大介Side
「今日のゲストは、SnowManの佐久間大介くんでーす」
🩷「よろしくお願いしまーす!」
あの任務から数週間。敵の組織たちが俺たちを襲ってくることはなく、平和な日々が続いていた。こんなに敵の動きが無いことは初めてだから、良いことなのか悪いことなのかよく分からないけど……。
そんな中、俺は今日とある番組のアニメ特集にゲストとして呼ばれた。単独での仕事は敵の組織に狙われやすい。だからメンバーにはいつも以上に気をつけるように言われている。
特に大きな出来事も起こらず、穏やかに収録が進んでいく。撮影時間は残り10分ほど。このまま最後までいける……と思っていたその時。
ガターン!!とスタジオの奥から大きな音がして、収録が中断した。
「なんだなんだ、収録中だぞ?!」
「大道具落としたかー?」
慌ただしくなるスタッフさん。
「突然どうしたんですかね……」
「大丈夫かな?」
🩷「心配ですよね……」
俺は焦る共演者さんたちに話を合わせつつも、ものすごく嫌な予感を感じていた。
たぶん、これは……
💚「ねえ、佐久間!聞こえる?」
突然入るあべちゃんからのテレパシー。このことが、もう全てを物語っていた。
🩷「聞こえるよー!敵の組織だよね?」
💚「そうそう!佐久間のいるテレビ局に攻撃があったみたいで。普通の人たちは分からないけど、俺たちには分かる術を使ってる。佐久間はすぐに共演者さんとかスタッフさんを連れて外に逃げて!」
あべちゃんからのメッセージを聞いていると、スタジオのセットの裏で複数の黒い影が動いているのが見えた。
🩷「あー、あべちゃん。たぶんもう、逃げれないかも……」
💚「え?」
🩷「セットの裏に、影が見えたんだよね。だからたぶん、逃げてたら攻撃される……」
💚「それマズいやつじゃん……!なら、今ちょうど事務所にいる俺と康二で助けに行く!時間稼ぎしといてもらっていい?」
🩷「ごめん、マジ助かるわ」
俺の能力は敵を翻弄することに特化していて、攻撃力自体はあまり強くないから敵にトドメをさすことが難しい。一人で戦うのには向いていないけど……
🩷「……時間稼ぎなら、出来るよね」
俺は覚悟を決めて、共演者さんたちに言った。
🩷「あの、たぶんここにいるのは危険なので早く逃げてください!」
「え?危険……?」
🩷「はい!詳しいことは言えないんですけど、とにかく早く逃げてください!」
戸惑いながらも、スタッフさんに誘導されてスタジオを出ていく共演者さんたち。
「佐久間さんも早く逃げてください!」
🩷「いえ、俺は大丈夫です」
俺はそう言って、スタッフさんに気づかれないように能力を少し解放する。
「そんなこと言わずに……佐久間さんに何かあってはいけないので!」
するとその時、
「わぁぁ!!怪物?!妖怪?!変なのが出たぁぁ」
スタッフさんの大声と共に、黒く大きい怪物が姿を表した。
「わぁぁぁ!!!」
逃げ回るスタッフさんたち。俺はその隙にスタジオの小物の影に隠れ、スタッフさんたちが居なくなるのを待ちながらナイフを投げつける。
スタジオからスタッフさんがいなくなったことを確認してから、俺は黒い怪物に姿を見せた。そいつは鋭い目で俺を捉えると、素早く攻撃を仕掛けてきた。
🩷「よっと!」
俺は、次から次へと繰り返される攻撃をバク転やロンダートを駆使しながら軽々と避けていく。一通りの攻撃が終わると、少し息を整えるような素振りを見せる黒い怪物。
🩷「そんなことしてて良いのかな〜?」
俺はそう言いながら、光の術で作り出した球『ピーマンボール』(みんなからはピーマソボーノレと呼ばれてる)を両手に作り出す。
🩷「くらえ、俺の必殺・ピーマンボール!!」
ぐぁぁ、と唸り声をあげる怪物。俺はその隙に天井高くまで飛び上がり、渾身の飛び蹴りをお見舞いしようと体勢を整える。
🩷「おっし、くらえ俺の…………ん?!」
怪物に目を戻すと、そいつの後ろに人の影が見えて攻撃を中断させる。
🩷(なんで、そんなところに……みんな逃げたんじゃないの?!)
そこで俺は、ある1つの可能性が思い浮かんだ。
🩷(……もしかして、敵の組織のやつ?!)
だとしたら、俺1人じゃ太刀打ち出来ない……
🩷「ヤバいな……あべちゃん、早く……!」
(続く)
コメント
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続きが気になります!楽しみにしてます‼️
他の共演者達にバレないように任務をこなさないといけないから自分まで心臓がドクドクする🫀 阿部ちゃん早く来てぇー💚 続き楽しみピーマンでありまth.ᐟ