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ゆゆゆゆ
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おまけ。
このパターンも、ありました
↓シャワー中に突撃ルート
カーテンの隙間から、やわらかい朝の光が差し込む。
エリオットはゆっくり目を覚ました。
「……ん……」
まだ少し眠い。
けど、次の瞬間――
(……あ)
一気に意識がはっきりする。
昨日の夜。
近すぎた距離。
触れた体温。
何度も重なったキス。
思い出した途端、顔が一気に熱くなる。
「……っ、は……」
思わず布団を少しだけ引き上げる。
(なにあれ……)
頭の中でぐるぐるする。
自分でも信じられないくらい素直なことを言った気がする。
「離れたくない」とか。
「愛しい」とか。
(……言った……よね……?)
思い出して、さらに赤くなる。
「……無理……」
小さく呟く。
隣を見るのが怖い。
でも――
ちらっとだけ視線を向ける。
チャンスはすぐ隣で、まだ眠そうにしていた。
少し乱れた髪。
静かな寝息。
その姿を見た瞬間。
また胸がぎゅっとなる。
(……だめだ)
これ以上考えたら無理。
エリオットは勢いよく起き上がった。
「シャワー……」
とりあえず、気持ちを落ち着けたい。
逃げるようにベッドから出る。
そのまま歩き出そうとした瞬間――
ぐいっ
「……え」
手首を掴まれた。
びくっとする。
振り返ると。
チャンスが起きていた。
まだ少し眠そうな顔のまま、エリオットの手を掴んでいる。
「……どこ行く」
低い声。
朝なのに、やけに響く。
エリオットは一瞬言葉に詰まる。
「……シャワー」
少し視線を逸らして答える。
チャンスはそのまま手を離さない。
じっと見てくる。
その視線に耐えられなくて、エリオットは少しだけ顔を背ける。
「……なに」
「……顔」
「は?」
「赤い」
一瞬で固まる。
「……っ、うるさい」
エリオットは慌てて顔を隠そうとするけど、手首を掴まれていてうまくいかない。
チャンスは少しだけ口元を緩めた。
「昨日のこと思い出してた?」
図星。
エリオットは一瞬で黙る。
その反応で完全にバレる。
「……図星か」
「……別に」
「へえ」
少しだけ引き寄せられる。
距離が近くなる。
エリオットの心臓がまた跳ねる。
「……なに」
小さく睨む。
でも全然迫力がない。
チャンスはそのまま、少しだけ顔を近づけて――
低く、軽く言った。
「シャワー、一緒に浴びる?」
一瞬、時間が止まる。
「……は?」
エリオットの思考が止まる。
チャンスは完全にからかっている顔。
でもどこか本気っぽい。
エリオットの顔が一気に真っ赤になる。
「は!?なに言ってんの!?」
思わず声が大きくなる。
手を振りほどこうとするけど、逃げきれない。
チャンスは少しだけ笑う。
「冗談」
そう言いながらも、手は離さない。
エリオットはじっと睨む。
「絶対嘘」
「どうだろ」
その余裕な顔。
悔しい。
でも――
完全に昨日と同じ空気。
エリオットは少しだけ視線を逸らして、ぼそっと言う。
「……一人でいい」
「ほんとに?」
「ほんと」
少しだけ間。
それから、エリオットは小さく付け足す。
「……あとでなら……」
言った瞬間、自分で固まる。
(……は?)
何言ってるの自分。
ゆっくりチャンスを見る。
チャンスも一瞬止まっていた。
次の瞬間――
にやっと笑う。
「今の、聞いたからな」
「忘れて!!」
エリオットは全力で手を振りほどいて、そのまま逃げるようにバスルームへ。
ドアが勢いよく閉まる。
静かになった部屋で。
チャンスは少しだけ息を吐いた。
「……あいつ」
小さく笑う。
「ずるいだろ」
そう呟きながら、まだ少し温もりの残るベッドに倒れ込んだ。