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すっかり変わった街の様子に気を取られてしまっていたが、この店に両親と何度か足を運んだ記憶が一気に蘇り、その懐かしさに思わず店内を見渡した。
白い土壁の壁面４方向のうち、３面にはラックが置かれ服が掛けられていて、唯一ラックが置かれていない窓際の壁には２人掛けの丸テーブルが置かれている。
そこには一人分のティーカップが置かれており、絵を切り取ったような情緒のあるその空間は幼少期に私が見たままの光景そのものだった。
「あらあら、あなた達服がボロボロねぇ。着替える服を探しているの？」
女性は私のことを覚えていないのか気付いていない様子で、服を掴んでは私に当てて、こっちは顔色が暗く見えるだとか、こっちの方が似合っているとか感想を言っている。
正体がバレないように名前も変えたし戸籍上は養父母の子供という＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
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