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#青春
十色
319
バガラジー
41
240
京太郎@ドラマ部門1位獲得
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午後の部が始まった。
準決勝第一試合。
大阪府代表、関西教育大学附属高等学校、野見山修二。
対するは和歌山県代表、智詠学園和歌山高等学校、有田光葉。
両者ともに、これまでの試合を圧倒的な実力で、勝ち上がってきた関西屈指の強豪だ。
野見山の武器は情熱的なスピーチ。
有田の武器は冷静なデータ分析。
全くスタイルの違う、二人の戦いは序盤から激しい火花を散らした。
一進一退の攻防。
会場の誰もが固唾をのんで、その応酬を見守る。
結果は54対46。
僅差で大阪代表、野見山修二の勝利だった。
敗れた有田は悔しそうに唇を噛み、そして勝者である野見山に静かに拍手を送った。
勝者と敗者。その残酷なまでのコントラスト。
会場の熱気が高まっていく。
そしていよいよ準決勝の第二試合が始まる。
司会者の声がホールに響き渡った。
「続きまして、準決勝第二試合!京都府代表、洛北祥雲学園高等部、久条亜里沙!対するは兵庫県代表、神戸灘鳳学園、本田将也!入場してください」
割れんばかりの拍手の中、二人の天才が舞台の両袖から現れる。
女王と怪物。
彼らが中央で向き合った時、本田が静かに口を開いた。
「久条さん。あなたの語り口は見事だ。だがそれは論理ではない。演出だ」
その言葉に、久条は不敵に微笑む。
「ありがとう。でも人の心を動かすのはいつだって、無味乾燥な論理ではなく、美しい物語ですわ」
その時だった。
司会者が二人の間に立ち、テーマを発表する。
「議題は『愛する人の未来のために、公表すべき真実を隠蔽することは正当化されるか?』!」
その言葉に俺の心臓が跳ね上がった。
奏:「このテーマ。まただ」
ミラー:「我々の状況と相関性が異常に高い。偶然の一致と考えるには統計的に不自然なレベルだ」
奏:「なんだ?この悪趣味な偶然は」
くじ引きの結果、久条は肯定側、本田は否定側。
そのあまりにも残酷な配役。司会者が告げる。
「それではスタートします。スピーチで使える言語は英語のみです」
ゴングが鳴った。
俺たちの世界の真実を、問うための戦いが今始まった。
コメント
1件
いよいよ準決勝第二試合、という熱気がひしひし伝わってくる回でしたね。野見山vs有田の一騎打ちも白熱しましたが、何より最後のテーマ発表のところでゾッとしました。「愛する人の未来のために真実を隠蔽すること」は、まさに奏たちが直面している状況と地続きで…。作者さんはこれをくじ引きで当てた偶然として処理しているけど、ミラーさんの言う通り統計的に不自然ですよこれ。次が待ち遠しいです。