SnowMan BL
💛 × 💜
ご本人様 関係×
ー
「 好きだよ 」
それは、何度目かの言葉だった。俺の。
そして、何度目かのスルー。ふっかの。
「またまた〜」って笑って、目も合わせずに肩をすくめる。
俺が真剣でも、冗談に聞こえるらしい。
いつも通りのフッ軽さ。優しさ。けれどそれが、たまらなく遠く感じる。
「……嘘じゃないんだけどな」
俺がそう呟いた声は、多分届いていない。
ゲームの音にかき消されて、ふっかは笑ったままソファで足を伸ばす。
この距離、手を伸ばせば届くのに。
この気持ち、どんなに言葉を尽くしても届かない。
「ひかる〜、飲み物取って〜」
「やだ。自分で取りなよ。」
「えー、取ってくれたら俺の事好きになるかもよ?」
「俺、もう好きだって言ってるけど?」
「…それは冗談でしょ?」
軽い会話の中で、ポツンと本音を置く。けど、それはまた、笑いで上書きされた。
ふざけてるように見えるのか、あるいはそう見せてるだけなのか。
どっちにしても、俺の「好き」は冗談として処理される。
笑っている顔を見れば、嫌われてはいないんだと安心する。
でも、じゃあこの想いはどうすればいいんだ。
「好きって言ってるじゃん」
「言うよね〜、照昔からそういう所あるもん」
「……昔から、か」
ふっかは変わらない。誰にでも優しくて、誰にでも笑ってて。
だから俺も、昔からずっと同じ気持ちのままでいられたんだろう。
それを伝えるのはきっと簡単だと思ってた。
けど。
俺の「言葉」はあいつにとっては軽すぎたらしい。
俺がどんな気持ちで言っても、どれだけ声を震わせても、全部「また言ってる」で終わる。
だったら、どうすればいい?
伝わらないなら、言わない方がいい?
それとも……
「……傍にいれば、伝わるって思ってる?」
ふっかが好きなやり方。沈黙も、気配と、ぬるま湯みたいな優しさで包むことも。
そのやり方を否定したい訳じゃない。俺だって、それで救われてる部分は沢山ある。
でも、それだけじゃ足りない。
俺は伝えたいんだ。ちゃんと、言葉で、心から。
だけど、その度に冗談みたいに扱われて、そうされる度に俺の中の「好き」が少しずつ迷子になる。
「なあ、ふっか。俺さ…」
言いかけた言葉は、ふっかの「明日早いんだよね?」の一言に掻き消された。
「寝よう?照も疲れてるでしょ。」
「……そうだね、寝よっか。」
背中を向けて歩いていくふっかを、俺は目で追うことしか出来なかった。
肩の線が細くて、でも安心するその後ろ姿。ずっと好きだった。ずっと、大事だった。
言葉にするだけじゃ、伝わらないんだろうか
傍にいるだけじゃ、気持ちは伝わらないんだろうか。
そうしてまた、夜が終わる。
答えのない「好き」が、俺たちの中でゆっくりと滲んでいく。
ー
初投稿、失礼しました。
連載として、ゆっくり書き進めていこうと思っています☺️
私事ですが、こちらの「ふかいろ。」では推しカプのみを上げさせていただきます。
推しカプ
💛💜、💚🩷、❤️💙、🖤🧡、💙🖤
もし皆様の好きなペアが居なかったら申し訳ないです🙇🏻♀️
💬&♡、フォローも待ってます😸💜
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!