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「じゃあ、早速スタートしようか」

「お〜、早いね」


ボクは拍手をしながら語り手が喋るのを待つ。何時になってもこういうのはワクワクしてしまう


『とあるところに、お姫様が居ました。このお姫様はとあるふたつの国の王子様からプロポーズをされているのです』

『「……どうしよう」』

『お姫様はどちらの国の王子様も大好きなのです』

「……なんで」


きっとこれはボクの恋心を元にしたショーだ。ボクに何かを伝えたいのだろう。でも、なんで類はボクの好きな人を知っているのか。全く分からなかった


「まぁまぁ、最後まで聞いて見たらどうだい?」

「……」

「続けるよ。『もちろん、それは恋心でした』

『「……2人とも好き、なんて言ったら困惑させてしまう」』

『お姫様は1番平和に終わらせるために、2人……いや、周りにこの気持ちを隠すことにしました』

『そんなお姫様の思いに気付いたお友達のシアンくんはこう言いました』

『「自分の気持ちを誰かに打ち明けるのも1つの手なんじゃないかな。例えば私とか!」』

「へ、杏!?」


何時から居たのか、急に杏が現れた。杏が授業をサボることはないだろうから、きっと1限目は自習なのだろう。


『「もちろん王子様に伝える必要はないと思う! 私は相談なんか何時でも乗れるしね」』

『シアンくんはそう言いました。お姫様はこう答えました』

『「ありがとう、いつか困ったら相談するよ」』

『「今相談してくれてもいいのに〜! まぁ、お姫様っぽいけど」』

『シアンくんはまだ納得いっていない模様ですが、そのままお家に帰りました。お姫様はというと、やはり、またあの2人の王子様について考え始めました』

『「おやおや、お困りですか?」』

『お姫様の様子がおかしいことに気が付いてやってきた執事がお姫様に声をかけました』

『「私で良ければ、相談にお乗り致します」』

『「……ごめんね、これは、お話したくないんだ」』

『「そうですか、だったらお話してもいいと思えたらお話して下さることを願います」』

『「ありがとう」』

「……さて、お話はここまでしか考えられていないよ?」

「お姫様役を探せばもっとお話を進められると思います!」

「……」

「そうか、じゃあそこにいる瑞希に頼んでいいかな?」

「……はぁ、拒否権ないでしょ?」

「あはは、じゃあ瑞希、この物語はどうする? お姫様が執事やシアンに相談するか、相談しないか」

「……じゃあ、相談する方向で行きたいな」

「「……!」」

「……じゃあ、セリフを今作って言ってくれないかい?」


あくまでお姫様の相談だ。これは、ボクの相談じゃない。大丈夫。話せる


「……この気持ちをあの2人に言ったら、2人にも、2人の周りの人にも迷惑がかかると思ったんだ」

「ボクの噂はいいものじゃない。そんな悪い噂が立ってる人間と恋仲だなんて知られたらその2人はもちろん、2人の周りの人もボクの噂に巻き込んじゃうって思ったんだ」

「……それと、単純に2人の人を好きになるなんて、普通じゃないし、言ったらあの2人を困らせると思った」

「……そうか、そうか」

「私、そのセリフいいと思うなぁ。じゃあ、それに続いてシアンのセリフで言ってみるね」

「僕も執事のセリフで続いてみようか」

「それだけなの?」

「そうですね。お姫様は我儘を言い慣れていないのでしょうか。その程度ならば2人の王子様も受け入れてくださいますよ」

「私もそう思う! 噂程度で凹む2人じゃないと思うし、2人の周りの人も気にしないんじゃないかな?」

「……ありがとう」


あくまでお姫様の気持ちだ。暁山瑞希の気持ちじゃない。この言葉はボクへの励ましでもなんでもないんだ。


「おや、分かっていないのかな?」

「私たちはお姫様と、瑞希に対してこの言葉を言ったんだけど」

「……わかってる、けど」


その言葉が誰に対して言われていただなんて分かっていたんだ。でもボクはやっぱりダメなんじゃないかと思った。


「けど?」

「……いいや、なんでもないや」

「なんでもない訳ないでしょ」

「……そういえば、なんで2人はボクの恋愛事情知ってたわけ?」

「え、好きです〜って顔してたじゃん」

「え、いつから?」

「1ヶ月前辺りかな」

「え……自覚したの、昨日なんだけど」

「ふふ、瑞希らしいねぇ」


話題を逸らせたのだろうか。逸らせることが出来たと願っていると、類が屋上の扉を見ながら口を開いた。


「おや、顔を真っ赤にしている王子様が2人もいるよ? 瑞希?」

「は……?」


類が視線を向けている方を見ると顔をりんごのように赤くした弟くんと冬弥くんがいた。

多分結構前の話から聞いていたのだろう。


「ちょ、ちょっと!? なんでっ……!」

「私が呼んどいたんだよ!」

「杏!?」


今のボクはきっと王子たちより赤い顔をしているのだろう。

冬が彰らかになる時、瑞々しい恋が始まる

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嬉しぃぃアヒャ(゚∀゚≡゚∀゚)ヒャヒャヒャ

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