけど、お肉が食べたくなるのよね〜」
「え?そうなの?」
「うん、ここちゃんの時は、全然食べられなかったのに…」
「そういえば、この前、チキンも食べてたな〜」
「うん。」
「美優!もしかして、ホントに、もしかするかもなぁ〜?」
「え?あ〜食が変わったよね?男の子かもってこと?」
「うん、聞く?今度は、どっちか聞いた方が準備も出来るし…」
「そうね〜4ヶ月の時は、まだよく見えなかったみたいで確定じゃなかったから、次、聞いて来ようか?」
「うんうん、聞いて来て!楽しみ〜」
数日後の妊婦検診
モニターに映る赤ちゃんを見て…
「うん、順調ですね。」
「先生、どちらか分かります?」
「あーうん。言ってもいいの?」
「はい、主人が聞いて来て欲しい!と…」
「うん。ここ見て〜ちょうど見えてる。」
「あら〜じゃあ…」
「そうね、男の子だね」
「うわ〜喜びます。」
「そう、良かったわね。じゃあ、お大事に〜」
「ありがとうございます。」
美優は、すぐに洋平に教えるのは、勿体ない!と、 思ってしまった。
『少しずつ、送ろう〜』と、いたずら心が…
『洋平!』
『ん?どうだった?』
『赤…』
『ん?』
『ちゃんの…』
『何?早く!』
『性別は…』
『うんうん、どっち?どっち?』
『帰ってからのお楽しみ〜♡』
『嘘!』
『仕事頑張ってね♡』
『仕事が手につきません…』
『笑』
『え?マジで教えてくれないの?』
『チュッ』
『美優〜♡早退しま〜す♡』
『ダメよ!』
『じゃあ、早く教えて♡』
『今から、ここちゃんとお風呂に入りま〜す』
『えー!』
『ホントに入ったの?』
『え?嘘でしょう?』
『美優!ホントに帰るよ。今から早退するよ』
『美優…』
お風呂に入ってる間中、送って来ていました。
「え?ホントに仕事してないの?」
可愛いそうだから、教えてあげようか…
『洋平♡おめでとう!サッカー少年よ♡』
『ホントに?ホントに?男の子?』
『うん♡』
『やったー!ありがとう〜美優♡早く帰るね』
『うん♡ちゃんと仕事してね』
ふふ、ホントに楽しい人だわ
美優は、ふと思った。
ホントに、お爺ちゃんの生まれ変わりなんじゃないか?と…
「元気に、元気に、生まれて来てね」
お腹を摩りながら、赤ちゃんに話した。
その時、ここちゃんが…
いつものように、テーブルにつかまり立ちして、 美優の方へ1歩、足を出した。
テーブルから手を離し…
「あ!ここちゃん、歩いた!すご〜い!」
もう1歩。
手を出したら、手の所まで
「ここちゃん、すごいね〜いきなり2歩も歩けたね」
「パパ、ビックリするよ!
あ、でも今、知らせたら、忙しい時期なのに、
ホントに早退する〜って、帰って来ちゃうね〜
全く、大人なんだか子どもなんだか分からないんだから、困ったパパでしゅね〜」
「パパッ」
「うん、パパだね」
「ここちゃん、すご〜い!」
「しゅご〜い!」
と、美優がパチパチ拍手すると、ここちゃんもパチパチ拍手する。
「ふふ、優しいお姉ちゃんになってね〜」
「ね〜」と、頭を傾けてマネをする
可愛い〜
女の子だからか、1箇所にゆっくり座って
おままごとをするのが好きだ。
おもちゃの小さな包丁に、まな板、野菜やフルーツがマジックテープでくっついてて、包丁で半分に切る。
単純作業が楽しいようで何度も何度も切って、
「上手〜」と、褒めると、同じように「上手〜」と、拍手して喜ぶ。
男の子が生まれたら、また、全く違う遊びをするのだろうか?
電車や車、レンジャー物、そして、ボール遊び。
サッカーに興味持ってくれるかなぁ?
野球だったら、驚く!
何でもいいからスポーツに興味を持って欲しいなぁ。
『洋平みたいにカッコ良く!
あーモテて困るかなぁ〜』
一人妄想してしまう美優。
『今から帰る〜』
文字まで嬉しそう!
ここちゃんが歩いてるのを見ると、
もっと喜んでくれるかな〜
玄関で待ってようかなぁ〜
「ここちゃん、パパ帰って来るよ!見に行こう!」
「パパ、パパ」
「ただいま〜!」手を消毒してる
「お帰り〜洋平ストップ!行くよ〜」
「ん?」
「ここちゃん、パパまで…」
「え?」
「パパ〜」と2歩
「えー!すご〜い!ここちゃん歩けたの?」
と、ここちゃんをキャッチ
「うん、まだ、2歩ぐらいだけど…」
「すごいね、ここちゃん」
「しゅご〜い、ね〜」
「か、可愛い〜♡」
「ふふふ、メロメロ」
「あーチューしたい」
「ダメだよ、お風呂入ってからね」
「うん、で、ホントに男の子?」
「うん♡」
「あー嬉しい〜楽しみだなぁ〜」
「うん」
「美優、意地悪するから、ホントに1回帰って来ようかと思ったよ」
「あははは、ごめん。忙しいのにダメだよ。」
「もう!意地悪〜」と、ここちゃんを抱っこしたままキスしようとするから
「ダメ〜!」と拒否
「あ〜ん…」
「お風呂入って!」
「うん、ここちゃん待っててね、パパお風呂入るね」
「はいる」と、ここちゃんも服を脱ごうとする
「え?ここちゃんももう一回入るの?」
「はいる」
「え?また入るの?」
「はいる」と言ってきかない。
「じゃあ、一緒に…もう洗ってるから大丈夫よ。」
「分かった、ここちゃん一緒に入ろう♡」
「今のうちだもんね、一緒に入ってくれるのは…」
「ホントだよな、いつまで一緒に入ってくれるかなぁ〜?パパは、いつまででもイイよ」
「ふふ、ダメよ」
「行こう!」
ホントだ、いくつまで入ってくれるのだろう?
ん?自分はいくつまで誰かと一緒に入ってたっけ?と、思い出すが…
あ、おばあちゃんと一緒に入ってたんだったと思い出した美優。
小学生の低学年までだなぁ〜
ある日「イヤ!」って言われたら、洋平、きっと寂しがるな…これは、絶対、泣くな〜
お風呂から上がって来た2人
「気持ち良かったね〜」
「ね〜」
「『ね〜』がマイブームだな」
「そうなの、なんでもマネするし…」
「可愛い〜ね〜」
「ね〜」
「ハハ、ホントだ!
すごいね〜」パチパチ
「しゅご〜い」パチパチ
「ハハハ」
「変なこと教えないでよ」
「教えてないよね〜」
「ね〜」
「優しいお姉ちゃんになってくれるとイイなぁ〜」
「そうだな、一姫二太郎になったなぁ」
「うん、一人目が女の子、二人目が男の子を産むのが理想的で育てやすいとか言うよね〜
確かに、ゆったり女の子を育ててから、動き回る男の子を育てる方が慣れてるのかなあ?
お姉ちゃんが居る男の子は、優しい男の子が多かったような気がするなあ〜親も育てやすかったのかなあ〜」
「最初、一姫二太郎って、女の子1人、男の子2人だと思ってたよ。」
「うんうん、そうだよね〜3人は、大変だって思ってた。なっちゃんちなんて、すでに男の子2人だよ。3人目もうすぐだよね、楽しみ〜ホントすごいよね」
「しゅごいね〜」
「あははは、また言われちゃった。」
「しゅごいね、スイッチでもあるのか?ハハ」
「可愛いね〜ここちゃん」
「うん、可愛いなぁ〜」
「男の子には、やっぱりサッカーやって欲しい?」
「好きなことをさせてやりたいけど、サッカーを選んでくれたら嬉しいなぁ〜」
「そう言いながら、小さい頃からボール蹴らすんでしょう?」
「うん!美優だって…」
「そうだなぁ〜試合とか観に行きたい!でも、洋平みたいにモテると、嫉妬しちゃうかも…」
「えー?美優には俺が居るでしょう?ダメだよ、今からそんなに…」
「ふふ、そうだね。」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!