『そろもん嫌い 山田みたい』
『考えて発言しろそろもん』
俺は、誰からも必要とされてない。
俺の唯一の居場所_メメントリ。
コメント欄を見てみると、そろもんの事嫌いだ、とか、気持ち悪い、とかのコメントが多いのだ。
俺には、ファンなんて居ないんだろう。
たまに、『MCうまい!』とか、『そろもん面白い』…そんなコメントをくれる人もいる。
だけど、やっぱりそれは誹謗中傷に比べたら比較的少ない。
仲間は、いつまで経ってもガキな俺を認めて、いっしょにしょうもない事をしてくれた。
周りが大人になって、取り残された俺を拾ってくれた。
そして、明るくて楽しい世界に引っ張り出してくれた。
だから、あいつらがいるから、俺は耐えてるんだ。
正直、だいぶ辛い。
『かっこいい』『優しい』
そうやって言われる奴が、ここでの「普通」なのだから。
でも俺はもう、遅いんだ。
キャラを崩してはいけない。
唯一認めてもらえる、仲間たちを失いたくない。
その一心で、今日も俺は自ら変なことを言う。
「遅刻したっピ〜!!」
「遅えよ…」
「そろもん君さぁ…」
「遅刻多すぎですよ!」
「キモいって…w」
「あはははwwごめんって!!」
あぁ、まただ。
本当はこんなボロクソ言われたくねぇよ、俺だって。
でも、そうしないと
こいつらにも嫌われるから。
「はぁ、……」
つい、大きくため息をついてしまった。
「こっちがはぁなんだけど」
「なんのため息だよww」
そうだよな、お前らからしたらそうだろうな…
「お疲れ〜!録画止めていいよ〜」
「お疲れ〜い」
「お疲れ様です!さて、編集編集…」
「あぁ、俺も編集しないと…」
そうしてみんな通話から抜けて行った。
「ああぁあーっ!、……」
「…キャラ変えるとか、無理かな」
無理か……
そう言って大きく伸びをした。
「あ〜あ、俺も通話抜けよ…」
と、通話を抜けようとした時…
「ピコンッ♪」
誰か入ってきた…?
「そろもん、よっ!」
「あ、あすた…」
「どーしたの?」
「あぁ〜、えっとね」
「そろもん、なんかあった?」
「………え…?」
なんで、?
今まで通りだったはず、
なんで…分かったんだ?
「なにタジタジしてんの!w」
「えっ、と…」
今のキャラに満足してない、なんて言える訳がない。
何も言えずに黙っていると、
「……わかった!今からそろもん家行くね!ちょっと待ってて!」
「え?」
急展開すぎでは?
「いいから!待ってて!」
そう言って彼は通話から抜けた。
とりあえず、待っとくか……
コメント
3件
誰が喋ってるかとか書いてないのに誰が言ってるのかわかる… 語彙力の天才