話は続いておりません。別の話として見てください。
出てくる人↓
青井らだお
ハクナツメ
mob
青井らだお→?→ハクナツメ
青井らだお←?←ハクナツメ
mob「あの先輩すごいよねぇなんか全部に置いて完璧っていうか、」
mob「あぁ青井先輩?」
mob「そう!!尊敬するよね〜完璧すぎて凄いもん笑」
mob「それなぁ」
奥からそんな言葉が聞こえる。
俺は全部のことにたいして完璧だ。
完璧であると皆俺を見てくれる。
俺は嬉しかった。
でもそれと対照にもし完璧じゃなくなったら誰も俺を見てくれなくなるのではと思い始めた。
完璧じゃなくなることを怖がった。
俺は誰も居ないところでひたすら銃や剣、ヘリや、バイクなど練習した。
そのおかげで皆からは高い評価を得られるようになった。
らだお(そういえば最近、いつ寝たっけ?)
俺はいつ寝たかさえ覚えていなかった。
俺は今日も練習する。
すると誰かがやってきた。
らだお「ナツメさん、、、」
ナツメ「何してるの?らだお君?」
らだお「練習です、」
ナツメ「…そう、完璧であるため?」
らだお「ッ、そうですね、、、」
ナツメさんは俺を見て気づいていた。
俺が完璧を求めていることを。
俺は無言で練習する。
ナツメさんも帰らず俺を見ていた。
数分経つと練習している俺を見てナツメさんは止めた。
らだお「ハァーッハァーッ」
ナツメ「休んだ方がいいよ?らだお君、体ボロボロだよ、」
らだお「いえ、大丈夫です、」
俺は笑顔で断る。
ナツメさんの言った通り体はボロボロ、でも今はまだダメだ。
休んではいけない。
完璧じゃなくちゃいけないから。
俺はまた練習を始める。
ナツメ「……」
ナツメさんはただ俺を見ていた。
少し時間が経った時。
俺は疲れが溜まっていたのか倒れそうになった。
ナツメ「らだお君ッ!!」
ナツメさんが俺を支えてくれた。
らだお「ありがとうございます、」
俺は礼を言い練習を始めようとする。
ナツメ「らだお君ッ!」
ナツメさんは俺を止めてきた。
らだお「…なんですか?」
ナツメ「もうやめよう、もう、やめよ?」
らだお「嫌です、」
ナツメ「もういいよ、もう体もたないよ、ね?やめよ?」
ナツメさんは俺にそう言ってきた。
俺はその言葉に少し焦った。
なんで焦ったのか分からないけど俺は強めの口調でナツメさんに言った。
らだお「完璧じゃなきゃッ完璧じゃ、」
らだお「誰も俺を見て、くれなくなるッ」
らだお「全部完璧じゃなきゃ、完璧でいなくちゃ…」
ナツメ「完璧じゃなくていいんだよ、完璧じゃなくて、」
ナツメさんは俺の言葉を止めて言った。
ナツメ「もちろん完璧を目指すのはいいと思うけどそのせいで君が苦しいことになるのは嫌だよ」
そんなのわかってる。
俺には分かってることだ。
だから、
らだお「何も、何も分かってないくせに!!身勝手なこと言わないでよっ!!」
何も知らない人に言われたくなかった。
今まで俺がどれだけ頑張ってきたか知らない人に言われたくなかった。
ナツメ「君のことわかんないよっ!なんでそんなに完璧にこだわるのかもそのせいで苦しい思いしてんのもこうなってんのも何もわかんないよ!!」
らだお「ッだったらっ」
ナツメ「でもッ!!それでもッらだお君のこと放っておけないんだよッ!!僕はらだおくんのそういうとこ知ってるから、人一倍頑張ってるとこ知ってるから!!」
ナツメ「放っておけないよッ」
らだお「じゃぁ、なん、で、なんでそんなに俺に構うのッ完璧じゃない俺を誰も見てくれないのにッ」
俺は分からなかった。
完璧じゃない俺を誰も見てくれやしないのに。
なぜそんなに俺に構うのか分からなかった。
ナツメ「僕は見てるよ、らだお君のこと。完璧じゃなくても失敗しても誰も君を責めたりしないよ?攻める人がいたら殴ればいい!人間なんだから大丈夫だよ?」
らだお「で、でも俺、」
そんなことを言われても俺は完璧であることにこだわろうとした。
失敗したら嫌われると思ったから。
怖かったから。
ナツメさんは話し出す。
ナツメ「んーじゃ例えばさここに2つのアイスがあるとしましょう。」
ナツメ「1つは平坦でツルツルの綺麗なアイス、もうひとつは少しぼこぼこしたアイス、でもどちらも味は一緒。」
ナツメ「どっちを選ぶって言ったら後者を選ばない?そっちの方が美味しそうに見えるでしょ?」
らだお「それが、なに、、」
ナツメ「人間も一緒。完璧であることはいいこと。でも完璧な人なんて居ない、誰でも失敗する、だからそんなに完璧を求めなくても大丈夫だよってこと!!」
らだお「ッ」
最初は何を言ってるか分からなかった俺は今になってその意味を知る。
完璧じゃなくてもいいとナツメさんは言ってくれた。
俺を放っておけないと言ってくれた。
その言葉の温かさが俺に伝わってきた。
俺は泣いていた。
疲れているからだろうか。
でもこれが悲しい涙じゃなくて嬉しい涙ということだけはわかった。
そんな俺を見てナツメさんは言う。
ナツメ「大丈夫、大丈夫だよ。」
その言葉がその声がどれだけ俺を安心させただろう。
もう完璧じゃなくていい。
もうあんなに辛い思いしなくてもいいと、そう思えた。
数日後。
ある日ナツメさんに呼ばれた。
後輩もいるらしい。
皆の所へ向かいヘリを停めようとしていた所だった。
急に機体がぐらつきヘリが横に倒れてしまった。
俺は失敗した。
完璧と言われ続けた俺は後輩を目の前にして失敗した。
俺はなんとか怪我なくヘリから出ることができた。
ヘリはすぐにしまった。
後輩からこんな言葉が聞こえた。
mob「え、青井先輩が失敗してるとこ初めて見たかも、、」
mob「あの青井先輩が?」
らだお(どうしよう、失敗しちゃった、嫌われる、やだ、やだ、やだ、どうしよ)
俺は焦った。
ナツメさんはあぁ言ってくれたが怖かった。
俺はちらとナツメさんの方を見る。
ナツメさんは暖かい目でこちらを見ていた。
mob「可愛い!!」
mob「それな!」
らだお「へ?」
皆から聞こえた声は意外な言葉だった。
俺はびっくりした。
嫌われると思ってたから。
mob「いつも完璧でかっこいいなって思ってたけどそういう所もいいよね!!」
mob「わかる!!なんか心の距離?が遠かったのが近く感じるもん笑」
mob「まぁ全部完璧な人なんていないもんね笑」
mob「そうだよ笑」
mob「青井先輩、大丈夫ですか?」
俺をいつも褒めていた人達は俺に手を伸ばした。
俺はその手を掴む。
まさかこんなこと言われるなんて思ってなかったから。
嬉しかった。
俺が完璧じゃなくても皆は離れて行かなかった。
mob「ッ!!青井先輩!?大丈夫ですか?!」
らだお「、へ?」
mob「ハンカチ、ハンカチ💦」
mob「涙、拭いてください」
らだお「ポロポロ、ふぇ?あ、れ?俺泣いてる?」
mob「あはは笑気づいてなかったんですか?笑」
mob「疲れてますよ笑早く休んでくださいね笑?」
俺はいつの間にか泣いていた。
後輩は俺にハンカチをかしてくれた。
拭いても拭いても涙は止まらなかった。
そんな俺を見て後輩たちは微笑みながら俺を心配した。
奥で見ていたナツメさんが俺の方へ来た。
ナツメ「後輩ちゃん達ありがと、仕事のことでちょっとお話したかったけどまた今度でいいかな?」
mob「はい!!」
ナツメ「じゃ、あとは任せて」
mob「はい!」
ナツメさんがそういうと後輩はパトロールをしに行った。
駐車場には俺とナツメさんしかいなかった。
ナツメ「らだお君、僕の言う通りでしょ?笑」
ナツメ「完璧じゃない君を見ても誰も嫌いにならないし責めたりしないよ?」
らだお「はい、はい!、ありがとうございますッポロポロ」
ナツメ「んふふ笑」
ナツメさんは笑いながら俺の頭を撫でた。
俺は急激に眠くなった。
そのまま俺は深い眠りに落ちた。
目を開けると眩しい光が俺を照らしていた。
どうやら本署のソファにいるらしい。
俺は起き上がる。
ナツメさんが運んでくれたのだろうか。
俺がソファから動き出そうとする。
ナツメ「スゥースゥー…」
らだお「…ナツメさん、いたんだ、」
ナツメさんは座りながら寝ていた。
俺に着いてくれていた。
やっぱりナツメさんは優しい。
mob「2人とも大丈夫ですか〜?」
らだお「シー(*´ー`*)」
そこに後輩がやってきた。
俺は人差し指をだし静かにというポーズをとる。
俺達はナツメさんを起こさないように小声で喋った。
mob「あ、すいません、寝てますね笑」
らだお「うん笑ナツメさんも疲れてたんだよ笑」
mob「そうですね笑じゃ私見に来ただけなんで仕事戻りますね」
らだお「うん、頑張ってね」
mob「はい☺️」
後輩はすぐに仕事に戻って行った。
俺は起こさないようにナツメさんの髪の毛を触る。
サラサラでツヤがあり綺麗な髪。
子供みたいな寝顔。
少し愛おしく感じ笑ってしまう。
ナツメさんが起きたら感謝しなければと俺は思った。
end
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