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二人きりで

1 - あの後の

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2025年08月03日

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rnくん視点


あるイベントの打ち上げ。

ファミリーの皆は飲みすぎてほとんど寝てしまっている。俺は先輩として皆を家まで返さないとと思い、量は控えていた。が、流石に俺だって度数の強いお酒を飲めば少なくても酔う。

今起きているのは俺、なーくん、ちぐちゃん、ぷりちゃん。


「り~ぬくーん♡大好きですぅ♡♡♡」


酔っ払ったちぐちゃんが抱きつきながら言ってくる。俺は微笑みながら


「俺も大好きだよ」


と答える。その様子を見て微笑みながら


「そろそろいい時間だしお会計とタクシーの手配してくるね。莉犬くんもまだゆっくりしててね」


なーくんが優しく言ってくれた。ありがと、と顔を向けて言うと立ち上がってレジの方に行った。


「りぃぬくぅん、♡」


「ん?どうしたのちぐちゃん」


「ぎゅー電、、」


ちぐちゃんがぎゅっと抱きついてきた。ちぐちゃんは寂しがり屋だからなぁなどと思ってると


「ちゅ-、」


「へッ?」


「りぬくん、ちゅーしましょ?♡」


「ちゅーはダメだよ、ね?」


やだぁッと子どもみたいに駄々をこねるちぐちゃんをなだめるが聞きそうにない。段々と俺の力がちぐちゃんの力に負けていって顔が目の前に近づいてくる。そんな緊迫感に少し焦る。


「ちょっ、ちぐちゃッ,ほんと駄目だって…」


「ちぐ」


急に目の前に手が伸びてきた。ちぐちゃんは顔を手のひらで抑えられ、床に倒れそのまま寝てしまった。


「すみません、ちぐが迷惑かけて」


「ぷりちゃん、…」


顔が熱く酔っていることを感じる俺とは違いぷりちゃんは酔っていることを全く感じさせないほど普段通りの顔をしていた。


「ぷりちゃんはあんまり飲めなかった?」


「いえ、少しだけど飲みましたよ。でも流石にこうなるほどは」


とあっきぃと心音くんを下敷きにしているころちゃんの方を指さして言った。


「へへ…確かに」


思わず笑ってしまうほどに酷い。明日配信があったり作業が残ってると早めに数人帰ったが自分も先に帰ればよかったと後悔するくらいには酷い状態だった。まあ、なーくん1人にこれを任せるのは可哀想だもんなと自分を納得させる。


今の時刻は22時。


「ぷりちゃん、今から飲み直さない?」


「え?…」


少し飲んだと言っていたけどこの様子だと全然飲んでない。


「ななもり。さんは飲めないですよ」


思ってた答えと斜め上の答えが返ってきて拍子抜けした。てっきり、断られるか乗り気で来ると思っていた。そういう意味でいったんじゃないんだけどなぁ。


「ふふっ違うよ2人で、だよ」


「……。」


ぷりちゃんの動きと視線が固まった。これがフリーズというのだろうか。


「ぷりちゃ-ん?」


「あ、勿論です。でもどこで飲みます?今の時間空いてるとこなんてバーくらいか…」


「俺の家」


そう言った途端またぷりちゃんは固まった。


「どこか行きたいお店あった?」


「いえ、じゃあコンビニで買ってから帰りましょ」


「うちで飲むなら泊まっていくよね?」


「はい,できるなら」


「流石に夜中に後輩を一人で帰すなんてしないよ笑笑」


この後飲むならほろ酔いかなぁなんて考えてるとなーくんが電話とお会計を終え、スタッフさんを連れて帰ってきた。


「タクシーもう来てるっぽいけど2人とも先帰る?」


「なーくんだけで大丈夫?これ…」


「今手伝ってくれるし、起こすだけだからいいよ。お疲れ様、莉犬くん、ぷりちゃん。」


「うん、ありがとう」


「ありがとうございます」


そう言って俺は手を振り、ぷりちゃんはお辞儀をした。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



pr視点


まずい…

そう思いながらも今にも寝てしまいそうなほどうとうとした莉犬くんを横目で見る。タクシーの後部座席は狭くいつもよりも距離が近い。

少し酔っているのか頬が赤く染まり目が潤んでいる。


(まつ毛長ッ……)


伏せているまつ毛は少し濡れ、唇を湿らせるように舐める姿は目を惹かれるものだった。まて、我慢しろ。必死に理性を保つ。


「ぷぃちゃ?」


舌が十分に回らず、上目遣いでこちらを見てくる。愛おしい。


「どぉしたの?こっちみて、」


へにゃっと笑う君。


「えっと、眠そうだったので。本当に今から飲んでも大丈夫ですか?」


「ん-,,,正直言うと眠いけどぷりちゃんとお話したいし、大丈夫!」


かわいい。かわいすぎる。今すぐにでも抱きついて押し倒したい。が、ここはタクシーの中。まず先輩に手を出すなど言語両断。

落ち着くように目をつむり、深呼吸をしていると左手に暖かいものが当たる。


「…ん?」


恐る恐る見ると、俺の手の上に莉犬くんの手が重なっていた。細くて白い指が俺の指に絡む。


「んへへぇ…//冷たくてきもちぃ、」


自分が気がつくほどに心拍数が上がっている。莉犬くんの指から伝わる温かさから俺の手も熱くなる。

とそのとき運転手からコンビニに着いたと言われ、


「こッ、コンビニ着いたので買ってきます!」


と言い残しタクシーの外に飛び出した。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


現在莉犬くんの家。あの後莉犬くんは少しの間タクシーで寝て目が覚めたようで俺がついでにコンビニで買ってきた水を飲んでいる。


「ぷりちゃん、俺飲む前にお風呂入ってきていい?」


「全然いいですけど…」


「すぐあがるから!」


と急ぎ足で脱衣所に向かっていった。別に急がなくてもいいんだけどなと思いつつスマホに目をやる。ロック画面は以前事務所で一緒に撮って貰ったツーショット。ネットにも出してないしアンプメンバーにも見せたことはない。俺だけのもの。

きっと俺が全然酔ってなかったから楽しめなかったと思って連れてきてくれたんだよな。

暫く莉犬くんの愛犬つくねちゃんと遊んでいた。


「ごめんねぇ待たせちゃって~!!」


火照った顔に水滴が落ちる湿った髪。所々濡れ、大きめのTシャツから覗く白い肌に色っぽさを感じる。


「髪,濡れてますよ笑笑」


暴れようとする本能を腕をつねり苦笑で誤魔化した。


「いいんだよ、乾かすの面倒だし」


「ドライヤー俺がするので借してください」


「えぇ?!…」


そうして莉犬くんの顔を正面から見ないように自然に後ろに回った。正直、今自分が変な顔していないかが1番心配だ。


ドライヤーの音が部屋中に響く。会話をすることもなく、体操座りでぼーっとしている莉犬くんと膝立ちで髪を乾かす俺が大きな窓ガラスに映っていた。

髪を乾かしているとときどき見えてしまう細い首筋と綺麗なうなじに密かにどきまぎする。これは不可抗力だ…などと考えるが髪を乾かす手は止めない。

触れているのに、触れたい。触れているのに、遠い。 ますます大きくなる欲望がいつまで抑えられるだろうか。

「乾きましたよ」

「ほんと、ありがと笑」

何だか不思議な経験だなぁと笑いながらお礼を言う君。

「後輩に髪乾かしてもらうだなんてッ! 恥ずかしぃ-///ねぇつーちゃん♡」

流れるようにつくねちゃんを抱き上げ撫で始めた。


「冷やしてあったお酒俺がとってきますね」


「わぁ,ごめん、」


「お家招いてもらってるんですからこれくらいしますよ」


そう言って酒を取りに行った。

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