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パチパチと音を立て燃える焚火を眺めながら、洞窟内に反響する土砂降りの雨の音を聞いていた。
さっきまで震えるほど凍えていた背中に伝わるのはアッシュの鼓動と体温で、あまりの心地よさにまどろんでいるとアッシュの声が響いた。
「ロンベルト家に引き取られてからすぐに森で迷ったことがある」
アッシュに身体を預けながら相槌を打つと言葉は続く。
「後継者となる為の教養、マナー、剣術それらを叩き込むための毎日に俺はすぐに嫌気がさして逃げ出した」
時より外の雨を眺めながらゆっくりと話すアッシュが語ったのは、少年時代に迷い込んだ森の中で偶然見つけた大きな木の幹の切れ間に身を寄せた時の話だ。
「帰ろうにも辺りは暗くなっていて動けずにいたら、俺の前に熊が現れた」
話を聞くだけでゾっ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
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