優吾side
大我「何してるの?」
顔を上げるとキッチンのカウンター越しに大我がいた。
大我「クッキー?」
優吾「そう。今日ハロウィンでしょ」
大我「あっ、そっか」
そう、今日はハロウィンの日。俺はたまたま仕事が休みだったからせっかくだし、と思ってお菓子を作ることにした。
てか、大我ハロウィン忘れてたんだ。
大我「誰に渡すの?」
優吾「アイツらが帰って来たら皆で食べようかなって」
大我「ふーん…」
優吾「大我もやる?」
いつも“いいや”って言うからどうせ断るだろうとそこまで期待しないで聞くと“うん、やる”と承諾。
珍しい、大我あんまり料理しないのに。
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優吾「どう?」
大我「うん、美味い!」
優吾「良かった。じゃあ絵描こ」
いろんな色のチョコペンでクッキーにおばけやかぼちゃのイラストを描いて完成。
“あぁーこれはこう”“あっ違う違う”なんて言いながら何とか出来た。
樹「なんかいい匂いする」
北斗「なにつくってるの?」
気付けば仕事に行ってた樹と北斗が帰って来てた。
優吾「これは、」
大我「ダメ!見ちゃダメ!」
俺が答えようとした時、大我が2人の前に立ってクッキーを隠した。
樹「なんでよw」
北斗「ほっくんみたぁい」
大我「ダメ。あとで」
樹「きょもがそこまで言うなら待つよ。北斗、リビング行こ」
北斗「えぇ、みたかった…」
すんなり動いた樹と悲しそうな顔して行った北斗、そんな 2人がリビングに行ってくれて安心する大我。
大我「ねぇ、どっか隠せるところない?」
優吾「あるけど、なんで?」
大我「驚かせたいじゃん!」
あぁー、そういう事ね。だから2人に見せなかったんだ。
とりあえず、ジェシーと慎太郎が帰って来てからいつも通りご飯を食べ始めた。
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“ご馳走様でした”とご飯を食べ終わるとすぐに各々椅子から立ち上がろうとする。
大我「ストップ!!」
北斗「ビクッ」
ジェシー「うわぁ!」
慎太郎「ビクッ、なに?!」
樹「ビクッ、びっくりしたぁ」
突然大我が大声出すもんだから皆びっくりして動きが止まった。
大我「ねぇ、今日って何の日か分かる?」
慎太郎「唐突w」
樹「なんかあったっけ?」
大我「分かんないの?w」
大我、お前人の事言えないだろw
北斗「ハロウィン!」
大我「北斗正解!」
北斗「いぇーい!」
大我「ハロウィンと言えば?」
樹「ゾンビ」
慎太郎「おばけ」
優吾「他にもあるだろw」
ジェシー「sweet!」
大我「お菓子ね。お菓子と言えばセリフあるでしょ?」
北斗「トリックオアトリート!」
大我「そう!はい、どうぞ」
大我がさっき作ったクッキーを北斗に手渡す。
北斗「しゅごーい!たぁがあーと!、ニコッ」
大我「どういたしまして、ナデナデ」
そんな北斗の笑顔と言葉に大我も嬉しそう。
樹「さっきのこれか」
優吾「そう」
樹と話してると嬉しそうにクッキーを持って俺らの前に来た北斗。
北斗「みてぇ、もらった!」
樹「良かったな、北斗」
北斗「うん!」
ジェシー「俺らには無いの?」
慎太郎「そうだそうだ!」
大我「ない、言ってないもん。セリフ」
ジェシー、慎太郎「えぇー」
この後、ちゃんと全員に渡して皆で食べたよ。皆喜んでくれて、 大我も自分で作ったのを“美味しい”って言われて嬉しかったみたいだし、
北斗なんて“ほっくんもっとほちぃ”って言うくらい気に入ってくれたから良かった!
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